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HIBARIピアノ教室レッスン日記♪

ピアノのレッスン日記、その他ヒバリ先生が見聞きした音楽関係・芸術関係etcの日記。

爆笑小5ボーイズ🎵

2025年05月29日 | レッスン日記(小中高生)

月に2回、二人の「グループレッスン」に来る小5ボーイズのエースくんとカメですくん。

今日は今月2回目のレッスン日です。

そろそろ来る時間だなー、と思いながらレッスン室のドアの外にあるプリンターの整理をしていると、玄関ドアがそぉーっっっと開いた気配が。

ハーン。こっそり入ってきて「わっ!」とか言うつもりだな。

おもしろいので、そのままこっちも息をころして待ってる。

テキは長いことかかって 苦心惨憺しながら音がしないように靴を脱いで、そーっと上がってる気配。

そして、二人の頭がそーっとのぞいたところで 目が合い、一瞬の無音フリーズ。

….の図がこれです。


次の瞬間からは「なーんだーww」「聞こえてたよーww」と音声復活、ドヤドヤとレッスン室に入りました。

と、目に入ったのは  いつもは出ていない「キーボード」です。

前の人のレッスンで使って、ボーイズたちも使ったら面白いかな、と思ったので片付けずにそのままにしておいたものです。

電源を入れたら 二人は目を輝かせてさっそく食いつき、どうするかと思ったら てんでに「グリッサンド」をやり始めました。

鍵盤の端から端まで、指や爪を滑らせてポロロロロロォ〜!と音を鳴らしていく、アレです。

ピアノだと幅が広いし鍵盤が重いのでなかなか上手くいきませんが、キーボードの軽い鍵盤と短い楽器の幅が、グリッサンドを誘発したとみえます。

二人それぞれが、爪でやってみたり指の腹でやってみたり手の側面でやってみたり、あれこれ工夫しながらリッチな音を出そうと奮闘しているので、「そういうときはね、コレを使うんだよ!」と 先生が手渡したのは、鍵盤拭きに使ってる布です。

それぞれに持たせると、「ほんとだ!すごいうまくできる🎵」と大喜び、何度も何度もグリッサンドを、というか鍵盤拭きをやってくれてるので、先生は大爆笑www

おかげで鍵盤ピカピカになりましたわ!

今日はいっぱい笑わせてくれたボーイズでしたが、そのあとのレッスンでは二人とも、すごく集中して一生懸命に弾き、流石の上達を見せてくれましたよ

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「アラベスク」全部弾きたい!🎵

2025年05月28日 | レッスン日記(小中高生)

ヒバリ教室に転入してきたときからずっと、楽譜から目をそむけていたチップちゃん(小4)。

先週「アラベスク」に惹きつけられて、初めて楽譜に向き合い始めました。

今日のレッスンでは「アラベスクから?!」と楽譜を開き、先週やったのと同じように弾き始めました。

 冒頭とフィニッシュの右手をチップちゃんが弾き、そのほかの部分は先生が弾く、というスタイルです。

ラシドシラ!ラシドレミ!という16分音符のフレーズ、先週よりずっとしっかり自信を持って弾いています。

先生と交互に来る「出番」を何度か弾いたあと、チップちゃんは言いました。

「あのね、先生が弾いてるとこ…あそこも私が弾きたい」

「いいよ。やってごらんよ」

しめしめ。前向きになってきた。

「左手もやって、全部を両手で弾きたい。それで『アラベスク』が弾けるようになったら『そりに乗って』(これも先週弾いてあげたのでした)を弾いて、発表会で弾きたい。『アラベスク』と『そりに乗って』と2つ弾きたい」

やったー。

チップちゃん、本当はピアノが大好きなんだね。

楽譜は難しい、と敬遠していたけど、ピアノ自体はけっこう弾けるんだと先生は思ってる。

楽譜も集中すれば読めるんだし、「この曲が弾きたい」という気持ちがあれば、必ず楽譜もスラスラ読めるようになるから。

来週、また続きをがんばろうね

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雨だれの前奏曲・天上と地底のスイッチ🎵

2025年05月27日 | クラシック曲

1か月に1度だけレッスンに来る べっきー君(メンズ)。

今日は「雨なので」と「雨だれ(ショパンのプレリュードOp.28 No.15)」を持参しました。

おおー、こういうとこがべっきー君のロマンチスト&おしゃれな所なんだよね。

ショパン大好きなべっきー君ですが、「雨だれ」は 今日初めてです。

なのにもう最後まで完全に弾きこんであって、さすがヒバリ教室特待生。

ちなみに「雨だれ」というのは 前奏曲28-15の通称なのですが、その名の由来はこうです。

全曲を通して、ある一つの鍵盤が淡々と打ち続けられ、その音がポタポタと落ちる雨だれを連想させる、というもの。

その「一つの鍵盤」は、図にあるように「3本並んだ黒鍵の真ん中の鍵盤」、「ラ♭」です。

この鍵盤が最初からずーっと鳴り続けます。

♩ ♩ ♩ ♩ ♩ ♩ ラ♭、ラ♭、ラ♭、ラ♭、ラ♭…

 この「雨だれの前奏曲」は変ニ長調(フラット5つ)で、弾く音はほとんど黒鍵ばかり、という調性なので、楽譜を見ただけでうわー、難しそう…と敬遠する人も多いかもしれませんが、弾いてみたら、こんなに甘く柔らかくロマンチックな調性はまたとないほどです。

