HIBARIピアノ教室レッスン日記♪

ピアノのレッスン日記、その他ヒバリ先生が見聞きした音楽関係・芸術関係etcの日記。

パパに曲をプレゼント♪

2017年01月31日 | レッスン日記(小中高生)
Cちゃん(年中):
先週 五線ノートに楽譜を書いてあげた「千と千尋の神かくし」のテーマ曲「いつも・何度でも」を 今日もまた弾きました。
先週、初めて楽譜を見て弾いたときより、ずいぶんスラスラとなめらかに弾けるようになってきています。
「先生」としては、本来のテキスト課題ではないし、まあ弾いたってことで満足できればよし、と思ってた曲でした。
レベル的にも大分背伸びでしんどいし、番外編ということで、そこまできっちりレッスンしなくても・・・と。
ところが、Cちゃんが言いました。
「これ、録音して、パパにプレゼントしたい」

実はCちゃん、前に何度か、この「録音してプレゼント」をしたことがあるので、今回もまたそれを思い出したようです。
録音するとなると、Cちゃん自身 きれいに録音したいので「もう1回練習しておく!」と 自発的に練習を繰り返すことになるので、先生としては「しめしめ!」なのです。
そこで、何度かリハをしたあと、先生のI-PHONEで録音し、「千とちひろ・Cより」とタイトルをつけて保存しました。
「パパに送ってね」とCちゃんが言います。
Cちゃんのレッスン連絡先は いつもパパの携帯なので、送信先は登録してあります。
さっそく録音データを送信しておきました。

あとでパパからメールが届き、家に帰ったら 部屋の入口に、録音したから聴いてね、という内容のCちゃんからのお手紙が貼ってあったそうです。
録音も聴き「一生懸命弾いていますね」と言ってくれました。

レッスンのテキストとは外れてしまって、時間が無駄になったでしょうか。
私はそうは思わないです。
回り道みたいになっても、こうやって「素敵だと思った曲を、がんばって弾く」「誰かのためにじょうずに弾いてプレゼントする」ということは、指練習を繰り返すこととはまた違った 豊かな感性を養うことができる。(”録音”のために完成を目指して練習することも役にたつ)。
いろいろメリットがあるので、いいレッスンができたと思っています。
それに、こんなことしたり考えたりできるのは、今の幼い時だけ!
その、柔らかな心を大切にすくい上げていきたいと思うのです。



月の光・ルバート解禁

2017年01月29日 | クラシック曲
Tさん(大人):
ドビュッシーの「月の光」を練習しています。
前回くらいまでは、ご多分に漏れず 多発する「二拍三連」のリズムにずっと手こずっていました。
けれど、自分で練習のやり方やリズムの刻み方を工夫して自己練に励んだ甲斐あって、苦手な二拍三連も ずいぶん克服できてきました。
今日はリズムもすっきりと整って、キレイな流れができています。

さて、そうなると次なる課題は「曲の表現」ですね。
これまで「リズムをちゃんと把握するまでは」と、卍(まんじ)固めのように固く禁じ手をかけられていた「テンポの揺れ」、「矯(た)め」、「リタルダンド」、「ルバート」、なども、もう晴れて解禁です。
次回からは、より美しく流れるような「月の光」へとブラッシュアップできるよう、がんばってほしいです。
それには鍵盤を「押す」ことばかりじゃなく、「抜く」ことが大事。
そう、美しい流れは、なんたって「抜き」と「脱力」ですからね!
リラックスして、その感覚をつかんでおくれ!

本物の音楽っていうこと

2017年01月29日 | 音楽のツボ
「題名のない音楽会」、そして「ドラゴンクエスト」を聴いて思ったことの続きです。
最初の日記を読んでない方は、先に読んでね。

