カンムリワシ、ワシは名ばかり、言うばかり

20年前探せばカンムリワシがいて、10年前そこにはカラスがいて、いま両方ともいません。よって最近ではそれ以外の話題に。

ニユーヨーク・タイムズの正体

2014年10月13日 06時52分37秒 | 海外

どこのマスメディアも、

「たたけば埃(ほこり)が出る」ので、特別に珍しいことではありません。

しかし不思議なことながら、薄い関心しかない人にとっては、活字になった情報の「信頼性がきわめて高い」ようで、これは「危険度がきわめて高い」状況と言えます。

要は

どのマスメディアにはどういう危険があるかを、各人が自分の見方でもいいから、しっかりもっていること

でしょうか。

それぞれの人間にはかけがえのない長所があると同時に、どうしても超えられない奇妙な欠点もある、ということでしょう。

たとえば次のようなものです。

あるマスメディアが

  • どの政党を支持し、どの政党のあら探しをしているか。
  • どの国にべったりで、どの国のあら探しをしたがるか。
  • 競合他社のマスメディアと、どういう競争関係にあるか。
  • どういう資本関係・支配下にあるか〔特に資本主義国の場合〕。
  • 必ずあるはずの、どんな偏向をもっているか。

上記のようなことを薄々でもいいからわかっているなら素晴らしいし、もしもまったく頓着しないなら、あなたは相当偉大な人物です(笑)。


まず大切なのは、

日本のマスメディアが世界各紙から引用する場合に、これぞ、と思った記事を引用することがあり、やはりそこに「自社に都合のいい内容を選ぶ」という「拭(ぬぐ)えど拭えない固有の」傾向(クセ)が見られます。

あるマスメディアが、ある日本の組織を記事にする場合など、海外のどこかの組織に取り上げられたことを引用し・・・・

世界的に著名などこどこが、日本のどこどこの、なになにをこうこうしています・・・・

と表現します。

自社が取り上げた記事の信頼度を補完させる意味で、海外の「権威」を利用しています。この場合のその海外の権威を、かってに「高い」とみなしているのですが、実態はそうではないことも多いのです。

よって、マスメディアのこの引用の仕方が、そのマスメディアの特徴をみごとにあらわしていると言えます。


さてニユーヨーク・タイムズですが、朝日新聞と対比してみると、おもしろいことがわかってきます。

 

