七 シチ・シツ・なな・ななつ・なの 一部

解字 横線をタテの線で切る形の指示文字。切の原字。「ななつ」の発音と「きる」の発音が同じだったことから、「七つ」の意味に仮借カシャ(当て字)された。
※甲骨文の十は、タテ線で表し、金文はタテ線の中間をふくらませた形で表したので、十字形の七と区別できた。篆文から十が十字形になったため、七は下部を曲げた形に変化した。
意味 (1)ななつ(七つ)。数の名。「七曜シチヨウ」「七草ななくさ」「七夕たなばた」 (2)数の多いさま。「七転八倒シチテンバットウ」
イメージ
「仮借カシャ」(七)
「きる」(切・窃・砌・苆)
「シツの音」(叱)
音の変化 シチ:七 シツ:叱 セイ:砌 セツ:切・窃 すさ:苆
きる
切 セツ・サイ・きる・きれる 刀部
解字 「刀トウ(かたな)+七シツ(きる)」 の会意形声。七(きる)の字が「七つ」の意に仮借カシャ(当て字)されたので、刀をつけて「切」の字が作られた。
意味 (1)きる(切る)。「切断セツダン」 (2)せまる。「切迫セッパク」 (3)ぴたりとくっつく。「親切シンセツ」 (4)[国]きれ。布や紙の切れはし。「歌切うたぎれ」(和歌の巻物を1首ずつ切りとって掛け物にしたもの) (5)[国]きり。きれ。くぎれ。「幕切れ」
窃 セツ・ぬすむ 穴部
解字 「穴(横穴住居)+切(切り取る)」 の会意。穴は横穴住居の入り口の象形で、住居の意。住居から一部分を切りとるようにして持ち出すこと。
意味 (1)ぬすむ(窃む)。ぬすみ。「窃盗セットウ」「剽窃ヒョウセツ」(他人の文章をぬすむ。まねる) (2)ひそかに。「窃視セッシ」(ぬすみ見る)
砌 セイ・サイ・みぎり 石部
解字 「石(いし)+切(きる)」の会意形声。切った石の意。石畳や敷き石をいう。日本語では、みぎり(水限:そのおり)に当てる。
意味 (1)みぎり(砌)。石だたみ。軒下の敷き石。「砌下セイカ」(①軒下の雨だれ落の敷き石。②石の階段の下あたり。③書簡の脇付語。足下) (2)[国]みぎり(砌)。おり。そのとき。
苆 <国字> すさ 艸部
解字 「艸(草)+切(きる)」の会意。切った草の意で、藁や麻などを切ったもの。
意味 すさ(苆)。粘土にまぜて壁に塗り亀裂を防ぐつなぎとする材料。刻んだ藁や麻などを用いる。「藁苆わらすさ」「麻苆あさすさ」「壁苆かべすさ」
シツの音
叱 シツ・しかる 口部
解字 「口(口からでる声)+七(シツ)」 の形声。シッと鋭くどなる声の擬声語。
意味 しかる(叱る)。責める。とがめる。「叱声シッセイ」「叱責シッセキ」(しかりとがめる)
<紫色は常用漢字>

解字 横線をタテの線で切る形の指示文字。切の原字。「ななつ」の発音と「きる」の発音が同じだったことから、「七つ」の意味に仮借カシャ(当て字)された。
※甲骨文の十は、タテ線で表し、金文はタテ線の中間をふくらませた形で表したので、十字形の七と区別できた。篆文から十が十字形になったため、七は下部を曲げた形に変化した。
意味 (1)ななつ(七つ)。数の名。「七曜シチヨウ」「七草ななくさ」「七夕たなばた」 (2)数の多いさま。「七転八倒シチテンバットウ」
イメージ
「仮借カシャ」(七)
「きる」(切・窃・砌・苆)
「シツの音」(叱)
音の変化 シチ:七 シツ:叱 セイ:砌 セツ:切・窃 すさ:苆
きる
切 セツ・サイ・きる・きれる 刀部
解字 「刀トウ(かたな)+七シツ(きる)」 の会意形声。七(きる)の字が「七つ」の意に仮借カシャ(当て字)されたので、刀をつけて「切」の字が作られた。
意味 (1)きる(切る)。「切断セツダン」 (2)せまる。「切迫セッパク」 (3)ぴたりとくっつく。「親切シンセツ」 (4)[国]きれ。布や紙の切れはし。「歌切うたぎれ」(和歌の巻物を1首ずつ切りとって掛け物にしたもの) (5)[国]きり。きれ。くぎれ。「幕切れ」
窃 セツ・ぬすむ 穴部
解字 「穴(横穴住居)+切(切り取る)」 の会意。穴は横穴住居の入り口の象形で、住居の意。住居から一部分を切りとるようにして持ち出すこと。
意味 (1)ぬすむ(窃む)。ぬすみ。「窃盗セットウ」「剽窃ヒョウセツ」(他人の文章をぬすむ。まねる) (2)ひそかに。「窃視セッシ」(ぬすみ見る)
砌 セイ・サイ・みぎり 石部
解字 「石(いし)+切(きる)」の会意形声。切った石の意。石畳や敷き石をいう。日本語では、みぎり(水限:そのおり)に当てる。
意味 (1)みぎり(砌)。石だたみ。軒下の敷き石。「砌下セイカ」(①軒下の雨だれ落の敷き石。②石の階段の下あたり。③書簡の脇付語。足下) (2)[国]みぎり(砌)。おり。そのとき。
苆 <国字> すさ 艸部
解字 「艸(草)+切(きる)」の会意。切った草の意で、藁や麻などを切ったもの。
意味 すさ(苆)。粘土にまぜて壁に塗り亀裂を防ぐつなぎとする材料。刻んだ藁や麻などを用いる。「藁苆わらすさ」「麻苆あさすさ」「壁苆かべすさ」
シツの音
叱 シツ・しかる 口部
解字 「口(口からでる声)+七(シツ)」 の形声。シッと鋭くどなる声の擬声語。
意味 しかる(叱る)。責める。とがめる。「叱声シッセイ」「叱責シッセキ」(しかりとがめる)
<紫色は常用漢字>