さて、ドラゴンクエスト最盛期に、夢中でその音楽を演奏してた少年たちですが、弾きながら、彼らの心の中では重厚なオーケストラサウンドが鳴り響いていて、自分もその中に溶け込んで演奏しているんだ、という気がしていたのは間違いありません。
なぜなら、彼らと共に「ドラクエ」を満喫したヒバリ先生も同じだったから。
今日、何十年(?)ぶりに 本物の演奏を聴いて「自分たちでやったのと同じだ!」と思えたんですから、たとえ演奏は拙くても、楽器はオーケストラじゃなくても、演奏に託した気持ちは本物だったと思います。
少年たちが弾いていたのはピアノやキーボードだったわけですが、弾きながら彼らの心の耳には、序曲のファンファーレでホルンが響き渡り、レクイエムではストリングスがささやき、フィナーレではシンバルが響き、ティンパニの壮大なトレモロで幕が閉じられる音が、確かに聞こえていたのです。
そしてそれこそが、本物の音楽であり、ただただ真面目に練習曲を弾くだけでは得ることができないものなのです。

日本を代表する指揮者であった故・岩城宏之さんが幼少の頃、オモチャの木琴で延々とトレモロだけ続けて「ドナウ川のさざ波」の序奏を弾いていると満足していた、というエピソードにも、それをはっきりと感じます。
氏の心の耳には、自分の木琴のバックに流れるオーケストラの音が ちゃんと聞こえていたそうです。

去年の発表会の時に SちゃんとMちゃんのためにアレンジし、二人が連弾した「エル・クンバンチェロ」が、しばらくしてTVで演奏されたので、見せました。TVのはプロの演奏だったし、いろんな楽器を使った軽快な演奏でしたが、それを見たSちゃんは「すごいね!でも私たちの方が迫力あった」と言ったのです。
確かにプロの演奏は軽妙だったけど、SちゃんMちゃんの演奏みたいに全身全霊で楽しみまくっていなかったかもしれない。
二人の演奏もまた、本物の音楽だったと思います。
「本物の音楽」は、プロの演奏家だけにできるものではありません。
子どもでも、初心者でも、自分が心から感動できる音楽を 心を込めて弾けば、それこそが「本物の音楽」なのです。
生徒のみんなには、「本物の音楽」を弾いてもらいたいです。
そして私も、純粋な気持ちを持ち続け、「本物の音楽」を目指したいです。

題名のない音楽会、ドラゴンクエスト

2017年01月29日 | TV・映画・ステージなど
テレビ朝日の「題名のない音楽会」。
本日のテーマは「ドラゴンクエストをウィンドオーケストラで」でした。

日本のゲーム音楽の、草分けにして最高峰にして金字塔である「ドラゴンクエスト」!
作曲は すぎやまこういちさん。

このゲーム曲が世に出たとき、何万人の少年たちが憧れ、クラシック音楽への憧憬を抱いたでしょうか
当時、ヒバリ教室でも 小学生のわんぱく小僧たちが かっこいいドラクエ弾きたさに、こぞってピアノに入門し、生徒の8割が男の子、という珍現象が起きていました。
夕暮れ時、泥だらけになって遊んでいたわんぱくどもが「あ、オレ今日、ピアノのレッスンだから帰るわ」と言って、泥を払い、いそいそとレッスンに来たもんです。

今、目の前のTV画面の中で演奏されている、なつかしい曲の数々。
彼らと一緒に弾いた「ドラゴンクエストマーチ」、「戦闘」、「アルフガルドにて」、「勇者の挑戦」、「ジプシーダンス」など・・・どれもクラシックの格調高く、オリジナルアレンジが忠実に再現されていて、「みんなで弾いたのとおんなじだ!」と 当時のワクワクした気持ちを思い出しました。
小学生一人で弾ける音には限りがあるので、数人を集め、オーケストラバージョンのオリジナル演奏を耳コピしてパートを分担、打楽器なども入れて、今思ってもナッカナカの大合奏をやったもんでした。
普通ならクラシック音楽などに興味を持つはずもない わんぱく小僧たちが目を輝かせて、難しいピアノテクニックを克服し いくつものクラシックスタイルの曲を弾いたのです。
「王城」ではバロック、「序曲」ではロマン派スペクタクル、「ジプシーダンス」ではスペイン音楽、「アルフガルド」ではバロックより古いグレゴリオ聖歌,「海図を広げて」ではフランス近代音楽...などなど、意識しないうちに格調高いクラシック音楽のテイストを、日本中の子供たちに知らしめたドラゴンクエスト、そして作曲者すぎやまこういちさんの功績はかりしれません。
すぎやまこういちさんこそ、ゲーム音楽界の手塚治虫と言っていいのではないでしょうか?!

