この一年半、どこにも出掛けていない。
よく一緒に出掛けていたT君が忙しいというのもあるし、私自身も忙しかった。
何より、新型コロナの影響が大きかった。
一年半の間で他県に出たのは三度だけで、親戚の家が二回と、中古車の購入のためが一回である。
もともと外食はあまりしないし生活必需品以外はネットで買っていたから、それこそ仕事と日用品の買い物以外はほぼゼロに等しい外出頻度であった。
趣味は多い方なので、休日に家に引き籠ることはそれほど苦痛ではない。
とはいえ、たまには遠くへ出掛けたい。
しかし、この状況下では、あまり電車に乗って出掛ける気にもなれない。
というわけで、先ほども少し触れたが、この春、中古車を購入した。
車を所有するのは六年半ぶりである。
さあ、これで遠くへ行けるぞ、と思った矢先に、三度目の緊急事態宣言が出た。
三重県南部の滝に行くつもりをしていたのだが、どうしたものか。
まず滅多に人の行かないような山奥だし、食料も持参して行くので、向こうではコンビニすら寄るつもりは無い。
何ら影響は無い筈……だが、やはり延期することにした。
代わりに、近場の篠山に出掛けることにした。
誰にも会わないようなところへ行き、何の店にも入らないならどこへ出掛けようと同じだとは思うが、神戸ナンバーの範囲内にとどめておくのが無難であろう。
毘沙門の滝の存在は知っていたが、近くを何度も通っているのに寄ったことは無い。
地形図を見ると、集水面積はかなり狭く、普段はチョロチョロ程度の水しか落ちていないように思える。
ちょうど前日、それなりの雨が降ったので行ってみることにした。
国道173号線から横道に入り、舗装が途切れたところの広場に駐車。
そこから歩いて10分ほどで、まずは一の滝がある。
思ったよりも水量は少ない。
昨日の雨量でこれなら、渇水期には岩が濡れる程度になるかも知れない。
ただ、雨上がりの朝ということで、霧が出ていい雰囲気になってくれた。
ここからは山道になる。
二の滝は倒木が見栄えを悪くしている。
写真も一枚のみ。
三の滝は落差20メートルほどあって、最も見応えがある。
ただ、やはりもう少し水量がほしいところ。
しかしながら、閉塞感のある岩の造形と霧のおかげで、どこか深山のような趣がある。
近寄れば覆いかぶさるように岩が迫ってくる。
あまり期待していなかったし普段の水量に難はあるが、滝が少ないこの辺りでは最も見応えがあるように思う。
さて、タイトルは「毘沙門の滝」としたが、写真としてはこっちがメイン。
過去にも掲載したことのある溜池であるが、滝へ行く前に立ち寄り、滴るような緑と霧の光景を楽しんだ。
ここは気軽に行けるし、季節を問わずいい風景に出逢える場所だ。
朝四時半に家を出て、九時半に帰宅という短いお出掛けだったが、久しぶりの撮影は気持ちが良かった。
滅多に更新しない状態が続いているため、ブログの容量を気にする必要も無いので、今回から画像サイズを大きくしました。
撮影日時 210506 6時40分~7時30分
地図
鳥取県八頭郡若桜町若桜
この一年、仕事やコロナのこともあって、全く出掛けませんでした。
一年以上どこにも出掛けなかったのは、人生初だと思います。
現在も仕事の忙しさは続いており、休日出勤は常態化、コロナの終息も見通しが立ちません。
いつになったら出掛けられるのか判りませんし、ブログに関わっていられる時間も無いのですが、さすがに年内に一回は更新しないと、ということで、昨年に撮った写真を掲載します。
写真ごとの文章は省略しますが、紅葉の盛りは過ぎているとはいえ、とてもいい神社でした。
更新停止中も見にきてくださった方々に感謝します。
撮影日時 191127 11時40分~12時40分
地図
京都府京丹後市丹後町宮
屏風岩から内陸へ入って昼食を摂り、また海の方へ戻ってきて竹野神社に立ち寄る。
竹野神社は、丹後に行く度に寄ろうと思いつつ、今回が初めての参拝となった。
丹後屈指の古社で、式内大社でもある。
道路を挟んで神社の反対側には、丹後古代の里資料館というのがあって、駐車場もあったが閑散としていた。
この時点では、まだ天気が良かった。
この後で立岩の撮影に行ったわけだが、順序を逆にすれば良かった。
丹後の神社としては参道は長い方で、私が寄りたかった理由の一つである。
小さく浅い西向きの谷間にあって、地形的にも惹かれる要素がある。
季節や時間を選べば、斜め前からの理想的な光に出逢える筈だ。
式内大社であるとかは二の次なのだが、それでも風格というものはあるし、木々の表情もいい。
こういう門があるのも好きな様式である。
門の周囲にはモミジが多く、秋に訪れるのも良さそうだ。
社殿周りは陽射しが強いが、これも季節が違えば、気持ちの良い陽だまりになるだろう。
鈴緒が門にあるというのは、あまり記憶に無い。
これは、拝殿になるのだろうか?
