【写真:土壌を診断して有機肥料の種類や量を判断するための実験が行われている畑(守山市洲本町)】
立命館大生命科学部(滋賀県草津市)の久保幹教授の研究室が9月から、JAおうみ冨士(守山市)などと協力して、土壌に生息する細菌の数などを測定し、適切な有機肥料の種類や量を判断する手法の確立に取り組んでいる。JA関係者は「肥料のまき方などは勘と経験に頼ってきた。農業に科学的手法がどのように導入されるのか楽しみ」と期待する。
久保教授は環境微生物学が専門。効果的に有機農業を行うために、土壌の豊かさを測定する研究に取り組んできた。
久保教授の方法は、約100平方メートルの畑につき、3カ所から50グラムずつ土を採取。土壌に含まれる細菌について、DNA量や植物の生育に必要な硝酸やリンを作り出す能力など計20項目にわたって数値化する。結果に応じて必要な有機肥料をまく。実験室レベルで手法は確立しているが、農家へ協力を依頼して手法の有効性を検証するのは初めてという。
現在、守山市と野洲市の農家10人が参加し、計5千平方メートルの畑で実験を行い、カボチャやハクサイなど秋野菜を栽培している。9月上旬に土壌の状態を測定し、結果に応じ、JRA栗東トレーニングセンターの競走馬の馬ふんから作った有機肥料を入れた。久保教授によると、競走馬の馬ふんから作った肥料は、競走馬の薬物規制から化学物質などが少なく良質だという。
今後、収穫時の野菜を見て手法の有効性を確認する。久保教授は「将来的には、再現性の高い科学的な有機農法を確立したい」と話している。
(10月14日付け京都新聞・電子版)
http://www.kyoto-np.co.jp/education/article/20101014000138
立命館大生命科学部(滋賀県草津市)の久保幹教授の研究室が9月から、JAおうみ冨士(守山市)などと協力して、土壌に生息する細菌の数などを測定し、適切な有機肥料の種類や量を判断する手法の確立に取り組んでいる。JA関係者は「肥料のまき方などは勘と経験に頼ってきた。農業に科学的手法がどのように導入されるのか楽しみ」と期待する。
久保教授は環境微生物学が専門。効果的に有機農業を行うために、土壌の豊かさを測定する研究に取り組んできた。
久保教授の方法は、約100平方メートルの畑につき、3カ所から50グラムずつ土を採取。土壌に含まれる細菌について、DNA量や植物の生育に必要な硝酸やリンを作り出す能力など計20項目にわたって数値化する。結果に応じて必要な有機肥料をまく。実験室レベルで手法は確立しているが、農家へ協力を依頼して手法の有効性を検証するのは初めてという。
現在、守山市と野洲市の農家10人が参加し、計5千平方メートルの畑で実験を行い、カボチャやハクサイなど秋野菜を栽培している。9月上旬に土壌の状態を測定し、結果に応じ、JRA栗東トレーニングセンターの競走馬の馬ふんから作った有機肥料を入れた。久保教授によると、競走馬の馬ふんから作った肥料は、競走馬の薬物規制から化学物質などが少なく良質だという。
今後、収穫時の野菜を見て手法の有効性を確認する。久保教授は「将来的には、再現性の高い科学的な有機農法を確立したい」と話している。
(10月14日付け京都新聞・電子版)
http://www.kyoto-np.co.jp/education/article/20101014000138