「まるで平家を滅ぼすためだけに産まれて来られた
お方じゃな!!」
北条時政が呟いた言葉が、義経の全てを言い表して
いる見たいですね
破竹の勢いで平家を追い詰めてゆく義経ですが、果
たして頼朝はそれを望んでいたのでしょうか?
頼朝は長期戦を考えていた節があります。
安徳天皇と三種の神器を何としてでも取り戻さなけ
ればいけなかったのです
勝ち負けだけではなく、勝ち方が問題だった気がし
てなりません。
平家を追い詰め、降伏の機会を与え、天皇と神器を
無事に取り戻さなければ負けなのです
頼朝と義経の対立はその事が原因だったのではない
のでしょうか?
平家を滅ぼし、意気揚々と凱旋した義経にすれば、
何で頼朝に怒られているのか理解出来なかったのか
も知れませんね
そこを突いたのが、老獪な妖怪・後白河
乳人の信西にさえ「天下一のバカ殿様。」と言わし
めた後白河
兄・崇徳には「文にも武にもあらず、能もなく芸も
無し。」
父・鳥羽には「即位の器量なし。」と滅茶苦茶な言
われ方
何をしても駄目な人物と、父・兄からも烙印を押さ
れたのですから救いようがありません
今様(流行歌みたいなもの?)被れで、今様ともなれ
ば卑賤の者とでも昼夜歌い続けたと言われています
声が出なくなった事が3回もあったと言われている
くらいですから、尋常な今様好きではありません
元々天皇に即位する可能性がなかったので、趣味
の今様に走って放蕩親王で一生を終えた可能性が
高かったのです
そんな後白河がひょんな事から天皇になり、退位後
上皇として34年も院政を敷き、治天の君として君臨
するのですから分からないものですね
根っから争い事好きで平凡が嫌いな人物で何度も幽
閉され院政も停止され権力を失いかけますが、その
度に復活
独特の臭覚を駆使して紆余曲折の時代をしたたかに
生き延びます。
平清盛、木曽義仲は勿論ですが、実の息子・二条天
皇とも対立します
たとえ能力が無くても、長生きさえすれば再起の目
はあるを実践実践した天皇ですね。
主義主張が無く掴み処も無く権謀術数で相手を利用
する利己的な人物だと個人的には思っています
頼朝に日本国一の大天狗と評されたのも頷けます
そんな後白河にすれば義経を翻弄するのは朝飯前だ
った筈。
後白河との出会いが義経の最大の不幸だったのかも
知れませんね
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