一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

逡巡の沖縄旅行2015・4「体験は伝聞に勝る」

2015-08-20 21:20:45 | 旅行記・沖縄編
どうにもバカバカしいが、港へ行ってみる。スマホを懐中電灯代わりにして、さっき寝転がっていたところを探す。私は脚を組んだりしていたので、落としたとしたらここしかない。…が、小銭はなかった。まあ、そうであろう。
あっ…さっき港から引き揚げる時、傍らに人がいた気がするが、あの人が拾っていった…? イヤ考えすぎだろう。
宿に戻り、暗い部屋で再び横になる。ここ「民宿まるだい」は客室が基本2部屋だが、廊下の襖と雨戸は取り払われおり、そのままの状態で眠る。開放感満点なのだ。ということは、私たちの寝姿?が庭から丸見えとなる。
もっとも以前は、門の内側にある「ヒンプン(屏風状の積み石)」さえなく、道路からも丸見えだった。もっとも島民は数十人だし、島の宿泊客も少なかったから、それで問題はなかったのである。
ちなみにそのヒンプンが出来たのは、2005年に日本テレビ系で放送された「瑠璃の島」で鳩間島が舞台になった際、ロケ地のひとつとなったまるだいに、テレビスタッフがレプリカを設置したことによる。よってこのヒンプンは、プラスチック製なのだ。
脱線ついでに記せば、この客室の裏に秘密の小部屋があり、多客の際はそこも客室となる。ドラマでは成海璃子がこの部屋を利用した、ちょっとしたプラチナルームだ。私も一度泊まったことがあるが、あれは密かな自慢だ。
とにかくこのヒンプン、今では周りに草木が生え、すっかり風景に溶け込んでいる。
話を戻すが、先の「丸見えシステム」だと、表の通行人は覗かなくても、例えば女性部屋と男性部屋で分かれた場合、女性は男性の存在が気になるかもしれない。
しかし心配するには及ばない。少なくとも男性は、それほど女性部屋を意識していない。女性はふつうに眠ればいいのだ。
それに考えてみてほしい。この広い日本で、夜寝る時に開けっぴろげで眠れる宿がどれだけあるか。数軒しかないと思う。まるだいでこの体験をすれば、旅の面白話として一生「使える」のだ。これだけを取っても、まるだいに泊まる価値アリと思うが、どうか。
夜は11時を回ったが、どうにも気になる。私はもう一度港へ行き、例の場所で小銭を探したが、見つからなかった。
520円…520円…無くした…。それが頭の中で呪文のようにぐるぐる回り、私は熟睡できなかった。

翌14日(金)。夜が白みはじめ、何となく目が覚めた。
昨晩はあれから、大変だった。私はおカネのことが気になり、夜中の3時ごろ目が覚めた。
身を起こして廊下でボンヤリしていると、隣の部屋の明かりが点いた。何と、濱田岳似と永瀬拓矢六段似のふたりが、朝釣りに行くという。確かに2人は、前日も釣竿を持ってあっちこっちに行っていた。
でもまだ夜が明けてないぞ…。今が満潮だからというが、それだけのために未明に起きたくはない感じである。しかも「永瀬六段」は中3である。鳩間島まで一人旅をし、夜中に釣りに出掛ける。こんな渋い中学生がいるだろうか。
…という私はやはりおカネのことが気になって、暗い夜道を三たび港に探しに行った。でも、おカネはやはりなかった。
――現実に戻り、私はスマホで、宮古→那覇便を調べてみる。すると、JTAの16日(日)14時10分発に、「クラスJ」の特便割引1が、1席空きが出ていた。
「クラスJ」とはJRのグリーン席みたいなもので、ワンランク上のシートで極上のフライトが楽しめる。料金は普通席特便1に1,000円が上乗せされた12,400円だったが、普通料金が20,900円だから、激安といってよい。
だが…。14時10分発、というのがいかにも中途半端だ。宮古島では夕方まで滞在したい。それにクラスJは、私には分不相応でもある。さらにうっかりしていたが、私は16日のJTA夕方の特便割引と、ANAの普通便の空席待ちをしていたのだ。
ここでJTAの特便を予約購入して、後から夕方便の席が取れたらどうするのか。
結局私は、絶好の「クラスJ」を保留した。
(つづく)
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