喜多院法興寺

住職のひとりごと

「漢字書けない」電子メールの普及の影響か

2012-09-22 06:34:32 | Weblog
9月21日 よみうり寸評

 {〈一に国語、二に国語、三、四がなくて五に算数、あとは十以下〉――小学校における教科間の重要度についての名言、卓見だ◆「祖国とは国語」(藤原正彦著)にある。数学者にして名うてのエッセイストが言うことだ。間違いない。大いに同感する◆文化庁が発表した「国語に関する世論調査」によると日ごろ、パソコンや携帯電話のメール機能を使うことで「漢字を正確に書く力が衰えた」と感じている人が66・5%に上り、10年前より25・2ポイントも増えた。この傾向はさらに広がることが確実と同庁は見ている◆書く力ばかりではない。この調査によると、「舌先三寸」を「口先三寸」とするなど言葉の誤用も少なくない◆日本語能力が十分身についていない子供にパソコンなどをどう使わせるか、検討が必要という。〈一に国語…〉の徹底がより大切になる◆国語力の低下は「知的活動、論理的思考力、情緒、祖国愛を同時に低下させる。不況で国は滅びないが、この四つの低下は国を滅ぼす」と藤原さんは書いている。}


 携帯電話普及で電子メールの浸透で、漢字を正確に書く力が衰えたと感じる人が66.5%に上り、10年前より25ポイント以上増えたことが20日、2011年度の文化庁の国語に関する世論調査で分かった。「口頭で済むことでもメールを使うようになった」は29.5%で、「直接人と会って話すことが面倒くさく感じるようになった」も18.6%いた。それぞれ12.3ポイント、7.3ポイント増加しており、対話や意思疎通の方法にも影響を与えている可能性がある。若いカップルが直接会話しないで、メールでのやり取りは理解に苦しむ。