トヨタ自動車は4日、タイの洪水の影響で生じた電子部品調達の遅れのため、同国3工場の生産停止と、日本国内および国外工場の生産調整を引き続き実施すると発表した。こうした異常事態はトヨタに限ったことではない。
一例を挙げれば、従来パソコン用のHDDは時間の経過とともに大容量製品が出回り価格は下がるのが“常識”であった。しかし、ここ1ヶ月間でメーカー製の外付けHDDの最安値は、9,700円から14,000円超えまで上昇している。安値が魅力のバルク製品は、記録的な3倍もの値上がりとなっているそうだ。何れもタイの水害の影響を受けたものである。
メーカーの多くは従来品を販売中止とし、“新製品”を発表したが、型番を変えただけの同一仕様品である。およそ20%~50%アップとなる実質的な大幅値上げになっている。外国に依存した日本の産業基盤の脆さを見せ付けられた気がする。