気が向いたとき感じたままに

皆さんの文章を読ませて戴くのは楽しいのですが、気が向いた時には自分でも・・・と思い

「鈍感力」

2007-04-24 09:05:06 | Weblog
マイナスイメージを与える「鈍感」に「力」を足し、「鈍感力」なるプラス思考の言葉を発明して題名にした本が評判を呼んでいる。図書館でも予約待ちで大変だ。
鈍感な人の自律神経は刺激を受けず血管が開いた状態のため、血液はサラサラと流れ、神経質の人よりも心身ともに健康上極めて望ましいことは、既に多くの人が理解していると思う。
本の内容は、恋愛におけるいろいろな面での鈍感力の有利さについて記されている。また、子供には鈍感力を付けさせ、褒め、単純に図にのらせ才能を伸ばしてやればいいとの主旨が記述されている。
要は、神経質でなく無神経に近い方が、人生を送る上で潰れないとの極く当たり前の内容――特に書物にする程でもないと思われる――を、様々な例を挙げて解説しているだけである。従って、この本を読んで新しい知恵が付いたとの感じはしなかった。
残された限りある時間だ。同じ渡辺淳一の作品を読むのなら、彼得意の“男と女の話”の方がよかったと、少しばかり悔いている。