Rくん(年長組):
毎週レッスンに来るたびに、どんどんピアノが上手になっていってます。
指のタッチがしっかりし、もう覚えた曲などはスラスラと、なめらかなレガートで弾けるようになってきました。
一つ一つ音を拾っていく、いわゆる「探り弾き」とは違う、慣れた指運び。
ピアノらしくなってきました。
先週は、「アルプスいちまんじゃく」がずいぶん上手になったので、先生が「もうちょっとだけ速く弾いてごらんよ」と伴奏のテンポをアップして挑発し、徐々にテンポを上げてスリル満点で弾いていました。
今日もそれを思い出し、「速く弾いてみようよ!」と先生が伴奏を弾き始めます。
「ちょっと、ちょっと待ってよー」とRくんも大慌てで両手を準備し、伴奏に遅れまいと一生懸命に弾きます。
2回ぐらい弾いたとき、Rくんが言いました。
「発表会の、僕の曲、何弾くの?」
えっ?
これは耳を疑う発言です。
だってRくんはとってもシャイで、お姉ちゃんのCちゃんに続いてヒバリ教室に入ることになった時も、「ぼくは発表会は出ないからね!」という条件で入会し、ずっとそう言っていたのですから。
「そうね…『アルプスいちまんじゃく』…とか?… コレいいかもね?上手だもんね」
先生は、横目でRくんの表情を見ながら、知らん顔して言ってみました。アルプスいちまんじゃくに自信がついてきたんだな…
あのシャイなRくんが、すごい変化だ。
Rくんは「でも、間違えると恥ずかしいよね」と言ってますが、その声は(だからヤだ)というより(背中押してよ)というように先生には聞こえました。
「平気だよ。上手なんだから、間違えないよ」とだけ返事し、もうそのことには触れないようにして、あっさりレッスンを終わりました。
後でパパがお迎えに来た時には、もう「発表会出ないよ!」のスタンスに戻っていましたが、先生がパパにこっそり、さっきの発言のことを教えました。
「発表会、出ればいいのにー」パパが言うと
「出ないよー」と頑張っています。
コレは、追えば逃げるけど、追うのを止めれば寄ってくる、という例の典型なので、うまく扱えば、遠からずして寄ってくることになるでしょう。
ってことで、当面 彼は泳がせておくことにします。www
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