Mちゃん(高3):
Rちゃんの「WAになって踊ろう」のキーボード伴奏をした後は、自分の曲、ベートーヴェンのソナタ「悲愴」の第三楽章のレッスンです。
ヒバリ教室の高校生は月3回レッスン。
Mちゃんは月初めに来てから2週間開いて、今日が今月3回目のレッスンです。
「テストがあったりしたから、ピアノ久しぶり・・・忘れてるかも」
ちょっと自信ナシの発言でしたが、弾いてみたら、前回注意した「ブッキラボーな音」が見事に変身し、ふんわりとまろやかな音で弾けるようになっていてびっくりです。
フレーズが大切に歌われ、ふっくらとしたまろやかな音、細部まで気を配ったフレーズの処理など、まさに先週めざした「大人の女の音」に近づいてる!
やわらかさだけではなく、細かなスケールや和音などもキッパリときれいに弾けています。
いつこんなに練習したの?!と聞きたくなるような上達でした。
今日は、その中で、一部分だけ異質なスタイルでできている「コラール風」な部分を、もう一度レッスンしてみました。
「この部分、一番はじめはすごくシンプル。オーケストラの中の、一人か二人の・・・そうね、クラリネット奏者とか・・・が吹き始める感じ。続いて、それに応えて少し高音の音で他の(ホルンとか?)楽器が参入してくる。次を見て。もっとたくさんの楽器が入って、音が広がってくるよ。そして最後は、バイオリン群や管楽器群、オーケストラ全体が一斉に演奏し始める感じ。」
そう言いながら、先生が徐々に膨らむオーケストラのイメージを再現していきます。
「フラッシュ・モブって知ってる?結婚式でバカな踊り踊ったりするんじゃなく、街頭でいきなり音楽が始まっていくみたいな」
「ああ、知ってます。見たことある。」
「あんな感じよ。たった一人の奏者から、だんだん人が増えて、最後はオーケストラ全員が弾いてる」
「うんうん」
「そんな風に弾くのよ!」
「うわあ~、オーケストラ苦手!無理~」
オーケストラ全体って、だいたい100人近くの人がいるよね。
それを全部一人で表現しようっていうんだから、そりゃ大変だ。
そうなのです。ピアノは、オーケストラ全体=100人の音を、たった一人で表現することができる、神楽器なのです。
考えると大変だけど、指揮者になったつもりでがんばろう。
それこそがピアノのすばらしいところなんだから。
HP HIBARIピアノ教室
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