旬 ジュン・シュン 日部
解字 甲骨文字は上の手からつながる腕を曲げて丸めた形とされる。意味は十日間で、十干(甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸)を一回りする十日の日数を表している。金文は腕の中に日を入れた形。篆文は外側がまるく包み込む形になり、現代字は「勹(つつみがまえ)+日(ひ)」になった。
意味 (1)十日間。「上旬ジョウジュン」「旬刊ジュンカン」(10日に一度発行する)「旬日ジュンジツ」(10日余り) (2)10回。また、10年。「旬年ジュンネン」(10年) (3)[国]しゅん(旬)。魚・野菜など最も味のよい時期。「今が旬しゅんの魚といえば」
イメージ
日が一回りする意から「ひとめぐり」(旬・恂・洵)
丸く包む意から「とりまく」(殉・詢・筍・絢)
「形声字」(荀)
音の変化 ジュン:旬・恂・洵・殉・詢・筍・荀 ケン:絢
ひとめぐり
恂 ジュン・シュン・まこと 忄部
解字 「忄(こころ)+旬(ひとめぐり)」の会意形声。心をひとめぐりさせて、いろんな状況を想定すること。①行き届いた心。こまやかなさま。②悪い状況を想定する、二つの意味がある。
意味 (1)まこと(恂)。行き届いた心。こまやかなさま。真心のあるさま。「恂恂ジュンジュン」(ねんごろなさま) (2)おそれる。悪い状況を想定すること。「恂然ジュンゼン」(おそれるさま)「恂慄ジュンリツ」(おそれおののく)
洵 ジュン・シュン・まことに 氵部
解字 「氵(みず)+旬(ひとめぐり)」の会意形声。水がひとめぐりし、ゆきわたること。同音である恂ジュンの意味①から、「まこと-に」の意味でもちいられる。
意味 (1)水がひとめぐりし、ゆきわたる。 (2)洵(まこと)に。まったく。本当に。「洵(まこと)に美にして且(か)つ仁なり」(詩経・鄭風)
とりまく
殉 ジュン・したがう 歹部
解字 「歹(しぬ)+旬(とりまく)」 の会意形声。歹は死者の残骨を表わし死ぬ意。殉は、主人の遺体を取り巻いて死ぬこと。
意味 (1)したがう(殉う)。君主が死んだ時、それに従って臣下が死ぬこと。「殉死ジュンシ」 (2)身をささげる。「殉職ジュンショク」(職責を果たして死ぬこと)「殉教ジュンキョウ」(宗教のために命をささげる)
詢 ジュン・シュン・とう・はかる 言部
解字 「言(ことば)+旬(とりまく)」の会意形声。とりまいている人々に、言葉でたずね、相談すること。
意味 (1)とう(詢う)。意見をもとめる。「詢問ジュンモン」(たずね問う)(2)はかる(詢る)。みんなに相談する。「諮詢シジュン」(諮も詢も、相談する意。問いはかる)
筍 ジュン・シュン・たけのこ 竹部
解字 「竹+旬(周囲をとりまく)」 の会意形声。皮が周囲を取り巻いているタケノコ。
意味 (1)たけのこ(筍)。竹の地下茎からでる若芽。「筍皮ジュンピ」「筍席ジュンセキ」(タケノコの皮を編んだゴザ) (2)たけのこ状のもの。「石筍セキジュン」(鍾乳洞の筍状の突起物)
絢 ケン・あや 糸部
解字 「糸(色糸)+旬(とりまく⇒めぐらす)」の会意形声。色糸の模様を織物の全面にめぐらすこと。発音はジュン⇒ケンに変化。
意味 あや(絢)。織物の美しい模様。模様があって美しいさま。「豪華絢爛ゴウカケンラン」(華やかできらびやか)「絢文ケンブン」(美しいあや文様)
形声字
荀 ジュン 艸部
解字 「艸(くさ)+旬(ジュン)」の形声。ジュンという名の草という意味だが、実際にはジュンという国名や姓を表す字として用いられる。
意味 (1)周代の国名。春秋時代に晋シンに滅ぼされた。 (2)姓。「荀子ジュンシ」(姓は荀、名は況。戦国時代の思想家。孔子の学問を受け継ぎ、著作『荀子』で礼儀・道徳の大切さを説いた。 (3)草の名。伝説中の香草。
<紫色は常用漢字>
バックナンバーの検索方法
※一般の検索サイト(グーグル・ヤフーなど)で、「漢字の音符」と入れてから、調べたい漢字1字を入力して検索すると、その漢字の音符ページが上位で表示されます。
