繊細で純な心の持ち主であるヨッチさんが紡ぎ出した言葉のひとつ
ひとつはまるで宝石箱からこぼれ出した勾玉のようにきらびやかな
輝きを放っています。
その詩を読み進む内に頭の中にはまるで映画のように美しい情景が
次々に浮かんで来ます。
そして僕の心はいつのまにかたまらなく切なくなり、泣けてきそうになって
しまうのです。
とにかくあなたも読めばわかります。
以前、ヨッチさんのHPには詩のコーナーがあり、素敵な作品がたくさん
掲載してありました。
そのHPも残念ながら今は無くなってしまっているので、とりあえず僕の
PCに保存してあった詩だけをご紹介いたします。
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~心の扉~
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晴れ渡った夕暮れ
今日も平凡な一日が終わったね
片思いを胸に飲み干す一本のビール
煙草の火が ため息つかせる心を灯すよ
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会いたい気持ちが夜を長く 切なくさせる
いけないことだとわかっていても
時がたてばきっと答えを見つけられるから・・・
そしておしえてくれるから・・・
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そんな気持ちにしてくれた 時の流れに乾杯
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あの人が切ってくれた
爪きりの音を今でも覚えてる
けんかして何度も唇かんだけれど
そのたびに交わした言葉は ごめんね・・・
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会いたい気持ちが夜を長く 切なくさせる
叶わないことだとわかっていても
目を覚ませば明日がきっと迎えてくれる・・・
そして生きていくから・・・
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そんな思いでつくってくれた あの人に Thank you
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~マイウェイ~
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誰かが乗ったあとのブランコが
錆びた音を立てて揺れている
ふと目にした光景
遠い昔のワンシーンを映してくれてた
子供心に迷いひとつなかったあの頃が懐かしい
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雨に濡れたランドセルを背中に 小石を蹴りながら
友だちと無邪気に笑い合った帰り道
指では数え切れないけれど 素朴な思いでだね
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手のひらにのせた夢の種をあたためながら
いつか心に蒔こうと誓った日々
見上げれば虹の空 それが My way
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引き出しから出しそびれた手紙
あのときの面影は記憶の中に
照れくさく笑いながら
何年経ってもずっと忘れないって
背中を押してくれたあの人の優しさが恋しい
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若葉が芽生えるように それぞれが旅立つから
その香りを柔らかく大切に包んで
いつかアルバムを開くとき 思い返すだろう
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手のひらにのせた夢の種を胸に刻んで
遠くへ沈む夕陽に微笑んだ
振り向けば長い足跡 明日も My way
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~永遠の絆~
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広い海の向うから
新しい一日がはじまる
やわらかい朝日が潮風に乗って
街の白い灯りを消してゆく
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大空に翼を広げ 飛び立つ鳥のように
流れる雲を背中に感じて 旅してみたいね
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今日もこの地球(ほし)のどこかで
かけがえのない生命(いのち)が生まれてようとしている
両手に広がる希望の光が
眩しい欠片となって結びつくとき
新しい絆が生まれるんだね
いつまでも 心の中で 生まれたて
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長い道のりに迷ったら
そっと後を振り返る
あの時に覚えた切ない失敗が
重い肩をポンと叩いてくれるよ
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前向きな気持ちなんて いらない時もある
苦い過去の思い出が バネになることもあるから
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明日を生きる地図を描いて
果てしなく続く長いスタートライン
車椅子につながる銀河のレールが
夢を叶える力となって結びつくとき
強い絆が見えてくるんだね
どこまでも 光の中で 永遠に
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両手に広がる希望の光が
眩しい欠片となって結びつくとき
新しい絆が生まれるんだね
ずっと 心の中で Forever
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~心のまなざし~
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風のように過ぎ去っていった月日が
落ち葉とともに手を振って
一年のアルバムに別れを告げれば
何かが見えてくる気がする
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誰もが時代(とき)の流れに身をまかせて
ふと振り向けば 不自由しない暮らしの中で
何かを置き去りにしてる
失ったものを取り戻せない過ちは
身体が不自由でも変わりはないけれど
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どこへ行ったの? どこへ行ったの? 大切な忘れ物
ほんの少しだけでも拾いに行こう
静かにささやく心のまなざしで
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切なく悲しい出来事ばかり流れ
胸を打たれる毎日で
同じ海に囲まれて生きてるのにと
青い地球(ほし)が送るメッセージ
