喜多院法興寺

住職のひとりごと

物語では機転でピンチを脱するが、現実は厳しい

2011-05-16 06:48:42 | Weblog
5月16日付 編集手帳 読売新聞
 {自宅で非常持ち出し用のリュックの中を点検し、何か不足はないかと思案していて、ふと童話「エルマーのぼうけん」を思い出した。
◆どうぶつ島の猛獣に捕らえられた「りゅう」の子供を、エルマー少年が救出する物語だ。主人公がリュックに入った持ち物を巧みに使い、ピンチを脱するところがおもしろい。
◆7頭のトラに食べられそうになった時はガムを出してこう言った。しばらくかむと緑色になり、地面にまけば、たくさんのガムが生えてくると。信じたトラはガムに夢中になり、少年は虎口を脱した。怒り狂うサイには、歯ブラシで汚れた角の一部を真っ白に磨いてやり、サイが角磨きに没頭したスキに逃げた。
◆手近な物で工夫して急場をしのぐ場面は、災害時にも生じる。皿にラップを敷いて食事すれば、断水で洗えなくても大丈夫。くしゃくしゃに丸めた新聞紙をゴミ袋に詰めれば布団になる。阪神大震災の被災者の声だ。神戸市のホームページなどで紹介している◆東日本大震災で被災された方々も、不便な暮らしの中で様々な生活の知恵を得たことだろう。いずれ、教えていただけたら、ありがたい。}

今の福島原発に早めの手立てが無いのであろうか。やることなすこと、ごてごてで、東電の言うは、他人事にしか聞こえない。計画道理に収束に向かうのか、不安だ。危険区域の人達が家に帰る日が、何時になるのか、先が見えない。