  • ニユーヨーク・タイムズは朝日新聞と提携をしている。これはよくあることで問題なし。
  • ニユーヨーク・タイムズの東京支社が、朝日新聞の東京本社ビル内にあること。これもよくありますが、よっぽど親密でないとこうはなりません。
  • ニユーヨーク・タイムズにも朝日新聞にも、まともな記事が存在する。これは産経・読売・毎日などにも、言えることです。
  • ニユーヨーク・タイムズにも朝日新聞にも、時折みょうな記事が見られる。「親中で、反日」という点で両社が妙に一致していて、同一ビル内の提携会社らしさを思わせます。特に「日中関連記事」では、多くの場合、両社には中国共産党の立場から見た記述が目立ち、日本の対応が未熟であるという前提が認められます。それもそのはず、ニユーヨーク・タイムズのWebサイトでは、唯一の外国語選択が「中文」となっていて、英語を読めない世界中の人を軽視してまで中国人読者を意識しています。中国への肩入れと中国での儲けを意識しているあきらかな証拠でしょう。もちろん米国内の中国系読者も念頭にあるかも。ただし次の参考サイトの内容に関してはその真偽をご自分で判断して下さいね。〔その1 その2
  • ニユーヨーク・タイムズにも朝日新聞にも、多くの誤報がありますが、ほとんどの場合、その件で謝罪をしないという共通体質がみられます。ただし「誤りを認めない」という社風は世界的に見て珍しくはありませんので、あえて「謝罪しない」という視聴者の感性に訴えて悪者扱いにするような表現は、ここでは避けなければならないでしょう。
  • 2014年の夏には、大変珍しいことですが、吉田関連〔吉田証言・吉田調書〕で朝日新聞が連続して謝罪記事を発信しています。実にけっこうなことですが、遅すぎるとも言え、今までの信頼性が大きく崩れました。おもしろいのは、朝日を無分別に引用してきた韓国紙の多くが「朝日新聞がゆえなきイジメを受けている」と報じていることで、どこかピントがずれているようです。「ゆえなきイジメ」ではなくて、謝罪によって朝日が長年にわたって築いてきた信頼性に揺らぎが生じているというのが、現在の混乱の本質でしょうが、それを「ゆえなきイジメ」ととらえる「自己本位制には呆れてしまいます。
  • ニユーヨーク・タイムズにも謝罪が見られました、朝日新聞のように大々的なものではなく、あくまでも個別的なものです。たとえばインドの火星探査機が火星周遊軌道に入ったニュースで「宇宙クラブというエリートたちの部屋を、牛を連れたインド人がノックしている」マンガを掲載し、インド人を傷つけたとして謝罪しました。〔読売新聞 NYT 2014/09/29  その1 その2 その3 
  • ニユーヨーク・タイムズも朝日新聞も、十分に日本を取材しているとは思えない点で共通しています。少し古いのですが東北震災に関して、「ただ、面白いのは多くの日本人が原発やその規制手段に疑問を抱きながら、原発推進派の自民党を選んだこと。日本がどこへ向かいたいのか、まだはっきりしないようだ。」とニユーヨーク・タイムズ紙マーティン・ファクラー東京支局長が記事にしている通り、肝心な日本の事情をほとんど無視して記事を書いているようです。すなわち、①日本人があれだけ熱狂的に受け入れたはずの民主党の頼りなさと、その裏にある自民党の猥雑さ、②折しも暴力的に台頭してきた中国を考え、反原発志向よりも自民党を選ばざるを得なかった、など。ニユーヨーク・タイムズ紙の「親中」イデオロギーからは中国に原因があるという発想はなさそうで日本がどこに向いたいのか」と理解不可能であることを吐露しています。
  • 朝日新聞社(西日本版)の社旗は誰が見ても「旭日旗(きょくじつき)」を思い出させますが、反日が沸騰している中国・韓国でもこの社旗に対しては反発がないようで、両国が恣意的に反日を標榜している裏が見えてきます。不思議なことですね(笑)。近年名称を「朝日新聞」と統一したらしいのですが、かつての大阪朝日新聞と東京朝日新聞とでは太陽の位置が異なるらしい(左下隅と右下隅 ) 「中国・韓国よ、朝日新聞社を攻撃しなさい」とこれまた大いに笑いたいところです。
  • ニユーヨーク・タイムズ創業者ザルツバーガー家の声明「ニューヨーク・タイムズは売りません」でもわかるように、大手に買収されていない希有のマスメディアなのかもしれません。大手に買収されているから全面的に信頼できない、とも限りませんし、創業者が頑張っているから全面的に信頼できる、わけでもありませんね。朝日新聞社も日本の常識にしたがって非上場の報道会社で、筆頭株主は、①テレ朝 ②村山 上野 とのことですが合計するとやはり村山家の所有でしょう。両社とも、独善的なところが似ているのかも知れません。
  • ニユーヨーク・タイムズにも朝日新聞にも、事件がありました。〔朝日の村山事件 ニユーヨーク・タイムズの捏造事件(朝日の吉田証言・吉田調書の誤報記事を思い出させます)〕
 
さあ、これに懲りず、読売新聞も、産経新聞も、毎日新聞も、朝日新聞も、襟を正しながら、人々から愛される報道会社に成長していってほしいと念じています。

唯一気になるのは、経営努力との兼ね合いで、部数を伸ばすために妙な論調を前面に出しがちなので、私たちはこれを厳しく監視し続けましょう。

中国にはあり得ない「人が自由に意見を表明」できる代償として、それら自由意見に対する厳しい監視も、求められています。そして同時に、その「監視」の質も問われています。いったい何が「高い質」なのか、と(笑)。

ときの政権にヨイショする監視ごときが「高い質」ではない

これは中国共産党を見ていると、いやというほど感じるのです。

そしてもちろん

ときの政権に疑義を発するごときが「高い質」でもない

ことは、言うまでもありません(大笑)。

参考サイト