備[僃(正字)] ビ・ヒ・そなえる・そなわる イ部
解字 甲骨文は人が矢を二本いれた入れ物(えびら)を背負う形。弓に用いる矢を背負い、敵に備える形。金文は人の横が「矢羽+用の古字」に変化し、篆文は矢羽の部分が大きく変化し、楷書の第一字は僃となり、これが正字となっている。続く第二字の備は俗字であるが、この字が現在用いられている。意味は、矢をいれた「えびら」を背負い、戦に「そなえる」意。常用字の備は、筆記体と活字体では書体の違いがあります。
意味 (1)そなえる(備える)。そなえ。「準備ジュンビ」「備品ビヒン」「備蓄ビチク」 (2)そなわる(備わる)。そろっている。「完備カンビ」「具備グビ」(十分な備え)「設備セツビ」(設けた備え) (3)つぶさに(備に)。みな。「農事備収」(農事を備(つぶさ)に収(おさめ)る[礼記・月令])
覚え方 ひと(イ)は21(廾一)の(ノ)よう(用)に備える。
イメージ
「そなえる」(備・糒)
もとの意味に含まれる「えびら」(鞴)
「その他」(憊)
音の変化 ビ:備・糒 フク:鞴 ハイ:憊
そなえる
糒 ビ・ほしいい 米部
解字 「米(こめ)+備の略体(そなえる)」の会意形声。兵糧米として備蓄する米。
意味 ほしいい(糒)。米を蒸して乾燥させたもの。水に浸せばすぐ食べられる。「糒糧ビリョウ」(ほしいいの兵糧)「糒脯ビホ」(ほしいいと、ほし肉)「糒醪ビロウ」(ほしいいと、どぶろく)
えびら
鞴 フク・ヒ・ホ・ふいご 革部
解字 「革(かわ)+備の略体(えびら)」の会意形声。革製のえびら(矢をいれるもの)。我が国では、ふいごの意に使う。
意味 (1)えびら。矢入れ。「鞴靫ホサイ・フクサイ」(えびら)(2)[国]ふいご(鞴)。ふいごう。風を送り火をおこす革製のふくろ。金属の精錬や加工に必要な火を起こすのに古代から用いられたのは鹿皮を袋状にした「鞴袋ふきかわ」で十分な火力を生むことができなかったので木製の「箱鞴はこふいご」が発達した。「鞴祭ふいごまつり」(鍛冶屋や鋳物師が旧暦11月8日に行なう祭。たたら祭)「踏鞴たたら」(足で踏んで空気を送るふいご)
箱型の鞴(ふいご)「歓喜天霊験記」(日本国語大辞典のふいご[鞴・吹子・吹革]より)
その他
憊 ハイ・つかれる 心部
解字 篆文第一字は「忄(こころ)+備(ハイ)」の形声。[説文解字]は「つかれる也(なり)」とし疲れる意。「或(あるい)は 疒(やまいだれ)に从(したが)う」とする。篆文第二字は[同注]にある 疒にしたがう字。疒(やまいだれ)はベッドに人が横たわる姿であり、ハイの音でベッドに横たわるほど疲れる意味になる。現代字は心が備の下についた憊ハイとなった。
意味 つかれる(憊れる)。力も尽きる程くたびれる。「困憊コンパイ」(疲れはてること)「疲労困憊ヒロウコンパイ」「倦憊ケンパイ」(あきてつかれる)「衰憊スイハイ」(衰えつかれる)
<紫色は常用漢字>
バックナンバーの検索方法
※一般の検索サイト(グーグル・ヤフーなど)で、「漢字の音符」と入れてから、調べたい漢字1字を入力して検索すると、その漢字の音符ページが上位で表示されます。
解字 甲骨文は人が矢を二本いれた入れ物(えびら)を背負う形。弓に用いる矢を背負い、敵に備える形。金文は人の横が「矢羽+用の古字」に変化し、篆文は矢羽の部分が大きく変化し、楷書の第一字は僃となり、これが正字となっている。続く第二字の備は俗字であるが、この字が現在用いられている。意味は、矢をいれた「えびら」を背負い、戦に「そなえる」意。常用字の備は、筆記体と活字体では書体の違いがあります。
意味 (1)そなえる(備える)。そなえ。「準備ジュンビ」「備品ビヒン」「備蓄ビチク」 (2)そなわる(備わる)。そろっている。「完備カンビ」「具備グビ」(十分な備え)「設備セツビ」(設けた備え) (3)つぶさに(備に)。みな。「農事備収」(農事を備(つぶさ)に収(おさめ)る[礼記・月令])
覚え方 ひと(イ)は21(廾一)の(ノ)よう(用)に備える。
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「そなえる」(備・糒)
もとの意味に含まれる「えびら」(鞴)
「その他」(憊)
音の変化 ビ:備・糒 フク:鞴 ハイ:憊
そなえる
糒 ビ・ほしいい 米部
解字 「米(こめ)+備の略体(そなえる)」の会意形声。兵糧米として備蓄する米。
意味 ほしいい(糒)。米を蒸して乾燥させたもの。水に浸せばすぐ食べられる。「糒糧ビリョウ」(ほしいいの兵糧)「糒脯ビホ」(ほしいいと、ほし肉)「糒醪ビロウ」(ほしいいと、どぶろく)
えびら
鞴 フク・ヒ・ホ・ふいご 革部
解字 「革(かわ)+備の略体(えびら)」の会意形声。革製のえびら(矢をいれるもの)。我が国では、ふいごの意に使う。
意味 (1)えびら。矢入れ。「鞴靫ホサイ・フクサイ」(えびら)(2)[国]ふいご(鞴)。ふいごう。風を送り火をおこす革製のふくろ。金属の精錬や加工に必要な火を起こすのに古代から用いられたのは鹿皮を袋状にした「鞴袋ふきかわ」で十分な火力を生むことができなかったので木製の「箱鞴はこふいご」が発達した。「鞴祭ふいごまつり」(鍛冶屋や鋳物師が旧暦11月8日に行なう祭。たたら祭)「踏鞴たたら」(足で踏んで空気を送るふいご)
箱型の鞴(ふいご)「歓喜天霊験記」(日本国語大辞典のふいご[鞴・吹子・吹革]より)
その他
憊 ハイ・つかれる 心部
解字 篆文第一字は「忄(こころ)+備(ハイ)」の形声。[説文解字]は「つかれる也(なり)」とし疲れる意。「或(あるい)は 疒(やまいだれ)に从(したが)う」とする。篆文第二字は[同注]にある 疒にしたがう字。疒(やまいだれ)はベッドに人が横たわる姿であり、ハイの音でベッドに横たわるほど疲れる意味になる。現代字は心が備の下についた憊ハイとなった。
意味 つかれる(憊れる)。力も尽きる程くたびれる。「困憊コンパイ」(疲れはてること)「疲労困憊ヒロウコンパイ」「倦憊ケンパイ」(あきてつかれる)「衰憊スイハイ」(衰えつかれる)
<紫色は常用漢字>
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