「贈る言葉」コード演奏で

2017年01月28日 | コード奏法

Nちゃん(小6):
クラシックの曲や テクニック練習「バーナム」のほかに、コードつき一段譜を見て自分で伴奏やアレンジをする「コード奏法」もやっています。
6年生のNちゃん、卒業が近いということで、今回は「贈る言葉」と「また逢う日まで」をやってきました。
もうコードはさっと弾けるので、曲のスタイルをどんな感じにするか、また伴奏系をどんなふうにするか、ということをアドバイスしながら、アレンジを仕上げていきます。

「贈る言葉」は しみじみした感じを出すため、まずは静かな分散和音で始めることにしました。
ところどころ、キメの部分があるので、(♪贈る~言葉~ のところとか) その部分でキメ和音を使ったり、右手にカウンターメロディー(対旋律)を入れたりします。
Bメロのところは少し盛り上げてリズミカルにきざみ、クライマックスの「♪さよなーらだーけでは~」は メロディーをオクターブで弾くことにしました。

もう一曲の「また逢う日まで」は、打って変わってビートの効いたリズムに、サビの部分は右手に和音をいっぱい重ねてボリュームを出す「ブロックコード」に。

これだけのことを次々支持しても、Nちゃんはちゃんと受け止めて、即座に音にして演奏することができるので安心です。
コード奏法、ポピュラー奏法が、ずいぶん身についたなあ・・・と思います。


アイアイ すてきになったね

2017年01月26日 | レッスン日記(小中高生)
Lちゃん(小1):
去年の秋からレッスンを始めました。
まだ4カ月もたっていませんが、大変熱心で物覚えがよく、年齢よりしっかりしてる印象のLちゃんです。
音符も大分読めるようになってきたので、子どもの知っているような歌が簡単なアレンジをされて網羅している曲集を2冊わたしてみました。
「どれでも好きな曲、弾いてみてごらん?」と言ってあります。
載っている曲はたいてい知っている歌なので、簡単なものは今まで習った音符で読めると思いますし、少し音域が広がったりリズムが難しかったりしても、「弾いてみたい」という気持ちがあれば、何とかがんばって読みこなし、弾けるのではないかという期待をもって。

ヒバリの期待通り、Lちゃんは毎回、「これ弾いてみた」とか、弾いてない曲でも「これも弾けるかもしれない」と積極的にチャレンジし、いくつもの曲を弾きました。
今日は「アイアイ」という曲を弾くことにしたのですが、冒頭「アイアイ!アイアイ!」と 掛け合いの歌で聞き覚えていた曲が、楽譜では掛け合いなしのやさしい編曲になっていました。
アレ?知ってるのと、違うなあ…という顔を Lちゃんがしているので、
「これ、『アイアイ!アイアイ!』って、交代に歌うんだよね。じゃ、それ、左手で後から追っかけて弾くことにしようか。右手『アイアイ!』左手『アイアイ!』って。」と水を向けると、Lちゃんは「うん!」と満足したようにうなずきました。
さっそく、掛け合いアレンジで弾いてみます。
「ねえ?ちょっと見て。『おさるさんだよ』のところ、伴奏簡単そうだよ。弾いちゃおうか?」
と誘導します。
「うん」
「じゃあさ、次の『南の島の』のところも、似てるもん、弾けるんじゃない?」
「うん!」
こうして、「アイアイ」のところは掛け合い、その他のところは全部伴奏つきで弾く、という、Lちゃんバージョンの「アイアイ」が完成です。
「すてきになったねえ。楽譜に書いてあるのより、ずっとよくなったね」
「うん!」
Lちゃんも嬉しそうです。
ただただ楽譜を見て忠実に弾くだけでなく、子どもたち一人一人の感性に応じて、臨機応変のアレンジや演奏を取り入れていきたいと思っています。

