喜多院法興寺

住職のひとりごと

十両昇進、一挙13人負け越して昇進も

2011-05-26 06:36:54 | Weblog
5月26日付 編集手帳 読売新聞
 {作家の嵐山光三郎さんがある随筆に書いていた。〈人間の一生というのはだいたい八勝七敗か七勝八敗である。年をとるにしたがって、勝率五割に近づいていく〉と
◆山あり谷ありの人生だから、そうかも知れない。もっとも、実際の土俵では同じ「勝率五割」近辺でも勝ち越しか負け越しか、星ひとつの差が美酒に酔わせもし、悔し涙を流させもする。いつもの場所ならば、である。
◆負け越しの美酒は異例だろう。先の技量審査場所で3勝4敗に終わった幕下の荒鷲、垣添両力士がそれぞれ新十両、再十両に昇進した。八百長問題で幕内、十両の計17人が土俵を去り、空席を埋めるための非常措置だが、「運も実力のうち」という。 怖 ( お ) めず臆せず堂々と、胸を張って土俵を務めればいい。
◆「勝率五割」で思い出す都々逸がある。〈渡る世間は丁目と半目、善いと悪いは一つ置き〉(作・長谷川伸)。「悪い」ことの続いた相撲界である。7月の名古屋場所が開催されるならば、是が非でも「善い」場所に
◆…と書きかけて、考える。丁半の都々逸は、賭け事の好きなお相撲さんには読まなかったことにしてもらおう。}

 番付編成会議で、戦後最も多い13人の十両昇進が決まった。八百長問題で関取(十両以上)が17人減ったためで、十両昇進は13人となった。普通は負け越して昇進することはあり得ないが、しかし3勝4敗だった西幕下筆頭の垣添と、東幕下3枚目の荒鷲が十両に昇進した。28歳の隆の山はチェコ出身で初めての十両昇進や、高見盛の付き人で32歳の華王錦は、東洋大出の初土俵から60場所を要し、学生出身では最も遅い新十両昇進である。生まれ変わった相撲界、このチャンスを生かして、胸を張って頑張って欲しい。




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