今月の半ば頃、大事な任務(?)があって、都内某所へ出かけたときのことです。
無事に任務が済んで、仕事終わりの同居人と落ち合って、
家に向かおうと、東京駅でいつもの電車に乗り換えようとしたんです。
と、ここでふと気が付いた。
下りの特急「東海」の発車時間まで、あと数分。
写真を撮るだけのつもりだったんですよ。
まっすぐ家に帰るつもりだったんですよ。
なのにね、気が付いたら特急券買っちゃってました(笑)。
今月18日のダイヤ改正で、廃止となった特急「東海」。
というわけで、勢いで乗っちゃった列車の旅レポをお送りします♪
せっかくなのでゆったり行こうと、指定席を取ったんですけど、
廃止まであと少し、という時期だったにもかかわらず席には余裕がありました。
同じ静岡へ行くのなら、並行して走る新幹線のほうが全然早いし、
急行から特急へ昇格した時点で、ニーズが少なくなってたんでしょうか。
料金の面でも停車駅の面でも。本数も少なかったしね。
実はこの車両、初めて乗ったんですけど、なかなか乗り心地よかったです。
かつて通勤でさんざんお世話になった東海道線の車窓は、
乗ってる列車が違うだけで、なんだか新鮮でした。
この日は朝早くから、分刻みの移動であちこち撮影しに行ってたので、
思わぬ休養を車内で取ってる間に、熱海駅に到着。
さすがに終点静岡まで行っちゃうと帰るの大変だから、ここで「東海」とはお別れ。
ほんとだったら、とっくに家に着いてたかもしれないのに、
こいつのおかげで思いがけなく熱海まで来ちゃいました(笑)。
3月はめずらしく、本格的な旅に出る予定のなかったわたし。
たまにはこんな小さな旅もいいよね~、と熱海の駅前をちょっと散策。
そういや、ごはん食べる暇もなく動いてたわたしは腹ペコ。
駅前でおいしそうな光に呼び寄せられ、こちらの「まる天」さんでお買い物。
チーズ棒。熱海駅の駅舎をバックに、がっついてみました(笑)。ウマかったぁ~。
いつもと違う空気が漂う場所で食べるだけで、ゴチソウになるから不思議。
おみやげにこちらの詰め合わせを買って、駅前の商店街を散策。
温泉街の玄関口の駅前は、平日の夕方ともあって閑散とした雰囲気。
哀愁漂う熱海とも、あっという間にお別れです。
ホームで帰りの列車を待っていると、
懐かしいこちらの車両が隣のホームに入線してきました。
わたしにとって通勤列車といえばこれ!ってくらいになじみの深い113系。
JR東日本エリアの東海道線からいなくなってから、もう1年。早いなぁ。
それまでは主力で走ってただけに、めっきり寂しくなりました。
そして、静岡からやってきた「東海」に、往きと同じくお世話になり、
滞在時間1時間弱の熱海を後にしました。なんとも贅沢な「小さな旅」でした。
わたしにとって、最初で最後となった特急「東海」への乗車。
どちらかというと、急行「東海」時代のほうがなじみがあったんですけど、
そんな歴史のある列車名が、またひとつ消えていったことは寂しい限りです。
そして、今日3月31日をもって、廃止になる路線がいくつか。
宮城の「くりはら田園鉄道」、福岡の「西鉄宮地岳線(区間廃止)」、
そして、茨城を走る「鹿島鉄道」。
結局、鹿島だけ乗りに行く機会がないまま、今日の日を迎えてしまいました。
乗り物の旅をこよなく愛するものにとって、路線・列車の廃止はほんとに寂しい。
まだまだ、赤字を抱えながらも奮闘している路線は多いです。
これからもできる限り、自分が生まれた国の街を、自然を、暮らしを、
乗り物を通して見て行きたいなぁ~、と思っています。