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なによりも大切な命さえも
ガラスみたいに 砕け散るような歴史だけは
残さないでほしいと思う
冷たい雨が心に染みわたっていけば
枯れた涙もやがて笑顔に変わるから
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忘れないでね 忘れないでね 振り返る大切さ
前を見ることに疲れたらそっと
ぬくもりあふれる心のまなざしで
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失ったものを取り戻せない過ちは
身体が不自由でも変わりはないけれど
冷たい雨が心に染みわたっていけば
枯れた涙もやがて笑顔に変わるから
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どこへ行ったの? どこへ行ったの? 大切な忘れ物
忘れないでね 忘れないでね 振り返る大切さ
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~車椅子の足跡~
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静かに降りそそぐ雪のたよりの中で
夢見るように誘われる 二十歳の頃・・・
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曇った窓ガラスの向こうに
無邪気にはしゃいでる なつかしい自分が見える
迷いも悩みもほんの少しで
時間が過ぎゆくままに さまよっていたシーズン
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いくつのドラマを数え上げても もうあの頃には戻れない
わずかなプライドを胸の奥で握りしめながら
どこまでも どこまでも 車椅子の足跡を残して
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白い吐息で包んだ声を
しゃぼん玉のように ふくらませては消えていく
年上の女性(ひと)ばかりに恋して
そっと寄り添いあえる 心のぬくもりがあった
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誰かに支えられている陰で 誰かを支えていけたなら
ほがらかに過ごした思い出が色あせないように
少しずつ 少しずつ 目には見えない力を信じて
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ポカポカ陽気を待ちわびながら 雪景色に夢を描きながら
遠くでささやくメロディー いつの日か近づけたい
どこまでも どこまでも 車椅子の足跡を残して
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~片想いのあなたへ~
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出会いと別れはいつも背中合わせで
花も緑も すべてが生まれ変わるこの季節に
涙で包んださよならを胸に誰もが旅立ってゆく
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片想いで終わったあの日から
あなたのことを忘れた日はなかった
叶わない恋だと知りながらも
あなたのことを忘れた日はなかった
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4月の桜はどんなふうに目に映るだろうと
ほのかな期待が心をくすぐるけれど
いつしか夢の音色 あなたの手元に届けたい
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ありふれた食事にも思い出が残り
たとえそれが 最後の1ページだったとしても
口に入れてもらった喜びは大切にしまっておきたい
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あなたの職場の側を通るたび
あのときの味と香りを思い出す
一人静かにくつろぐ夜更けも
あのときの味と香りを思い出す
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かすかな日射しを頼りに雪が溶けていくなかで
思い出ひとつひとつが春風にゆれる
陰で支えていてね ずっと変わらぬあなたらしく
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長い冬のトンネルを追い越して
「ありがとう」の言葉をささげます
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4月の桜はどんなふうに目に映るだろうと
ほのかな期待が心をくすぐるけれど
いつしか夢の音色 あなたの手元に届けたい
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~思い出のラブソング~
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さわやかな春風に包まれながら
電動車椅子を走らせた午後の散歩道
行きつけのCDショップから流れる音色に
言葉にできない感動を覚えたあの日
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はじめて聴いた歌なのに なぜこんなにも愛しいの?
甘くせつないメロディーが なぜこんなにも愛しいの?
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胸の奥でこみあげる何かを感じ
そよ風に誘われながら 夢への扉を開いた
思い出のラブソングであるように
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ある日受け取った一通のメールは
遠い夢に手を差しのべてくれたあなたの魔法
今でも覚えてる ずっと忘れることのない
やわらかな母性とあの握手のぬくもりを
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重い障がいがあっても この歌に出会えてよかった
長い時間がかかっても あなたに出会えてよかった
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どんなにせつない明日が待ってても
ずっと色あせることなく いつまでも心に残る
思い出のラブソングであるように
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ありがとうという言葉を虹色に染めて
同じ歓びを分かちあえる仲間を大切にしたい
Uh・・・「会いたい」
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はじめて聴いた歌なのに なぜこんなにも愛しいの?
甘くせつないメロディーが なぜこんなにも愛しいの?