「雨だれ」の他に変ニ長調の有名曲を挙げると、ショパンのノクターンのうち その美しさで人気ナンバーワンの「8番」、ドビュッシーの「月の光」、リストの「ため息」などがあります。

いずれも夢のように美しい曲ばかりなのがお分かりいただけると思います。「変ニ長調」は、まさに天国へ誘(いざな)われるかのような至上の美しさを持った調性なのです。

さて、ポタ、ポタ、ポタ、ポタ、ラ♭、ラ♭、ラ♭、ラ♭、ラ♭…と続いてきた美しい音楽が中盤に来たとき、バックに流れる曲調は一転、暗く重い世界へと変わります。調性は変ニ長調から 同主調の「嬰ハ短調」となって、今までラ♭だとばかり思っていた♩ ♩ ♩ ♩ ♩ ♩…の音はソ♯と名を変えている!

「変ニ」=レのフラット、「嬰ハ」=ドのシャープってことだから、両者は同じ音なのよね。

同時に「ラのフラット」と「ソのシャープ」は同じ音なのね。


実はこの「嬰ハ短調」こそ、調性の中で最も暗く重く陰惨と言われる 恐怖の調なのです。

嬰ハ短調の代表的な曲を列挙すると、ベートーヴェンのピアノソナタ「悲愴」、「月光」、ラフマニノフの前奏曲「鐘」など。

どうです。暗黒ミュージックオンパレードではありませんか。

「雨だれ」は、この真っ暗な嬰ハ短調へ転調された後 また元の 明るく透明な変ニ長調へ転調し、何もなかったかのように終わっていきます。

同じ一つの曲の中で、至上の天国と 暗黒の世界をスイッチしている「雨だれ」。

光と影が 同じ一つの鍵盤を介して交錯している、巨匠ショパンの「雨だれ」を、梅雨に向かうこの季節、あなたも是非堪能してくださいませ。

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チップちゃんデールちゃん、楽譜読めるよ🎵

2025年05月24日 | レッスン日記(小中高生)

「楽譜はヤだ」「音符読めない」と「音符バリア」を築いていたチップちゃん(小4)とデールちゃん(小1)の姉妹。

2月に下北沢へ引っ越してきてヒバリ教室のメンバーになった時から、ピアノは楽しいけど楽譜は読みたくない!という姿勢を貫いていました(笑)

引っ越してくる前にピアノを習っていたとのことなので、音符で苦労した「楽譜アレルギー」なのかなあ、という印象を受けました。

なので、ヒバリ教室では、まずピアノを楽しもう!というスタンスから始めることにしました。

しばらくテキストは使わずに、1小節だけ、とか1行だけ、とかの簡単なフレーズのみ書いた楽譜を作り、「これだけなら読めるよね。読んでみよう」と誘って、それをモチーフに 弾いたり歌ったり合奏したりを楽しみました。

2月にレッスンを始め、3月、4月、5月… と少しずつ少しずつ、音符の「モチーフ」を徐々に長くしていったり、がんばって楽譜を読んで弾けたら「ごほうびシール」を貼ったり… と励ましながら続けてきて、今日。

「爪が伸びてるよ。まず切っておいで」と、チップちゃんに部屋の隅の椅子で爪を切らせてる間「その間、何か弾いてようっと」と チップちゃんたちが前の教室で使っていたという曲集を開いてみました。

「へー、こんなのが載ってるじゃない」と先生が「アラベスク」を弾き始めたら、爪を切っていたチップちゃんが飛んできました。

「それ、知ってる!弾いてる子がいた。私もその曲弾きたい!」

「いいよ。先に爪切っといで」

「ああ!」

そしてピアノに向かったチップちゃんは、食い入るように楽譜を見ながら「アラベスク」の前半とフィニッシュの右手を弾ききったのです。

「すごい!一発で弾けたね!」

「弾けたー!」

また来週やろうね、と言ってチップちゃんが帰った後に交代で来た妹のデールちゃんは、ヒバリ教室で用意した「うたえる!ひける!ピアノ曲集」の最初のページから次々に「次の曲もやる!チップちゃんに勝てるように」と「ちょうちょう」「かっこう」「かえるのがっしょう」「メリーさんのひつじ」「ぶんぶんぶん」と弾いて、シールを貼ってもらいました。知ってる歌ばかりだけど、ちゃんと音符を読んで。得意な「メリーさんのひつじ」は「もう1回弾く!」「もう1回!」と何度も何度も弾きました。

ヒバリ教室に来て4ヶ月。

チップ&デール姉妹「音符に向き合い始めた」瞬間です!

