ここでは南西諸島に絞って、火山をまとめておきたいと思います。次の地図は、加藤祐三著「沖縄でも地震は起きる」から引用したものです。
さすがは専門家の説
私たち素人は、南西諸島というのは一つの弧でできあがっていると見ていましたが、厳密には2列なのですね。
余談ですが、沖縄本島のすぐ北にある与論島(よろんじま)が鹿児島県の最南端で、それよりも北にある硫黄鳥島(いおうとりしま)が沖縄県の最北端となっていて、いわば、ねじれた県境になっています。
上図では部分的にしかわからないので、南西諸島全体がわかるような地図に書き込んでみました。使った地図はこちらです。
補足しておかねばならないことがあります。
- 沖縄県の(活)火山島は1つだけ
硫黄鳥島〔いおうとりしま〕
- 沖縄県の(活)火山は2つだけ
硫黄鳥島と西表海底火山〔いりおもて〕
- 鹿児島県以北には火山・火山島はたくさんある
つまり西表海底火山は、
海底で噴火している火山であり、まだ海上にまで島ができていないため、火山島としては硫黄鳥島1つだけですが、「火山」に広げるならば、2つになるという意味でしょう。
休火山とか死火山という分類をやめたのは知っておりますが、この数千年に活動している火山を活火山とするのでしょうか。とすれば、活火山といわなくても火山だけでいいのでしょうね。
地図でもわかるように
霧島火山帯〔阿蘇~霧島~桜島〕は南西へ延長すれば硫黄鳥島ともつながっており、更に西へ延長すれなら、西表海底火山も含まれる、と考えていいのでしょう。
西表海底火山の
- 最後の噴火は1924年(大正13年)だったようで、大規模な噴火に至れば津波も覚悟しなければなりませんね。
- たまたま近くを通りかかった船が報告しているようで、海底深くから軽石が吹き出していて、噴火の真上あたりでは海水が沸騰しているように見えたとのこと。
御嶽山のように噴火を続けている山ならなおさらですが、そう頻繁に噴火してはいない(活)火山にも十分注意したいものです。
御嶽山の噴火事故で火山灰の下に埋まったままの人たちの中には、台風18号通過による捜索中止期間もあったため、残念なことですが、遺体が発見されないままの人も出てくると覚悟しておかねばならないようです。