一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

LPSA麹町サロンin DISで、島井女流二段に教えていただく(前編)

2015-08-07 01:07:52 | LPSA麹町サロンin DIS
5日夜、たまたまLPSAのサイトを見たら、6日(木)の「LPSA麹町サロンin DIS」で、島井咲緒里女流二段の回にキャンセルが出た、とのお知らせがあった。
折しも私は先日、島井女流二段との芝浦サロン編をアップしたばかり。これは麹町が私を呼んでいるのだと解し、メールで申し込んだ。もし先客がいたら、縁がなかったと諦める。
翌6日の午前、LPSAから受諾のメールが入り、晴れて指導対局となった。4月の上川香織女流初段戦に続いて、2度目の麹町サロンである。
ところで先日のマイナビ女子オープン一斉予選では、島井女流二段の存在感がなかった。調べてみたらそれも道理で、島井女流二段はその前のチャレンジマッチで、すでに敗退していた。
敗者復活戦で蛸島彰子女流五段に敗れたのは仕方ないとして、本戦で田村真理子アマに負けたのはいただけない。真剣勝負でアマに負けたら、多面指しの指導対局で負けている私たちの立場がなくなってしまう。ツイッターで活躍している島井女流二段、本業で目立ってもらいたい。
6日は仕事を早めに切り上げ、JRに乗った。この行動が我ながら堕落しているが、いまさらしょうがない。
東京駅で降り、駅ナカを巡る。訳あって島井女流二段に高級チョコレートを買いたいのだが、目当てのものがない。リラックマの和菓子があったので、とりあえずこれを購入した。
中央線に乗り換え、四ッ谷駅で降りる。ここはサラリーマン時代の最寄り駅で、いちばん降りたくない駅である。
新宿通りを麹町方面へ歩くと、忘れたころに、かつての勤め先を見つけた。ああ不愉快である。でも、これから島井ちゃんに会えるからいいのだ。
麹町駅前のビルの入口が分からず、5分くらいロスタイムする。ようやくエレベーターを見つけ、青年といっしょにハコに乗った。同じく4階で降りる。つまり彼も対局者の1人ということだ。
DISに入り、中を通過して、将棋部屋のドアを開ける。島井女流二段が私を認めるや、
「大沢さ~ん、ありがとうございまつぅ」
と快活に挨拶をくれた。「キャンセルが出たところを申し込んでいただいて…」
こちらこそ、女流棋士に教えていただけるなんて、夢のようである。私は島井女流二段にお菓子を渡すと、凹字型になっている対局席の手前左に座った。その左奥には、さっきの青年が座った。
「あの~、9月5日のバーベキュー大会はいかがですか?」
さすがに島井ちゃん、貪欲に営業を掛けてくる。私も参加してもいいのだが、これには定員がある。もし締切り間際になっても空きがあるようなら、その時考えよう。
先の2人は、まだ将棋を始めていなかった。我が遅刻は致命傷ではなかったようである。
右奥の中年氏は二枚落ち、右の紳士氏は角落ち、左の青年は平手、私も平手で、6時38分、対局が始まった。

▲7六歩△3四歩▲2六歩△4四歩▲4八銀△4二飛▲5六歩△3二銀▲6八玉△6二玉▲7八玉△7二玉▲5八金右△8二玉▲9六歩△9二香▲3六歩△9一玉▲2五歩△3三角▲6八銀△8二銀▲5七銀左△7一金▲6八金直△7四歩▲9五歩△4三銀▲4六歩△5二金▲4七銀△6四歩▲4五歩△6三金▲3七桂△5四歩(第1図)

島井女流二段との指導対局は2年振り。島井女流二段は角道を止め四間飛車に振り、穴熊の意思表示だ。どこかデジャヴで、先日島井女流二段編のブログを書いていた時は、まさか今日麹町で指すとは思わなかったから、不思議な感じがする。
島井女流二段はいつものように早指しで、1手指すと隣の対局に移る。それに合わせて私たちも指し、そこに一切の私語はない。よって序盤は、快調なペースで進む。
島井女流二段は半袖の白のブラウスに黒のパンツ。相変わらず肌が白いのだろうが、今日は光線の関係か、普通の肌色に見えた。もっとも島井ちゃんだって等しく歳を取るわけで、それなりに肌の劣化はあるのだろう。かくいう私だって頭の方が、4年前とは段違いになっている。4年前は銀冠だったのに、今じゃ中住まいだ。とにかく天井がさびしい。
右奥の中年氏は定跡通り指している。右の紳士氏は矢倉。上手は棒金戦法だ。左手奥の将棋は相振り飛車となっていた。青年の手つきがたどたどしいが、ネット全盛の今、駒を触ったことがない有段者もいて、手つきと棋力の判断が難しくなっている。
私は▲5七銀左と急戦志向。と、島井女流二段がバッグをごそごそやり、カーディガンを羽織った。私の絡みつくような視線に嫌悪を感じたのかもしれない。これでは私も、対局に集中するしかない。
どこかで△5四銀と上がられるかと思ったが、島井女流二段はふつうに指し手を進める。私も頃はよしと、▲4五歩と仕掛けた。
数手進んで△5四歩(第1図)が分岐点のひとつ。ここでFuj氏なら▲2四歩△同歩▲3五歩とやる。私は迷ったが、自分の指したい手を指した。
(つづく)
コメント (2)
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