喜多院法興寺

住職のひとりごと

原発から20キロ圏内・川内村住民の一時帰宅

2011-05-12 06:39:33 | Weblog
5月11日付 よみうり寸評 読売新聞
 {滞在時間は2時間ぽっきり。持ち帰る品は70センチ四方のポリ袋1枚分だけだ。これがテストケースなら大いに改善してもらいたい。
◆東京電力福島第一原発から20キロ圏内の警戒区域になった9市町村のうち先行して10日に行われた川内村住民の一時帰宅の話。
◆1世帯2人(当初は1人の予定だった)で54世帯92人が参加した。被曝(ひばく)を防ぐ防護服姿は暑苦しい。線量計やトランシーバーを携えて自宅へ向かった。大震災発生の翌日、着の身着のままで自宅を離れた人たちだ。そんな帰宅に「自己責任で立ち入ります」と同意書まで書かされた。
◆残して出た愛犬や牛が死んでいたという人、時間が短く家の中をうろうろしただけの人、アルバム、位牌(いはい)、薬、時計……
◆限られた品しか持ち帰れない。「もっと時間を」どころか「ずっといたい」のに。自分の家なのに。「なぜこんな目に」
◆一時帰宅の立案はこの人たちの身になってが大切だ。大震災発生から2か月。「ふだんのくらし」はいつ戻る? それが見えない不安は限りない。}

 福島第一原発から20キロ圏内の警戒区域になった川内村住民の一時帰宅が行われ、滞在時間は2時間、持ち帰る品は70センチ四方のポリ袋1枚分だけ。線量計やトランシーバーを付けた防護服姿の姿が異様に見える。着の身着のままで自宅を離れた人に対し、この一時帰宅にたいし「自己責任で立ち入ります」と同意書まで書かされた。この神経は理解できない。何を持ち出すか、迷う住民を気持ちが痛いほど分かる。何時になったら、自分を家に帰る日が、先が見えない。