80分の1丁目16番地

ペーパースクラッチによる車両作りを中心に1/80、16.5ミリゲージの鉄道模型を楽しんでいます。

マニ37 2150の製作(その1)

2010-03-09 12:55:38 | 上野口夜行急行方面
「能登」「北陸」の定期運用終了を間近に控え、上野口がにわかに騒がしくなってきたようです。それにちなんでというわけでもないのですが、かつて客車急行全盛期に、急行「越前」のしんがりとして上野駅へ顔を出していたパレット荷物車、マニ37 2150の製作について書いてみたいと思います。
これも長期放置車のひとつで、起工してから足掛け5年目に入ってしまいましたので、ここでネジを巻いて一気に完成まで持ち込みたいところです。

余剰となった旧2等車からの改造が多い荷物車のなかで、実車はスハ32から改造された丸屋根折妻車体をもっており、晩年は福井客貨車区(金フイ)の所属でした。プリントからのスキャンであまり画質は良くないですが、当時撮影したものがあるのでご覧下さい。

1枚目は上野駅で発車を待つ姿で、既にパレットの積み込みは終わっているようです。乗務員室の下あたりにパッチを当てたような補修痕が見えます。

【マニ37 2150/1981(S56).10.7,上野駅】


2枚目は上の写真から2ヵ月後、冬の長旅を終えて上野駅に到着した2150です。そこかしこに吹き込んだ雪が険しい道中を物語っていますね。相変わらず乗務員室下のパッチが目立ちます。写真を改めて見て気が付いたのですが、台車はコロ軸改造のTR23のようですね。

【マニ37 2150/1982(S57).1.29,上野駅】


この日はEF62が重連回送されていました。本題と関係ないのですが参考までに載せます。といっても機番の控えがないので参考にもなりませんが・・・(^^;

【回送機を含む2両のEF62とマニ37 2150/1982(S57).1.29,上野駅】


さて模型の方ですが、「製作」といいながら厳密にはKATO製プラ客車(オハフ33)からの改造製作です。窓の少ない荷物車は自作してもたかが知れているのですが(実際、プラ板にケガいた“ひらき”も存在)、綺麗なリベットが欲しかったので市販車に手が伸びました。オハでなくオハフなのは言うまでもなく「テールライトが必要だから!」です♪

形式図をもとに荷物ドアの開口位置や窓埋め位置を確認していくと、柱の中間ではなく窓の左右いずれかの辺を活かせる部分が意外と多いことに気付きました。スハ32系を近代化したのがオハ35系ですから当然かも知れませんが、600mm窓と1000mm窓という違いがあるなかで驚異というか不思議というべきか・・・
手書きの恐ろしい図をご参考までにご覧に入れます。食べこぼしシミがわからないようにグレースケール化してます(笑)



改造前に撮影したオハフ33。手術台に乗る前の緊張の面持ちです。ベンチレーターが付いていないのは外したのではなく、ユーザー取り付けとなっているためです。茶箱時代の初期ロットの製品です。



荷物ドアをあけているところです。四隅にφ3くらいのドリルで穴を開け、カッターのこでザクザク切り抜きました。ずいぶん太い黒マジックでケガいたものだと我ながらびっくり。



時は流れて現在の様子。いかに進展していないかがわかります・・・
上の図面とは反対側面になりますが、乗務員室側から順番にみていくとこうなります。





扉には一部を除き市販パーツを使います。左から荷物扉(エコーモデルNo.2021)、貫通扉(フジモデルNo.953-2 青15号塗装済)、前位デッキ扉(フジモデルNo.1111 Hゴム付)です。なお、後位デッキ扉はプラ板から自作予定です。



荷物扉を当てがってみたところです。んープラ車体は厚みがあるので四辺を削らないと奥に入りすぎかな。平板な鋼製扉なのでおとなしく自作した方が手っ取り早いかも知れません。



デッキ扉はまあこんなものでしょう。引戸に改造されてるから取っ手は右でいいんですよね??



貫通扉も当てがってみると・・・。これもなかなかいい感じ。



感傷に浸っている場合ではありません。前進あるのみですね。
しかし台車がコロ軸なのは参りましたね。改造直後に撮られたと思われる「とれいん」誌(No.257,P.39)の2151の写真は平軸受なので、福井時代にどうだったかは別としてそのまま放っておいても構わないのですが、やるとすれば軸箱の先を削ってエコーの改造パーツを乗せるのが現実的でしょうか。

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10 コメント

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荷物車 (京浜急行大好き)
2010-03-09 20:27:29
私は、客車よりも荷物車が好きです。

外房/内房線の「新聞荷物車」は3月のダイヤ改正で廃止されます。
Unknown (通りすがりの者)
2010-03-09 21:57:03
いつも拝見しています。
今KATOのホビセンに行くとTR23コロ軸受が1,000円のバーゲンプライスで売っており、お買い得だと思います。
完成を楽しみにしております。

Re: TR23コロ軸受 (isao)
2010-03-09 22:39:22
通りすがりの者さん、はじめまして。isaoです。
いつもアクセスしていただき有難うございます。

KATOからTR23コロが出ているとは、うかつにも気がつきませんでした。オハ47改装形についている台車ですね。ナルホド。。
お値段といい、これは早速Getするしかありません!(笑)

情報有難うございます。そして今後とも宜しくお願いします。
Re: 新聞荷物車 (isao)
2010-03-09 23:03:09
京浜急行大好きさん、こんばんは。

私、完全に時代錯誤してます。クモハユ74がまだ居たのかと・・・(^^;;
両国に113系がまだ出入りしてたんですね。知りませんでした。

3月12日はいろいろ消えるものが多いですね。
マニ372155 (急行越前)
2010-03-10 22:15:10
こんばんは、2155番の写真が弊ブログに載せてあります。取っ手は右でOKですね。
http://expechizen.exblog.jp/12680023/
Re: マニ372155 (isao)
2010-03-11 01:00:39
急行越前さま、コメント有難うございます。
2155の写真拝見しました。取っ手は妻寄りで間違いないですね。あと、1985年時点でこのクルマはTR23平軸受なので、個体による違いが結構あることがわかり、参考になりました。

ところで、「客車のひらき続々」に書いたオハ47 2231の実車写真が貴ブログにあるのを発見しました。
http://expechizen.exblog.jp/13064809/
あんなデッキドアは初めて見ましたが、確かにちょっといただけないですね。むしろHゴムでもよいので2235のような無難なスタイルにしようかと思っています。
客用扉 (急行越前)
2010-03-11 22:48:56
あのカタチの扉は末期の山陰あたりでは結構見かけました。
でも東日本には少なかったかもしれません。
福井車は松任工場だったでしょうか?
リンクのお願い (急行越前)
2010-03-11 22:51:53
連投すみません。
遅ればせではございますが、私のブログにリンクを貼らせていただいてよろしいでしょうか?
Re: 客用扉&リンク (isao)
2010-03-12 00:31:01
急行越前さん、こんばんは。まとめてResします。

写真で客車の扉形状を特定しようとすると、意外と難しいんですよね。冬場以外の営業列車ではたいがい開いちゃってるから(笑)

リンクの件承知しました。有難うございます。
差し支えなければ、当方も貴ブログへのリンクをブックマークに登録させていただきたいので、何とぞ宜しくお願い致します。
リンク (急行越前)
2010-03-12 23:25:19
こちらもOKです!よろしくお願いします。

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