解字 甲骨文字は上の手からつながる腕を曲げて丸めた形とされる。意味は十日間で、十干(甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸)を一回りする十日の日数を表している。金文は腕の中に日を入れた形。篆文は外側がまるく包み込む形になり、現代字は「勹(つつみがまえ)+日(ひ)」になった。
意味 (1)十日間。「上旬ジョウジュン」「旬刊ジュンカン」(10日に一度発行する)「旬日ジュンジツ」(10日余り) (2)10回。また、10年。「旬年ジュンネン」(10年) (3)[国]しゅん(旬)。魚・野菜など最も味のよい時期。「今が旬しゅんの魚といえば」
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日が一回りする意から「ひとめぐり」(旬・恂・洵)
丸く包む意から「とりまく」(殉・詢・筍・絢)
「形声字」(荀)
音の変化 ジュン:旬・恂・洵・殉・詢・筍・荀 ケン:絢
ひとめぐり
恂 ジュン・シュン・まこと 忄部
解字 「忄(こころ)+旬(ひとめぐり)」の会意形声。心をひとめぐりさせて、いろんな状況を想定すること。①行き届いた心。こまやかなさま。②悪い状況を想定する、二つの意味がある。
意味 (1)まこと(恂)。行き届いた心。こまやかなさま。真心のあるさま。「恂恂ジュンジュン」(ねんごろなさま) (2)おそれる。悪い状況を想定すること。「恂然ジュンゼン」(おそれるさま)「恂慄ジュンリツ」(おそれおののく)
洵 ジュン・シュン・まことに 氵部
解字 「氵(みず)+旬(ひとめぐり)」の会意形声。水がひとめぐりし、ゆきわたること。同音である恂ジュンの意味①から、「まこと-に」の意味でもちいられる。
意味 (1)水がひとめぐりし、ゆきわたる。 (2)洵(まこと)に。まったく。本当に。「洵(まこと)に美にして且(か)つ仁なり」(詩経・鄭風)
とりまく
殉 ジュン・したがう 歹部
解字 「歹(しぬ)+旬(とりまく)」 の会意形声。歹は死者の残骨を表わし死ぬ意。殉は、主人の遺体を取り巻いて死ぬこと。
意味 (1)したがう(殉う)。君主が死んだ時、それに従って臣下が死ぬこと。「殉死ジュンシ」 (2)身をささげる。「殉職ジュンショク」(職責を果たして死ぬこと)「殉教ジュンキョウ」(宗教のために命をささげる)
詢 ジュン・シュン・とう・はかる 言部
解字 「言(ことば)+旬(とりまく)」の会意形声。とりまいている人々に、言葉でたずね、相談すること。
意味 (1)とう(詢う)。意見をもとめる。「詢問ジュンモン」(たずね問う)(2)はかる(詢る)。みんなに相談する。「諮詢シジュン」(諮も詢も、相談する意。問いはかる)
筍 ジュン・シュン・たけのこ 竹部
解字 「竹+旬(周囲をとりまく)」 の会意形声。皮が周囲を取り巻いているタケノコ。
意味 (1)たけのこ(筍)。竹の地下茎からでる若芽。「筍皮ジュンピ」「筍席ジュンセキ」(タケノコの皮を編んだゴザ) (2)たけのこ状のもの。「石筍セキジュン」(鍾乳洞の筍状の突起物)
絢 ケン・あや 糸部
解字 「糸(色糸)+旬(とりまく⇒めぐらす)」の会意形声。色糸の模様を織物の全面にめぐらすこと。発音はジュン⇒ケンに変化。
意味 あや(絢)。織物の美しい模様。模様があって美しいさま。「豪華絢爛ゴウカケンラン」(華やかできらびやか)「絢文ケンブン」(美しいあや文様)
形声字
荀 ジュン 艸部
解字 「艸(くさ)+旬(ジュン)」の形声。ジュンという名の草という意味だが、実際にはジュンという国名や姓を表す字として用いられる。
意味 (1)周代の国名。春秋時代に晋シンに滅ぼされた。 (2)姓。「荀子ジュンシ」(姓は荀、名は況。戦国時代の思想家。孔子の学問を受け継ぎ、著作『荀子』で礼儀・道徳の大切さを説いた。 (3)草の名。伝説中の香草。
<紫色は常用漢字>
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