AKB48の旅

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松山淳著「バカと笑われるリーダーが最後に勝つ」

2013年08月02日 | AKB
一言で言えば「トリックスター・リーダーシップ論」の本なんだけど、そこに「笑われながら時代を切り開いたリーダー達」の一人として、高橋さんが上げられてる。並んで取り上げられてるのが、ニッコロ・マキャベリ、織田信長、坂本龍馬、本田宗一郎、スティーブ・ジョブズ、稲森和夫というビッグネームばかりなんで、これはなかなかとんでもないことかと。

松山氏は、AKBについてはまったく無知であったけれども、松山氏の言う「二刀流思考」に従って、"DOCUMENTARY of AKB48"2作(間違いなく"to be continued"と"Show Must Go on"だろう)のDVDを借りて見たという。

ここで面白いのは、この「二刀流思考」というのが、私流に表現するなら、自分というものの「外」を意識する努力ということであり、ひいては予定調和にならない、枠組みの外を模索する、「無への跳躍」という概念と親和的な考え方であること。当然、松山氏の視点は、私のそれと類似することになり、高橋さんの見え方も、本ブログで既述のものと、かなり類似してる。

映画を見て「高橋みなみのリーダーシップに驚いた」というのも私と同じだし、結論めいた記述でも、「(AKBの)創世記において、高橋みなみという優れたリーダーを持った幸運が、未来へと語り継がれていくことは明らかだ。」と書かれている。

強いて言うなら「創世記」というのは少し違うんだけど、そこは知識量の問題、のめり込み具合の違いと言うことになるんだろう。もちろん、明らかな見解の相違というのもけっこうあるけれど、そこは共同体論、複雑系という概念を持ち込むかどうかの違いであり、この辺りについては、すべて既述なんで割愛。

そんなことより、こうしてリーダーシップ論の本に、高橋さんが取り上げられた、それも超ビッグネームの中に列せられてということが何より重要なこと。なんで高橋さんの研究本が書かれないのかという、以前からの疑問に対して、こうしてささやかながら最初の一歩が刻まれたことがシンプルに嬉しい。

これがきっかけになって、高橋さんという存在に、多くの研究者が気づいてくれればなと思う。当ブログ的な視点も含めて、研究が進められることで、AKBとは何ものなのか、なぜこれほど斬新であり、これほど成功したのか、そしてそこに高橋さんがどれほど寄与したのかが、広く語られるようになることを期待したい。

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