ドレミの歌 ぜんぶ一人で

2017年01月26日 | レッスン日記(小中高生)
Aちゃん(小3):
曲集の中から、明るく楽しい「ドレミの歌」を練習しています。
ところが、初めの方はとっても上手に弾いているのに、Bメロの部分・・・「ソは青い空、ラはラッパのラ・・・」のあたりにくると、急にメロディーがたどたどしくなってしまうのです。
「どうして?『ドレミの歌』、確か前の発表会の時に弾いたよね?Hちゃんと連弾で・・・Aちゃん、メロディー上手に弾けてたのになんで?!」
「うん。私メロディー弾いたんだけどね、この『ソは青い空~』のところは、メロディーが交代して、Hちゃんが弾いたところだから」
あっ、そうだったか~。
Aちゃんにとって、この部分は初めてのメロディーだったのかー
それがわかったので、もう一度Bメロの部分を、少し丁寧に指番号など確認しておさらいしておいたのが先週です。

そして今週。
見違えるように上手な「ドレミの歌」を、Aちゃんは生き生きと弾いて、合格になりました。
「私ね、この曲、毎日練習したから!」
Aちゃんは自信にあふれた顔で言いました。

子どもたちが自発的に、何度も練習する曲。
それは「わかっている。自信がある曲」であって、彼らは決して「わからないから、難しいから、練習しよう」とは思わないんだ、ということを再認識したことでした。
子どもたちの小さな不安を一緒に取り除いてやって、「弾けるから何度も練習する!もっとうまくなる」という形にしてあげたいなーと思います。

ラバースコンチェルト、ポップロックのリズム

2017年01月26日 | ジャズ曲・洋楽・ポピュラー曲
Y子さん(大人):
「ラバースコンチェルト」がついに仕上がりました。
暮れに、クリスマステイストってことで この「ラバースコンチェルト」を提案していました。
原曲はバッハの有名な「メヌエット」で、これに歌詞をつけ 軽快なポップスにリメイクしたものが「ラバースコンチェルト」です。
コードネームを見ながら付けていく伴奏は、初めのうちはただ和音でジャーン!と押さえる形で弾いていたのですが、大分慣れてきたので、左手で和音を押さえながら、ベースの音のみ ターンタタン、と刻む、いわゆる「ポップロック」のスタイルにしてみました。
音符でいうと 付点四分音符、八分音符、四分音符、ウン(休符)というリズムです。
「リズムが覚えられないわ~」と汗びっしょりのY子さんに、ヒバリは言いました。
「これ、『メリーさんの羊』の『メーリさん!』のリズムだから。もしわからなくなったら『メーリさん!』って手拍子しながら歌ってみて!そうしたら思い出すから」
わかったわ、とうなずいたY子さんは、何度も何度も「メーリさん!メーリさん!」と歌いながら帰っていきました。

それから数日後。
レッスンしていると玄関のチャイムが鳴りました。
今頃誰だろう?
出てみるとY子さんです。
「メリーさんがわからなくなってしまって・・・」
そこで玄関で、「メーリさん!」「メーリさん!」と何度も手を叩きながら二人で歌い、Y子さんは
「わかりました。すみません、お稽古中に・・・」と恐縮しながら帰っていき、二階にいた家人は「今のチャイムは誰だったんだ?なんか歌ってすぐ帰っちゃったけど?」と驚いてました。

また数日後。
電話に出るとY子さんからで、「またメリーさんが・・・」とのSOSです。
また電話で「メーリさん」を歌いました。

こうして涙ぐましい苦労と努力の末、Y子さんはついにポップロックのビートをマスターしたのでした。
みんなも、わからなくなったら歌ってね。
ポップロックのビートは「メーリさん!」だよ。

Sちゃん・楽譜の書き方

2017年01月24日 | レッスン日記(小中高生)
楽譜というのは、とても大事です。
昔は 便利な録音とかデータ保存、なんてなかったから、ほかの人に音楽を伝えたいときは楽譜を書くしかありませんでした。
現代の私たちが、バッハやベートーヴェン、ショパンなど昔の作曲家の作った曲を弾くことができるのは、彼らが詳細な楽譜を書いて遺してくれたからです。
楽譜の大事さがよくわかりますね。

