うべプラネタリアン

プラネタリウム解説の活動を通じ、いろいろ感じたことをさまざまに語りたく....

コンパス座....(C27)

2007年08月15日 18時12分16秒 | 新・星座物語
このたび、星空かんさつ会で寄せられたいくつかの物語を紹介する。

「コンパス座」   恩村友太 新川小6年

昔の話です。
ある国のある山おくの村。小さい学校がありました。
あまり小さな学校なので、文房具さえ用意できません。鉛筆一本学校にもって行き、
かんたんな勉強をして帰ってゆきます。
ある日、先生が言いました「西洋にはたやすくまん丸が描ける道具があるようだ」
それを聞いた子ども達は、それを見てみたい、円を描きたいと口々に言いました。
先生は「そこで、今日は、円をうまく描く道具を知ってもらいたくて、大地主様のお力で借りてきたのだ。これがそうだ」
と言って、コンパスを取り出しました。
その瞬間、いっせいに取り合いになりました。
背の高い子がコンパスをつかんだとたん、太った子が体当たり、倒れたひょうしにコンパスを上に投げてしまいました。
コンパスはそのまま窓の外に飛んでゆきました。
すべてを見ていた大神ゼウスは、このままではみんなのコンパスが壊れると感じ、それならいっそ星にしてやろうと、空に取り上げました。
子ども達は、少し反省しているようです。

最後のフレーズが効いている、なかなかの作品。
コンパス座は、おおかみ座の南に位置し、日本からは見えない。
1750年フランスのラカイユが新設した星座。物語の通り、文具の円を描くコンパス。