景気拡大の実感

政府は10月の月例経済報告で景気の現状について「回復している」との判断を示した。
2002年２月に始まった景気拡大期間は５７カ月となり、「いざなぎ景気」（1965年11月～70年７月）に並んだ模様。更に来月も拡大を続け戦後最長となることが確実となったという。
だが、それを実感している人は少ないようだ。それは「いざなぎ景気」の経済成長率が10％を超えていたのに対し、今回は2％台と低いことと、企業部門に比較して家庭部門の改善が遅れているからだろう。
私は昨年まで小さいながらも鋳物業を営んでいた。零細企業とは言え、それなりに景気の良し悪しは肌で感じるものだが、あまり恩恵を受けた気がしなかった。
それに加え、私には実感できないもう１つの個人的な事情がある。それは、昨年入院したのを機に、現役引退を決意し年金生活に甘んじることになったからだ。