Sちゃん(中1):
いずれ聴音(ちょうおん=メロディー、和音など「を聞き取って、楽譜に書き取ること。)などもやりたいということで、まず手始めに、思っているメロディーを正しく書けるかどうかやってみました。
真新しい五線ノートを広げたSちゃんに、先生は言いました。
先生「何書こうかなあ・・・そうだ、『チューリップ』を楽譜に書いてごらん」
Sちゃん「え、チューリップ?えー、わかんないー。どうやって書くのかなあ(汗)」
先生「ほかの人が見て弾いたときに、ちゃんと『チューリップ』の曲になるように書くんだからね。何の音でどのように弾いたらいいか。自分で考えて書いてみて。」
Sちゃんは「うーん、うーん」と大苦戦しながら書きはじめたのですが・・・
先生「どれどれ・・・ドー、レー、ミー...?そうね、それはいいけどさ。そんなにどんどん書いちゃダメじゃん。ドレミドレミソ~じゃリズムがわかんない。そうそう、ドレミ、ドレミ、ってお休み書けばちゃんとリズムができたね。で、それは何拍子なの?4分の4拍子?そうそう。じゃそう書いて。最初にだよ。・・・って分数じゃないんだから、4と4の間に線なんか書かないの!」

と、こんな調子で四苦八苦しながらも、ようやく「チューリップ」のメロディーを最後まで書き終わりました。
が、五線譜の端から行き当たりばったりに書いていったので、2段目の半分くらいで曲が終わってしまい、五線の右側が山ほど余ってしまってます。
点になった目でぼんやりとそれをながめたSちゃんはどうしたか。
「どうしよう・・・こんなに余っちゃった・・・そうだ、塗りつぶしちゃおう」
「ダメだよー、塗りつぶしちゃ!」
エンピツを握りしめたSちゃんを押しとどめ、最初にト音記号と拍子記号、場合によっては調子記号も書いたら まず小節割り。五線譜の最後を縦線で締め、段の真ん中で一区切り、さらにそれを半分ずつに区切ったら、1段4小節ずつの整然とした五線譜ができるでしょ?!ってところから伝授しました。
Sちゃん、自分のミスを指摘されるたびに「アハハ、アハハ」と大爆笑した後は「あぁ~、なるほど~」と感心しています。
ちゃんとした楽譜を書けるのはいつの日か。

千と千尋の神隠しみたよ!

2017年01月24日 | レッスン日記(小中高生)
Cちゃん(年中):
教室に入るなり「千とちひろの神かくし、みたよ!」と興奮気味に言いました。
「ああ、テレビでやったのかな?」
「うん、テレビで見た!」
映画を観た印象が忘れられない、といった様子のCちゃん、いきなり言いました。
「弾きたい!」
「ああ、千とちひろの歌・・・♪ラララララ~ラ ラララ・・・っていう歌?」
「うん、それ!弾きたい!」
「楽譜書いてあげようか?」
「うん!」
そこで先生は、書架から 幼児用の太い五線が印刷してある ミッキーの絵のついたノートを探し出し、Cちゃんが読める音域のハ長調で 大急ぎで楽譜を書きました。
Cちゃんが読めるのは 中央ドから上を右手、下を左手と 両手でメロディーを分担して弾くスタイルの楽譜なので、使うのはト音記号とヘ音記号が併記された「大譜表」です。
大きい音符で、大譜表に書いていくと、1ページはすぐに埋まってしまいました。
先生はそのページを切り取って、次のページに続きを書きます。
まだまだ曲は半分までしか来ていません。
2ページ目も切り取って、次は3ページ目です。
「ああん、ミニーも使ってよー」
Cちゃんが注文をつけます。見ると、ページの上はしっこに、1ページごとにミッキーとミニーの絵がちっちゃくついているのです。
なるほど、偶数ページばかリ使っているとミッキーばかりになってしまうのか・・・
そこで3ページ目はページを裏返し、ミニーの絵のページに。
さらにもう1枚、ミニーのページを使って、合計4ページの「千とちひろの神かくし」の楽譜が出来上がりました。
Cちゃんはそれをピアノの譜面台に丁寧に並べ、真剣な顔をして弾き始めました。
Cちゃんのレベルにしては すっごく難しい「千とちひろの神かくし」だけど、すごい集中力で、Cちゃんは長い時間かかって とうとう最後まで音符を読んで弾きとおしました。
「やったー!『千とちひろ』の歌になったね!」
「うん!」
Cちゃんはほんとに嬉しそうです。
Cちゃんの心の中には、映画で見た「千とちひろ」のイメージが、そしてそのときの素敵な気分が、ありありと浮かんでいるのでしょう。
こういうのって、本当に素晴らしい音楽の世界だと思いませんか。

