10月13日付 編集手帳 読売新聞
{世の中には聞き苦しい声がある。〈お前の声てえものはね、入梅どきに共同便所に 裸足 ( はだし ) で入って、出る途端に金貸しに出っ食わしたような声をしやがって…〉は落語でおなじみのセリフだが、悪声以上に聞き苦しいのは、ひとの心を傷つける声だろう。
◆「お前ら震災で頭がおかしくなったんちゃうか」。社会人ラグビーの試合中、横河武蔵野アトラスターズ(東京)の選手が釜石シーウェイブスRFC(岩手)の選手にそう言ったという。
◆アトラスターズは謝罪し、選手は所属する協会から出場停止処分を受けたが、何ともさびしい「声」である。
◆「セシウム牛は要りません」。こちらは大分県由布市の「由布院牛 喰 ( く ) い絶叫大会」で、某県議(県畜産協会長)の絶叫である。うちの牛肉は安全だぞ、と。
◆口直しならぬ“耳直し”に、記憶の中から「声」を引く。この春のセンバツ甲子園、創志学園(岡山)・野山慎介主将の選手宣誓より。「人は仲間に支えられることで、大きな困難を乗り越えられると信じています。がんばろう、日本。生かされている命に感謝し、全身全霊で正々堂々とプレーすることを誓います」}
本人は何気なく発した言葉が、相手は非常に傷つく。9月25日に盛岡市で行われた社会人ラグビーの試合で、横河武蔵野のSH新川裕太選手が釜石の選手に「お前ら震災で頭がおかしくなったんちゃうか」と暴言を吐いていたと言う。関東ラグビー協会は「被災地域と住民を愚弄(ぐろう)する発言」だとして、同選手を9月26日から30日間の出場停止処分とした。スクラムの組み方をめぐって感情的になったのが原因で、言ってはいけない言葉を発してしまったのだろう。 「由布院牛 喰 ( く ) い絶叫大会」で、某県議(県畜産協会長)は「セシウム牛は要りません」と馬鹿なことを絶叫したのである。被災地を思いやる気持ちが微塵もない。自分の事しか考えない、淋しいい人だ。
{世の中には聞き苦しい声がある。〈お前の声てえものはね、入梅どきに共同便所に 裸足 ( はだし ) で入って、出る途端に金貸しに出っ食わしたような声をしやがって…〉は落語でおなじみのセリフだが、悪声以上に聞き苦しいのは、ひとの心を傷つける声だろう。
◆「お前ら震災で頭がおかしくなったんちゃうか」。社会人ラグビーの試合中、横河武蔵野アトラスターズ(東京)の選手が釜石シーウェイブスRFC(岩手)の選手にそう言ったという。
◆アトラスターズは謝罪し、選手は所属する協会から出場停止処分を受けたが、何ともさびしい「声」である。
◆「セシウム牛は要りません」。こちらは大分県由布市の「由布院牛 喰 ( く ) い絶叫大会」で、某県議(県畜産協会長)の絶叫である。うちの牛肉は安全だぞ、と。
◆口直しならぬ“耳直し”に、記憶の中から「声」を引く。この春のセンバツ甲子園、創志学園(岡山)・野山慎介主将の選手宣誓より。「人は仲間に支えられることで、大きな困難を乗り越えられると信じています。がんばろう、日本。生かされている命に感謝し、全身全霊で正々堂々とプレーすることを誓います」}
本人は何気なく発した言葉が、相手は非常に傷つく。9月25日に盛岡市で行われた社会人ラグビーの試合で、横河武蔵野のSH新川裕太選手が釜石の選手に「お前ら震災で頭がおかしくなったんちゃうか」と暴言を吐いていたと言う。関東ラグビー協会は「被災地域と住民を愚弄(ぐろう)する発言」だとして、同選手を9月26日から30日間の出場停止処分とした。スクラムの組み方をめぐって感情的になったのが原因で、言ってはいけない言葉を発してしまったのだろう。 「由布院牛 喰 ( く ) い絶叫大会」で、某県議(県畜産協会長)は「セシウム牛は要りません」と馬鹿なことを絶叫したのである。被災地を思いやる気持ちが微塵もない。自分の事しか考えない、淋しいい人だ。
この件については、非常に遺憾で許せないです。暴言を口にした選手は、是非ともラグビーを辞めて頂きたい。
この人は、ラグビーをする資格なんてありません。
本当に腹立たしいです。