M子さん(大人):
コードで弾く曲集の中から「ショパンのノクターン」を練習していました。
M子さんは子ども時代にピアノを習った経験があり、一通りの下地があるので、遠慮せずいろいろやってみればいいのになー、と思うことが時々あります。
たとえばペダル。
ノクターンとか、こういうロマンチックな曲は、ペダルを使ってなめらかに弾けば素敵なのに、M子さんは言われるまでペダルも遠慮しているんです。
小さい子どもたちなんか、「チューリップ」だろうと「バーナム」だろうと、勝手にガンガンペダルを踏んで「すごい音になったよー」とか得意になってるのに、M子さんは、ヒバリが「ペダル付けましょう」と言うまで、付けていません。
ペダルのタイミングが正確でなくても、踏んだら踏んだで離すのを忘れてボワーッと音がにごってしまっても、気にせずどんどんペダルを使いましょう。
まずは、ペダルが自然に踏めるように、たくさん使ってみましょう。そのうち、弾く方に余裕が出てきたら、音の濁りやタイミングの悪いところが聞こえてくるようになるし、そうしたら、少しずつ直していけばいいのです。
ペダルを使って、それから1か所だけ、ショパンらしくメロディーに「ターン」を加えてみたら、ほら!違う曲みたいに素敵になりましたよ!
子どもと違って、大人の生徒のみなさんは「間違えてはいけない」「まだちゃんと弾けていないのにペダルを付けてはいけない」などと考えてしまうことが多いと思いますが、ピアノのレッスンは、子どものように無邪気に弾いたほうが早く上達します(笑)
なので、ペダルでも和音でも、遠慮なく使って楽しく弾きましょう。
間違えたって、誰にも迷惑かかりませんから!