ピアノを端から端まで弾いてみる♪

2017年01月24日 | レッスン日記(小中高生)
Hちゃん(小3):
「バーナム」で、今年のはじめぐらいに「半音階」の課題に当たっていました。
半音階進行は、これまでにも断片的に出てきたり、短い距離で出てきたり、と何度か経験していますが、指使いは決まっていて、その規則性を覚えてしまえば、初心者でも練習次第で、いくらでも長く・そして速く弾けるようになることも可能です。
Hちゃんが この半音階進行、そして簡単な指使いで速いスピードで弾く、ということに快感を感じているようだったので、これを刺激してみようと思いました。

先生「この指使いさえ間違えなければ、この楽譜の分だけじゃなく、もっといっぱい、どこまででも弾けるんだよ。(2オクターブぐらい弾いてみせる)」
Hちゃん「ほんとだ!」
先生「ピアノの端から端までだって弾けるんだよ! ちょっとやってみる?端から端まで、黒いのも白いのもぜーんぶ弾いてみて。そうだ、どれくらいの時間で弾けるか、秒はかってみよう!(とI-PHONEを取り出し ストップウォッチをセットする)」
Hちゃん「え、ちょっと待ってちょっと待って。練習する!」
先生「いいよ。よくなったら言ってね」
しめしめ。これで半音階スケールをバッチリ練習するぞ。

そんなわけで、Hちゃんは弾いてはタイムを計り、計ってはさらなるスピードを目指して練習し・・・と、ひたすら半音階スケールの練習に励むのでありました。
このスケール、これからもソナチネ、ソナタ、さらにもっと大きな曲を経験するときにも必ずといっていいほど使われるテクニックです。
はやいうちにマスターしておくに越したことはないので、せっせとスピード記録を更新していってもらいたいもんです。

バッハのメヌエット、装飾音符が大変・・・

2017年01月24日 | クラシック曲
K子さん(大人)。
ピアノを始めて1年が過ぎました。
バロック音楽が大好き、とのことで「バロック名曲集」、そして手や指のフォームと訓練のため「ハノン」を併用しています。
今日弾いたメヌエットイ短調は、バッハが2度目の妻 アンナ・マグダレーナの初歩クラヴィーア練習のために作ってあげた練習曲集の中に入っている1曲です。
シンプルながら、バッハらしいフレーズの模倣と掛け合いが美しい曲です。
後半、クラヴィーア曲特有のこまかいトリルによる装飾音がキラキラと聞こえるように施されているのですが、これがけっこう手こずります。
短いフレーズの中にすばやくトリルを入れなければいけないんで、その部分は大急ぎで指を動かさないと間に合わない。
グズグズしてると時間がかかって、そこだけ曲が間延びしてしまうんです。
バッハの時代のチェンバロやハープシコード、といった楽器は、現代のピアノとはだいぶ違っています。
打鍵した音はすぐに消えていってしまい、長く伸ばすことができないので、その分 装飾音符やトリルで ♪キラキラキラキラ・・・とつないで、音の持続感を表します。
鍵盤が軽いので、いくらでもきらびやかなトリルを弾くことができます。

それに比べて、現代のピアノはシステムも大がかりだし、鍵盤も重い。
ヒバリんちのレッスンに使ってるピアノは、現代のピアノの中でも重い方なんで、細かいパッセージを弾くのは 特に子どもや初心者にとってはなかなか大変です。
メインのメロディーは変えるわけにいきませんが、装飾音はもともと「飾りの音」。メインじゃない音をたくさん弾くために、テンポがくずれたり間延びしたりしては本末転倒になってしまうので、今回K子さんは、左手のトリルを一つ分減らして、その分きっちりテンポをキープしましょう、ということにしました。
これでゆとりが出て、シンプルなメヌエットがゆったりと表現できるようになったと思います。