本殿は、写真では判りづらいが結構な大きさがある。
私の知人で、ここに立ち寄ったことのある人がいるのだが、「ボロい」と表現していた。
侘び寂を解さないとそういう感想になるのかと愕然とした。
ボロいどころか、私が訪ねる神社の中では立派な方なのだが…。
本殿と、その向こうは摂社の斎宮神社。
どちらも檜皮葺である。
門から参道を振り返る。
やはり木々の表情がいい。
清浄な空気が湛えられていて、居心地のいいところだった。
狛犬の傷みが目立ったが、安易に真新しい物にしてほしくはないし…。
撮影日時 190814 14時15分~14時40分
地図
京都府京丹後市
久し振りにT君と出掛けることにするが、生憎と台風が近付いている。
南紀の海を撮りに行こうと考えていたけれど、雨の可能性が高い。
日本海側なら雨の確率は低いものの、曇り空の海はあまり撮る気になれない。
室生近辺の神社巡り、というのも候補にあって、こちらも雨の可能性は高いが、神社ならそれでも写真にしたくなる。
T君と待ち合わせ場所で会ってからも悩み続け、結局、僅かな可能性に賭け、日本海に向かうことにした。
道中、ずっと曇り空で、時には小雨がぱらつく。
伊根町辺りまで来ても曇ったままで、今日はやっぱり無理かと諦めかける。
勿論、曇り空の海でも、写真の撮りようはあるだろうけれど、最近、気が滅入ることが多かったので、スカッと晴れた海に会いたかった。
経ヶ岬を過ぎた辺りから青空が見え始めるが、海の色はまだ冴えないので、まずは碇高原に向かってみる。
ここも、青空でないと映えない場所ではあるが。
狭い上り坂の車道を進んでいくと、やがて周囲が開け、同時に青空も広がっていく。
牧場やステーキハウスなどがあったりするが、そこから少し外れた場所が、最も風景が良かったので車を止めて撮影する。
空はどんどん晴れてゆき、台風でチリも飛ばされたのか、青空は澄み渡っている。
まさに高原といった風景に、気分も軽くなる。
向こうに日本海も見える。
撮影場所は限られるが、気持ちの良いところだった。
海岸方面へ戻り、今度は海の撮影をする。
撮りたいところは色々あったのだが、海水浴シーズンでもあるので、人の少ないところとなると限られてくる。
結局、以前も掲載したことのある屏風岩へ。
前回訪問時と同じような写真ばかりになるが、胸のすくような海の風景が広がる。
駐車場所近くの、農道のような道を進む。
前回と同じようではあっても、空も海も前回より澄んでいる。
丹後というより、どこか南国のような海の色だ。
気持ちの良い風景で、風も強いのだが、とにかく暑い。
むわっとするような風で、写真のような爽やかさは無い。
こういう、空に向かって伸びるような坂道が好きだ。
歩くのはしんどいけれど。
少し移動して、田圃と海の風景を。
ここも本当に気持ちの良い風景だ。
この先から海辺へ降りることが出来る。
海辺で遊んでいる家族連れがいたが、ちょうど帰るところだった。
車の乗り入れ禁止の看板があったのに乗り入れているし、いかにもといった感じだったので、去ってくれて幸いである。
海水浴をするような遠浅の砂浜ではないが、綺麗な砂で、思わず砂遊びをしたくなる。
前回はベタ凪状態だったが、今回はやや波が高い。
時々、波飛沫がかかりそうになる。
前回より潮位も高いようで、潮溜まりだった場所が波に洗われている。
またこんな感じの道を。
一旦、内陸の方へ進み、昼食を摂る。
蕎麦を食べるつもりだったが、相当待たされそうだったので寿司屋に行った。
グーグルレビューを見ると評判は良かったのだが、シャリはベチョベチョだし、値段も安くはなかった。
女性店員の愛想も悪く、やや混んでいたとはいえ暫くほったらかし状態。
都会にある値段が高めの回転寿司の方が美味しいくらいで、やはり競争の激しい地域の方が、味も接客も良くなるのだろうと思わされた。
海辺へと戻り、道の駅に立ち寄る。
やはり天気は変わりやすく、雨が降り出してきた。
雨が止むのを待って立岩へ。
さっきまでの青空が嘘のようだ。
ただ、晴れた空では見られない表情も顔を出す。
夕暮れ時だったら、いい写真になりそうな。
とはいえ、今日は空は焼けそうにない。
立岩は少し物足りなかったが、スカッと晴れた青空が撮れたので、日本海を選んで良かった。
撮影日 190814
地図 碇高原 屏風岩 立岩
三重県熊野市育生町尾川
時間的に立ち寄れるのはあと一ヶ所、というわけで、迷わずこの大森神社へ。
ここは過去にも訪れており、「雑多な写真」や「狛犬さん」の記事に掲載したことがある。
とても落ち着ける好きな場所なので、今回やっと一つの記事として紹介出来るのは嬉しい。
雨滝からは尾川川沿いの狭い県道を下り、周囲の地形が開けて集落が現れたところで県道から逸れ、右への狭い道に入る。
神社手前には公園のようなものがあって、そこに駐車。トイレもある。
神社前の風景。
右はレンゲ畑。
もう夕暮れ時で、神社の撮影をするにはぎりぎりの時間だ。
郷愁を誘うような、長閑で沁み入る風景である。
鳥居は南紀らしいもの。
深い杜というわけではないが、心地いい参道。
右手の木々がやや疎らなので、思ったほど境内は暗くない。
その疎らな木々を通して入り込む、黄昏時の淡い光が拝殿を照らす。
本殿は撮りにくいので割愛。
境内は苔生している。
潤いがあって、自然と溶け込んだ空間だが、よく手入れされた清浄な場所である。
拝殿向かって左へと続く道があって、それを辿ると川辺に出る。
水の透明度が見事で、夏の日中など、こんなところでゆっくりしたら気持ち良さそうだ。
ここは雨滝の下流に当たる。
川へと続く道から見た境内の様子。
参拝を終えて、もう一度、神社前からの風景を。
暫く出掛ける予定が無いので、次の更新まで間が開くと思います。
撮影日時 190502 18時半~18時50分
地図