回 カイ・エ・まわる・まわす 口部

解字 金文と篆文第一字は水の回流する形。水の巡る意から、まわる・回転する意となった。篆文第二字から、大きな囗の中に小さな口がはいる形となった。
意味 (1)まわる(回る)。まわす(回す)。「回転カイテン」「回覧カイラン」 (2)めぐる。めぐらす。「回想カイソウ」「回顧カイコ」「回向エコウ」(①自らの功徳を他者に振り向けて、ともに仏果を得ようとすること。 ②仏事を営んで死者の成仏を祈ること) (3)かえる。もとに戻す。「回収カイシュウ」 (4)ひとまわり。「毎回マイカイ」「回忌カイキ」 (5)「回教カイキョウ」とは、イスラム教をいう。
イメージ
「まわる」(回・廻・徊・蛔)
「その他」(茴)
音の変化 カイ:回・廻・徊・蛔 ウイ:茴
まわる
廻 カイ・エ・まわす・まわる・めぐる・めぐらす 廴部えんにょう
解字 「廴(のびる)+回(まわる)」の会意形声。廴インは、のびて行く意。それに回がついた廻は、回を動詞化した字で、まわる動作をいう。しかし、常用漢字でないため、回に書き換える熟語が多い。
意味 まわす(廻す)。まわる(廻る)。めぐる(廻る)。めぐらす(廻らす)。「廻船カイセン」(港から港へ旅客や貨物を運んで回る船のこと)「廻り灯籠まわりドウロウ」「廻風カイフウ」(つむじ風=回風)「廻送カイソウ=回送」(①他へさしまわす。②もとの場所へ送りもどす)「輪廻リンエ・リンネ」(仏教:人間の霊魂が生死を繰り返して、この世をめぐり廻ること)
徊 カイ 彳部
解字 「彳(路上)+回(まわる・めぐる)」の会意形声。彳は十字路の左半分で、ここでは路上の意。徊は路上をまわるように歩くこと。
意味 さまよう。行きつもどりつする。「徘徊ハイカイ」(どこともなく歩き回る)
蛔 カイ 虫部
解字 「虫(むし)+回(まわる)」の会意形声。お腹のなかを回りめぐっている虫の意で、人や動物の消化器官に寄生する虫をいう。
意味 はらのむし。カイチュウ。寄生虫の一種。「蛔虫カイチュウ」
その他
茴 ウイ・カイ 艸部
茴香の畑
解字 「艸(くさ)+回(ウイ)」の形声。ウイと呼ばれる香草。ウイは唐音(鎌倉時代以降に中国から入ってきた字音)
意味 「茴香ウイキョウ」に使われる字。茴香とは、香草の名。セリ科ウイキョウ属の多年草。草全体に芳香がある。夏、黄色い小花が群がり咲く。実は楕円形で薬用・食用にする。この草をハーブとして表す言葉に「フェンネル」がある。
「茴香ウイキョウ」の名の由来は二説あり、一つは回教徒を通じて西方から伝来した草の意。もうひとつは、鮮度が落ちた肉や魚に茴香を使うと、その本来のよさを回復したようにおいしくなる効果があるため回復する草という説。
<紫色は常用漢字>
バックナンバーの検索方法
※一般の検索サイト(グーグル・ヤフーなど)で、「漢字の音符」と入れてから、調べたい漢字1字を入力して検索すると、その漢字の音符ページが上位で表示されます。

解字 金文と篆文第一字は水の回流する形。水の巡る意から、まわる・回転する意となった。篆文第二字から、大きな囗の中に小さな口がはいる形となった。
意味 (1)まわる(回る)。まわす(回す)。「回転カイテン」「回覧カイラン」 (2)めぐる。めぐらす。「回想カイソウ」「回顧カイコ」「回向エコウ」(①自らの功徳を他者に振り向けて、ともに仏果を得ようとすること。 ②仏事を営んで死者の成仏を祈ること) (3)かえる。もとに戻す。「回収カイシュウ」 (4)ひとまわり。「毎回マイカイ」「回忌カイキ」 (5)「回教カイキョウ」とは、イスラム教をいう。
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「まわる」(回・廻・徊・蛔)
「その他」(茴)
音の変化 カイ:回・廻・徊・蛔 ウイ:茴
まわる
廻 カイ・エ・まわす・まわる・めぐる・めぐらす 廴部えんにょう
解字 「廴(のびる)+回(まわる)」の会意形声。廴インは、のびて行く意。それに回がついた廻は、回を動詞化した字で、まわる動作をいう。しかし、常用漢字でないため、回に書き換える熟語が多い。
意味 まわす(廻す)。まわる(廻る)。めぐる(廻る)。めぐらす(廻らす)。「廻船カイセン」(港から港へ旅客や貨物を運んで回る船のこと)「廻り灯籠まわりドウロウ」「廻風カイフウ」(つむじ風=回風)「廻送カイソウ=回送」(①他へさしまわす。②もとの場所へ送りもどす)「輪廻リンエ・リンネ」(仏教:人間の霊魂が生死を繰り返して、この世をめぐり廻ること)
徊 カイ 彳部
解字 「彳(路上)+回(まわる・めぐる)」の会意形声。彳は十字路の左半分で、ここでは路上の意。徊は路上をまわるように歩くこと。
意味 さまよう。行きつもどりつする。「徘徊ハイカイ」(どこともなく歩き回る)
蛔 カイ 虫部
解字 「虫(むし)+回(まわる)」の会意形声。お腹のなかを回りめぐっている虫の意で、人や動物の消化器官に寄生する虫をいう。
意味 はらのむし。カイチュウ。寄生虫の一種。「蛔虫カイチュウ」
その他
茴 ウイ・カイ 艸部

解字 「艸(くさ)+回(ウイ)」の形声。ウイと呼ばれる香草。ウイは唐音(鎌倉時代以降に中国から入ってきた字音)
意味 「茴香ウイキョウ」に使われる字。茴香とは、香草の名。セリ科ウイキョウ属の多年草。草全体に芳香がある。夏、黄色い小花が群がり咲く。実は楕円形で薬用・食用にする。この草をハーブとして表す言葉に「フェンネル」がある。
「茴香ウイキョウ」の名の由来は二説あり、一つは回教徒を通じて西方から伝来した草の意。もうひとつは、鮮度が落ちた肉や魚に茴香を使うと、その本来のよさを回復したようにおいしくなる効果があるため回復する草という説。
<紫色は常用漢字>
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