石巻駅から石巻線に乗って、女川までやってきました。
今回の旅の最後の目的地は、ここ女川。帰りの列車に乗るまでの間、駅の周辺を散策してみました。
女川の駅舎は元々の駅舎をリニューアルしたようで、白壁に濃い茶色の柱が映えててきれい!
窓には飾り枠を施してあって、いかにも国鉄といった感じの駅舎がベースとは思えないくらい美しい駅舎でした。
車寄せの庇上の明り取りの窓にはステンドグラスが埋め込まれてます。
こじんまりとした雰囲気が、ローカル線の終着駅の駅舎らしくてすごく印象的でした。
駅舎のすぐ隣にあった、町営の「女川温泉ゆぽっぽ」の前には、なんと足湯が♪
秋とはいえ、日が傾いてくるとさすがにしばれてきますからね~、
すぐにでも浸かりたかったんですけど、そうすると歩く気が失せちゃいそうだったので(笑)、
帰りにゆっくり浸かることに。しばしのオアズケです。
駅前の通りを海のほうへ向かって歩いていくと、港へ出ました。
女川漁港は、さんま水揚げ日本一の港だったんですね。どこかでさんまが食べられないかな?
と、すぐ横にあった立派な建物、「マリンパル女川」の中も歩いてみたんですけど、
おみやげに買って帰りたいものばかりが目に入ってしまって(笑)。
石巻線の中でいただいた草餅もまだこなれてなかったので、(食べすぎ!(笑))
さんまは諦めて、港の周りをゆっくり歩いてみることにしました。
もう漁はとっくに終わってる時間だったせいか、とっても静かな海でした。
港をグルッと囲んだ岸壁には、たくさんの釣りを楽しむ人たちが訪れていて、
歩きながら横目でチラッと眺めてると、これがけっこう大漁!
なんて魚かわからなかったけど、かなり大きいのも釣れてたりして、眺めているだけでも楽しかった!
漁船もたくさん停泊してました。とにかくズラーッとたくさん。
もっとちゃんといい写真を撮っておけばよかったと後悔。
漁船にはたくさんのランプが付いていたので、真夜中に漁に出る船だったのかもしれないなぁ。
ノンビリ歩いていると、一隻の小さな漁船がちょうど沖へ出て行くところで、
よく見ると、鳥がいっしょに船に寄り添うように飛んでいるのが見えました。
きっと、ごちそうがいただけるのがちゃーんとわかってるんだなぁ~。
そのままグルーッと港の湾内を一周するように歩き、
もしかしたら漁港の食堂なんかがあるかも~??とアンテナ張り巡らせてみたものの、
気が付けばもう夕方なんだよねー。朝早い漁港の食堂がやっているはずもなく。
仕方なく駅のほうへ戻ろうと、あてもなくブラブラ歩いていると、
ありましたありました。ここ女川にも路上の芸術が!
丸いほうには、
「きらきら・いきいき・港 女川 おすい」の文字。
これはカモメかなぁ。大空に羽ばたいているかのような姿がかっこいいです。
四角いほうには、
「消」の文字。消火栓のマンホールですね!
これはカツオだろうか??誰かおわかりになる方、ご教示プリーズ。
しかし、なんでプチプチみたいなもんがはさまってるんだ??(笑)
どちらも海の街なんだな、っていうのがわかる秀逸なデザイン。素敵です。
もう一度、港のほうへ戻り、駅へ向かおうとすると、「あまやき」の文字に足を止めました。
あまやき?あまやきってなんだ??
よく見ると、入口と思われる扉の脇の窓から、丸い鉄板のようなものが見えます。
あ、なるほど。あまやきっていうのはアレのこと???
海風に当たりながら歩いていたら寒くなっちゃったので、引き寄せられるように店内へ。
壁にかかったメニューは4種類。
その中から、引き寄せれられるキッカケになった「あまやき」と「ちゃきん」を選んでみました。
あまやきって、大判焼のちょっと小振りバージョンといったところ。
入った時間も中途半端だったので、できたてホヤホヤではなかったけど、
あんこがたっぷり詰まっててウマかった~♪
寒かったでしょう、とお店のお母さんに入れていただいた温かいお茶が、
甘いあんことピッタリ合ってて、なんかもう完全に癒されてしまった。
ちゃきんもつぶあんが絶妙な甘さで、作り手の優しさがにじみ出てるような逸品でした。
旅の最後の最後に、いい出会いがあってよかった。ありがとう。ごちそうさまでした。
その後、駅へ向かう途中で立ち寄った郵便局の方もとっても親切で、
地元の方との小さなふれあいに、すっかり温まったわたしなのでした。
と。
これを忘れてはいかーん!!!
というわけで、気持ちだけでなく、体もしっかりと温めないと♪
このときどなたもいらっしゃらなくて、貸切状態。浸かりますっ!
またこの足湯の温度が絶妙で、あちこち歩いてちょっと疲れた足には効きました!
お見苦しい写真がありますことを、お詫び申し上げます~(^^;;
そろそろ女川を離れる時間が迫ってきました。
小牛田へ向かう列車がやってくる時間になったので、改札を抜けると、
ホームへ上がる階段の途中に、こんな青いラインが引いてあるのに気付きました。
昭和35年に起きたチリ地震によって起きた津波が、この高さまで来たという印。
このとき、ものすごくビックリしたんです。
海から駅まで、近いといってもそれなりに距離があるのに、こんなところまで来たんだ、って。
この日見たものをすべて飲み込んでしまうくらい、津波が恐ろしいものだなんて、
あの日までは思ってもみませんでした。
小牛田行きの列車に乗り、女川を後にします。
車窓から見る、万石浦の夕焼けがとてもきれいでした。
あの日、ニュースで女川の地名がすぐには出てこなくて、とても心配になりました。
数日後、津波の映像と共に、なにもなくなってしまった街を見て、涙が止まらなくなりました。
あのときに、ほんの少しではあったけど、言葉を交わした方たちが、
どうかどうか無事でありますように。そう願うことしかできませんでした。
どう書いていいのか悩みながらのレポになったけど、わたしが歩いた女川は温かい町でした。
路線が復活したそのときは、必ず再訪しようと思っています。
2年前という古い旅になってしまいましたが、宮城のレポはこれでおしまい。
次のレポは、もうこの際なので(?)、古い順にやっつけていこうと思います!
というわけで、
次回予告は南国!よかったらお付き合いくださいね。