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三沢またろうマジカル・リズムツアー🎵

2025年05月17日 | TV・映画・ステージなど

行ってきました!
パーカッショニスト・音楽プロデューサー・アレンジャー…etc.あらゆるジャンルで活躍の三沢またろうさんとそのメンバーのライブコンサートです。
場所は下北沢タウンホール。
受付でチケットを見せたらハンコを押して、ワンドリンク&おつまみ、それから小さな缶を渡されました。
缶はしっかり閉じられていて、振るとシャカシャカ音がします。
なんかシェイカーとかに使える記念品かな?

演奏は、ヒバリの好きなラテンパーカッション満載の思いっきりマニアックなコンサートでした。

オープニングはパンデイロ(ブラジルのタンブリン)のソロ演奏、それからブラジルやアフリカのレアなパーカッションの音を堪能させてくれた後は、ピアノ、アコーディオン、ドラム、ボーカル、ベースなども入って大迫力、終盤は観客全員も あらかじめもらっていた「缶シェイカー」で演奏に加わり、渾然一体、カオス状態で盛り上がりました!

↑🎵観客みんなシェイカーで演奏に参加!

面白かったです!🎵
自分のモチベも爆上がりでした

「クールへッド と ウォームハート」

2025年05月05日 | レッスン日記(大人)

ロマンチック男子のりらつくまさん(メンズ)。

憧れの「めぐり逢い」(アンドレ・ギャニオン作曲)という曲を弾きたい一心で電子ピアノを購入し、ヒバリ教室の門を叩き、練習に励んで、ついに数ヶ月経った今では「めぐり逢い」が最初から最後まで上手に弾けるようになったのです。すばらしい!

今日は まず最初から全部通して弾いてもらいました。

優しく懐かしく歌われる右手のメロディー。

そのバックに流れる左手は8分音符がアルペジオ風に連続するパターン。低音から高音へ、色彩豊かな和声感を演出しながら、時には細かく動き、時には大きくジャンプして…

ハァ〜、左手難しいよね…

指づかいも難しいし、音を探すのも難しいし…

「あのね…やっぱり、左手に気を取られちゃう?」

弾き終わったりらつくまさんに私は聞きました。

「あー、そうですね…」とりらつくまさん。「間違えないように、一生懸命になっちゃいますね…

やっぱり…そうなんだね。

右手はメロディーだから、比較的弾きやすい。好きな曲だし,ましてやよく知ってるメロディーだし。

だけど左手は、やったこともないような伴奏パターンで、メロディーにもなってないし和音はあるし、音はあちこち飛ぶし、指は思うように動かないしで、間違えまいと左手ばかりに集中して弾いてしまう。

そうしたらね、なんか、左手の伴奏ばかりが前に出て主役になっていっちゃうのよ。

右手はとりあえず弾けるから目をくれず、真剣に左手を見つめ、一生懸命。左手を正確に弾くことが目的になっちゃう。

それじゃ残念だ。

「めぐり逢い」のメロディーが好きだからこそ、この曲を習い始めたはずなのに、その大好きなメロディーがなおざりになってるなんて。

せっかくのメロディーなんだから、もっともっと楽しんで弾いたらいいのよ。そして左手は、そんなに頑張らないで、リラックスして。

その時、私の頭に浮かんだのは「クール・ブレイン(ヘッド)&ウォーム・ハート(冷静な頭脳と温かい心)」という言葉です。

これは有名な言葉で、確か指導者たるものこうあるべき、という内容のセリフだと記憶しています。(※ イギリスの経済学者アルフレッド・マーシャル (1842-1924)が講演で言った言葉だそうです)

冷静な頭脳と温かいハート、この両方が必要。それは指導者だけとは限らない。

ピアノもね、間違えないように、正確に、とか 高度なテクニックを、とかクールブレイン(冷静な頭脳)面ばっかり気にして、肝心のウォームハート面、温かい感性を忘れたら本末転倒だから。

間違えないで弾けるように練習するのも大事だけど、そればっかりに気を取られないで、大好きなメロディーを 気持ちよく味わうことを、もっともっと楽しんで欲しいです。

とはいえ、生徒のみんなにとって、やっぱり左手伴奏は難しいんだ…

右手だけならけっこう気持ちよく弾けても、左手が入るとたちまちギクシャクしてしまう。

私たち指導者は右手も左手も同じように楽しんで弾けるけど、それはテクニックもさることながら、曲の構成や和声の流れや その他のことがよくわかることも一助だから。だから生徒のみなさんが、テクニックも身についてない上チンプンカンプンな左手伴奏を弾くのは、右手に比べてとっても難しいんだということが、ここへ来てよーくわかってきました。 

以前は「生徒のみんなにとって左手伴奏は右手の2倍くらい難しいんだね」と思っていたけど、そんなもんじゃないです。

左手(伴奏)は右手(メロディー)の100倍むずかしいよ!

だから生徒のみなさん、上手く弾けなくても教師は怒らないし(笑)、弾けない気持ちわかってるから、焦らず自然体で ゆっくり練習を楽しんでください。

「クールヘッド」はできても「ウォームハート」を忘れちゃうことがないように。

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