8月19日 編集手帳 読売新聞
{「肉じゃが」という料理はどうして生まれたか。旧日本海軍に、東郷平八郎元帥を巡る誕生秘話がある◆明治後期、東郷は英国留学中に味わったビーフシチューが忘れられず、艦上食に取り入れようとした。しかし日本にはワインが無く、料理長はシチューなど知らない。悪戦苦闘の末、しょうゆと砂糖で味付けしたのが始まりという◆肉、じゃが芋、 玉葱 ( たまねぎ ) 、 人参 ( にんじん ) …具は同じでも味は似ても似つかない。だが東郷はぜいたくな人ではなく、栄養価の高さを評価したらしい。もし「こんなものシチューじゃない」とむくれていたら、日本のお袋の味はさてどうなっていたか◆この夏、国会で成立した社会保障と税の一体改革関連法も、3年前の選挙で豪勢なメニューを見せられた人たちには、「こんなもの」という味わいだろう。が、その評価を定めるのは未来の生活者だ◆これから国民会議という場で、福祉に子育てに、限りある財源を有効に使う施策が議論される。100年国民に支持されるレシピができるかどうか。栄養と経費のバランスを考えつつ、ことこと煮込もう。バラマキはもう懲り懲りですから。}
3年前の選挙で豪勢なメニューを見せられた時は消費税増税はメニューには無かったはず。官僚指導の政治から政治指導に換えると、言っていたが。社会保障と税の一体改革関連法も、野田総理が財務省に洗脳されたような気がしてならない。自民党政権と何ら変わらない政策に、国民は裏切られたような気がする。解散選挙があれば、どこの政党にするか分からない。