ハモプリ練習はじめで国際交流

2017年01月21日 | レッスン日記(小中高生)
女声ジャズコーラスグループ、ハモプリの、今年最初の練習日です。
去年・一昨年とラテン曲を歌ったハモプリでしたが、今年はガラリとジャンルを変え、往年のアメリカン・ポップスグループ「モンキーズ」を取り上げようではないか、ということになりました。
モンキーズって、若いみなさんは知らないでしょうが、イギリスに突如現れて絶大な人気をものにした「ビートルズ」に負けないグループを、アメリカでも作ろう!というコンセプトで作られたグループなのです。
代表曲は「モンキーズのテーマ」と「デイ・ドリーム・ビリーバー」だと思います。
モンキーズ、そして「デイ・ドリーム・ビリーバー」については、いずれまた改めてお話ししたいとおもいますが、とりあえず今日は、YOUTUBE動画を参考にしながら、パート分けや分担を検討するところからでした。

練習が終わったころ、メンバーの一人「魔女」が 彼氏のジョンをみんなに紹介してくれました。
ジョンはカナダに住むアメリカ人です。
ムッキムキのたくましい男性で、顔中にヒゲも生えていて、ダウンジャケットの下には半袖Tシャツ1枚しか着てないのに「暑い、暑い」と汗びっしょりになってました。
カナダはすっごく寒いのです。
魔女がジョンんちの冷蔵庫を開けたら、ジョンが銃で仕留めてきたミンクが入ってた、とかの驚きの話の数々を聞き、ジョン自身からもワイルドな話をいっぱい聞き、日本人、軟弱すぎる~と 我々全員が思いました。

カナダの話を聞いてるうち、ふいっと「クラッカージャック」というお菓子の話が出て、ヒバリは「それって『Take Me Out To The Ball Game』っていう歌に出てくるお菓子ですよね?!」て思い出したんで、ジョンとヒバリで声をそろえ「♪One, Two, Three strikes you're out! at the old ball game~\(^o^)/」って歌って盛り上がりました。
いや~、他愛ない歌でも 覚えとくもんだねー。

ハイジさんシモキタに来る

2017年01月18日 | 下北沢いろいろ
女声コーラスグループ「ハモプリ」が、毎年 合宿でお世話になっていた清里のペンション「ミュー」。
ハイジさんは、そこのオーナーさんです。
「ミュー」は 静かで、センスよくって、お料理がばつぐんに美味しくて、猫がいて、犬がいて、グランドピアノがあって、オーナーは女性で、私たちセンスの良い女子にはぴったりのペンションなのです。

ここ2年ほど、ハモプリもいろいろメンバーの都合がつかなかったりして合宿ができていないため、ハイジさんにも会えなかったけど、今日はハイジさんが所要のため 東京に来てる、ってことで、ヒバリだけだけど下北沢で会いました。
アルムの山から、少女ハイジが大都会フランクフルトへ行ったように、
清里の山の少女(?)ハイジさんが、東京の下北沢へやってきたのです。
 
用事の相手の人たちと下北沢で食事するというので、ヒバリも合流させてもらい、シモキタではけっこう人気のラーメン屋さん「珉亭(みんてい)」で食事をして、みんなと解散したあと 街をブラッと案内して、ヒバリんちで庭の鳥たちを見ながらお茶しました。
猫の大好きなハイジさんに、わが家の「ジル」もご挨拶して抱っこしてもらいました。

「またみんなで来てね」と言って、ハイジさんは清里へ帰っていきました。
合宿ができなくても、ハモプリのみんなでのんびりお泊りにいきたいねー、と思っています・・・

みなさん、「ミュー」はとってもすてきなペンションなので、ぜひ行ってみてください。
おすすめだよ!
清里高原 ゲストハウス・ミュー

シモキタ倶楽部新年会

2017年01月08日 | その他日記
月に一日 ヒバリんちに集まって、混声ジャズコーラスの練習(1時間)と その後の打ち上げ(3~4時間)をみっちり行なっている「シモキタ倶楽部」。
今年の第一回は、学級委員のKさん以下全員の「新年だし、第二部の方を充実させましょう」という意見により、練習抜きの打ち上げ会より、ということになりました。

パーティーに先駆け、メンバーのうち男性ボーカルのDさんと インスト担当のドクターS、それに料理長のKシェフ、スリーメンズ・クッキングチームにより、本格派中華マンがいっぱい作成され、ワインやビール、カニ鍋などの料理に一層花を添えました。

今年も、第二部のますますの充実を予感させる シモキタ倶楽部の新年会でした。