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~もしも時間を戻せるなら~
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白いさざ波を追うかのように
あなたは僕の前から姿を消して
あれから長い年月が過ぎたけど
今でも心の時計は止まったままで
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幼い恋心に身をまかせてたあの頃へ
美しい緑が導く まるで昨日のことのように
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もしも時間を戻せるなら教えてほしい
風のたよりでもいいから あの時の真実を
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ここに今の自分があるのは
あなたが残してくれた手紙の中に
生きるすべてを一言でつづった
かけがえのない言葉があったから
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数えきれない季節をめぐってきた足跡は
たとえ車いすでも同じ大地を踏みしめてきたから
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語りつくせないほどの感謝の気持ちが今
未来(あす)を描く勇気に変わる
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思い出よ振り向いてくれ 振り向いてくれこの胸に
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もしも時間を戻せるなら教えてほしい
風のたよりでもいいから あの時の真実を
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「お元気ですか?」とせめて一言
いつか交わせる日が来ることを夢見て・・・
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~雪に染まる街で~
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雪に染まる街 季節が届けた
一面に広がる白いハーモニー
やわらかな雪が 風に揺れながら
まばゆい景色を描いている
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心のふもとで見渡すこの街に
鮮やかな緑が芽生えるのは いつだろう
襟を立てたコートのポケットがあたたかい
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小さな希望を 手のひらに包んで
だれかの足跡にそって歩き出す
いつしか訪れる春だから
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かすかな陽ざしが 雲の向うから
きらきら輝くつららを溶かしてる
静かに流れる しずくの音色が
乾いた心にはじけていく
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曇った窓ガラスにつのる想いを
胸の奥でかみしめながら今日を生きてる
青く澄んだ大空をなつかしむ気持ちで
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吐息と混ざり合う 頬に染みる風
眠る大地にやさしくといかければ
いつしかほほえむ あの日のように
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小さな希望を 手のひらに包んで
心の奥に小さな明かりが灯る
明日も舞うのかな 白い天使
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~明日の空の下で~
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どんなに先が見えない明日でも
きっと願いは届くはず
ふと立ち止まって見上げた夏空
忘れかけてた色だった
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風が流れ 時が流れ ありふれた毎日の中で
誰かの支えや役立つことができるなら
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いくつもの不安やためらいを越えながら
目の前の扉をたたこう 残された力を信じて
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灼けたアスファルトの向こうにゆれる
ほんのわずかな勇気でも
一歩ずつふみ出せば何か変わる
心を見つめる何かが
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つまずく壁 悩み抜いて 積み重ねてきた経験を
明日の空の下でふりかえろうと思う
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不自由な身体をいつもノックしながら
夢のパズルを埋めていこう 胸にこぼれる白い砂で
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いくつもの不安やためらいを越えながら
目の前の扉をたたこう 残された力を信じて
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~人生(たび)の駅~
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静かな眠りから目を覚まし
一年に一度迎える 特別な朝
愛する君が側でほほえんで
朝日に溶け込むメッセージは
心からの「おめでとう」
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長い人生(たび)の途中で この日の駅に毎年下りた
出逢いと同じ数の別れがあったけれど
激しい雨に打たれても 君はあきらめることなく
次のホームで待っててくれたね
濡れた髪 風になびかせて
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どんなに年を重ねても
今日という日を大切にしていきたい
迷いながらもたどり着いた 繰り返し吹く風のように
Happy birthday
虹に映る自分の姿
あの頃の青春を呼び戻して
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一枚の写真が物語る
風と足跡が残した 記憶のバラード
そっとワイングラスを傾け
やさしく思い出をあたためる
胸のキャンドルを灯して
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居座る安らぎでも 少しリッチに感じるのは何故
時間の波に乗ってまた歩いてゆくから
新しい年に向かって 希望の光をすり抜けて
明日へのパズルをうめていく
どこまでも ゆとりの気持ちで
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切ない季節が待ってても
今日という日を大切にしていきたい
二人が歩く夜の街に 白い星屑が降りそそぐ
願いを唱えて
溢れる想いは空の果て
月の輝きに導かれながら
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どんなに年を重ねても
今日という日を大切にしていきたい
迷いながらもたどり着いた 繰り返し吹く風のように
Happy birthday
それは心の奥に飾る
永遠に輝く宝石だから
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~心のフィルター~
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ゆるやかに川が流れていくように
時間が過ぎゆく中で ぽつりと思う
取り返せない過去は歯がゆいけれど
風にあおられぬように何かを信じて
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こわいものなんてなかった あの夏に帰りたい
子供達がはしゃぎ合ってた あの夏の夕暮れに
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そっと肩を並べるように同じ胸の痛みを
わかちあえた歓び きっと忘れない
目には見えない心のフィルターを通して
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日々の忙しさの中に消えてゆく
硝子が飛び散ったような涙さえも
いつしかきっと笑って過ごせるねと
唇を噛んでは遠くを見渡した
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背伸びするのは好きじゃないから いつもいつの日も
彼方に浮かぶ小さな船を漕いで 明日へ向かう
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まぶしい青空に傷ついた気持ちを投げ捨てて
涙ぬぐったあのとき きっと忘れない
風を見透かす心のフィルターを通して
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そっと肩を並べるように同じ胸の痛みを
わかちあえた歓び きっと忘れない
目には見えない心のフィルターを通して