喜多院法興寺

住職のひとりごと

甘く見ていた新型インフルエンザが夏に猛威

2009-08-21 06:27:48 | Weblog
8月20日付 編集手帳 読売新聞
 {穏やかな表情で近づき、相手が気を許したと見るや、牙をむく。兵法三十六計のうち第十計、〈笑裏蔵刀〉はそういう戦術をいう。

◆うさんくさい商品や利殖法を勧める連中の術策としては珍しくもないが、ウイルスはどこでこの悪知恵を仕込んだのだろう。この春に新型インフルエンザの第1波を経験して、「なあんだ、威力はこの程度だったの?」と気を許し、用心のカブトの緒を緩めかけた方もあったろう。

◆晩夏の列島を見舞った第2波はいささか様相を異にしている。国内の死者は3人を数えた。本格的な流行の始まりと見られる。甲子園につどう高校球児にも感染がおよんだという。

◆こちらにも「科学」と「情報」二刀流の兵法がある。政府はワクチンなどの準備を急ぎ、自治体と医療機関は連携を密にし、各人は時と場合に応じてマスクの着用を怠らない。カブトの緒を締め直すことから始めよう。

◆兵法の第三十五計〈連環〉の計は、敵の様子を細大漏らさず観察し、複数の策を連続して、あるいは同時に繰り出して敵の動きを鈍くする計略をいう。冷静に、あわてずに、全部やる。〈連環〉のときである。}

 健康そうな日ハムの主力選手が新型インフルエンザに感染し、甲子園の高校球児までも感染が広がっている。この新型インフルエンザに感染しても死ぬ事はないと、安心していたが、すでに3人が亡くなっている。夏には広がらないと専門家の医師は言っていたが裏切られた。この冬には第3波が襲来して死者が増えるのではと不安にかられる。