はるかのひとりごち。

のんびりと旅レポお届け中~。

さいごの「はじめまして」その4:終点から延びるレール

2009年11月30日 11時29分35秒 | たびろぐ西日本。

駅前食堂でおなかいっぱいになった後は、早速移動!
「和歌山市」駅から南海ではなく、今度はJR紀勢本線に乗り込みます。
市駅から「和歌山」駅までを担当するこちらの車両から、
懐かしいサウンドの113系に乗り換え、たどりついたのが、


「御坊」駅。いよいよ今回の旅の目的地へとやってきました。
ところで、紀勢本線といえば一筆書きとお伊勢参りで立ち寄った「亀山」駅と、
和歌山市駅を結ぶ路線。起点の亀山駅から380kmもある長い路線なんですよね。
この旅のあと、伊勢へ向かうときに亀山駅にある0kmポストを見たんです。
未乗の多岐からここ御坊まで、いつか繋げたいなぁ~。かなり長いけど(^^;;

話は戻って、紀勢本線を降りたあとに向かったのがこちら。


御坊駅0番ホーム。
そう、今回の旅の1番のお目当ては、日本で一番短い私鉄といわれている(いた?)、
こちらの「紀州鉄道」に乗ることなのでした~。
ここ御坊駅から終点の「西御坊」駅まで、わずか2.7kmというとっても短い路線で、
御坊を出発したら、あっという間に、


終点、西御坊駅に到着~。
途中に3つしか駅がないので、ほんとにあっという間に完乗です。
でも、とってものんびりのんびり走るので、時間の流れが緩やかで心地いい。
もっと乗っていたい気分になる、不思議な路線です。


そして、駅舎がこれまた素敵なのです。時間の流れが緩やかどころか、止まってる??
全通から75年ほど経っているというだけあって、長い歴史を感じるこの雰囲気、
作られたものではこうはいかないですよね。個人的に大好き。


この西御坊駅が終点なので、車止めがこうしてあるのですが、
そこからまだ、線路がこちら側に延びているのが見えます。
実はこの紀州鉄道、かつてはこの先にも線路があって、
平成に入った頃に廃止になったんだそうです。
せっかくなので、ちょっとだけ散策してみることにしました。


西御坊からひとつ先の元踏切と思われるところまできました。
廃止になってからずいぶん経っているのに、こうしてレールは残ってるんですね~。
車止めがなかったら、普通にあそこからいまにも走ってきそうな雰囲気です。


線路と併走して細い路地が走っているので、比較的散策しやすかったですね。
それにしても、線路はつづくよどこまでもだなぁ。


しばらく歩くと、こんな遺構を発見!
この細ーい砂利道を抜けると、そこには小さな踏切があったんですね。
線路跡のほうをよく見ると、腕木式信号機の姿も見えます。
確実に列車はこなくなったけど、その名残をはっきりといまでも伝えている廃線跡でした。

「その5」へつづく。

さいごの「はじめまして」その3:駅前の老舗食堂

2009年11月25日 14時04分20秒 | たびろぐ西日本。

最後の訪問となった県で、最初に降り立ったのがここ「和歌山市」駅。
立派なビルで、思わず駅前の横断歩道を渡ったトコから眺めちゃいました。
ちなみに、ここ「和歌山市」駅は、南海電車の駅。(JRも来てますが)
こことは別に、JRの「和歌山」駅っていうのがあって、
「市駅」「和駅」と区別して呼ばれてるそうです。
そういえば、松山にも「市駅」がありますね。

そんな「市駅」のそばで、お昼ごはんを食べようと見つけたのがここ。



こちらのお店、駅の目の前の横断歩道を渡ったとこにありました。
立派な駅の写真を撮ろうと、信号待ちをしていたときに視界に飛び込んできて、
その年季の入った佇まいに興味津々!うわ~惹かれる~!
おそるおそる(?)近付いてみると、歴史を感じるタイル張りの壁がいい味出してるのです。
暖簾の上の「和食堂」という文字もいい。
ちょっとだけ入るのに勇気が要ったけど、
店先の「和可山ラーメンサービスセット」の文字が決め手となり、
こちらでお昼ごはんをいただくことにしました。

店内に入ってみると、いかにも昔ながらの食堂といった雰囲気。
この日はとっても寒い日で、体が冷え切っていたんですが、
ストーブで温められた店内に入ると、徐々に体が温まってきました。
きっと、このストーブに引き寄せられたのかもしれない。(コジツケ?)
優しいオレンジ色の炎って、なんかホッとするよね。

掲げられたメニューを見ると、食堂ならではの王道のものが並んでます。
中でも気になったのが「ハイシライス」。「ハヤシ」じゃないとこが素敵じゃないですか。
他にも「ヤキメシ」とか、わたしの得意な「オムライス」なんかももちろんあり。
中華そばももちろん魅力的ではありますが、どれにしようか迷う迷う。


そして、同居人はやっぱりこのお店に決めたきっかけの「ラーメンセット」。
和歌山へ来たからには、和歌山ラーメン食べないとね。
濃厚そうではあるけど決してクドくなく、ちょっと甘めのスープがウマかった!
いままで和歌山ラーメンってそれほど食べてきてないので、比べようがないけど、
いきなり出会って入ったお店で、ホッとできる味に出会えたのはうれしい。
あとから入ってきた人たちが、みなさんこれを選んでたのもわかる気がする。

で、迷いに迷ったわたしは、


チキンライス(笑)

ここまで来て、なぜか看板メニューを選ばないわたし(^^;;
ハイシライスにももちろん惹かれたんですけど、なんとなくそんな気分だったのよね。
いかにも強い火力で炒められたそのチキンライスは、
お肉は大きめで玉ねぎシャキシャキ、甘みがしっかりと出ていて美味しかった!
こういう食堂が駅前にあるっていうのは、旅人にとってはありがたいです。

お店を出るとき、注文をとって料理を運んできてくれたおじいちゃんが、
「おおきに」と声をかけてくれました。
体も心もほっこり温まったお昼ごはんでした。ごちそうさまでした。

「その4」へつづく。

さいごの「はじめまして」その2:ホームで発見

2009年11月12日 11時14分45秒 | たびろぐ西日本。

ちょっと寄り道した貝塚から、南海電車に乗って「和歌山市」駅に到着!
ホームに降り立ち、初上陸の「和歌山県」に「はじめまして」のごあいさつです。
(心の中でね)
そう、いままで未踏だった県は、和歌山県だったのです。
これでやっと、念願叶って日本地図のすべての都道府県に色を入れることができました。
なんかこう、ささやかなコトですけど、うれしいものですね。


そんな駅のホームで、こんなベンチの看板を発見。
ふーん、聞いたことないメーカーだけど、ご当地モノのソース・ケチャップなのかなぁ~。
と、ここで同居人とふたりして「あれ??これって!!





やっぱうちにあった。

旅より前、外回り中に立ち寄ったスーパーで見つけて、
聞いたことないケチャップがあるぞ??と気になって、
試しに買ってきてたものでした。やー、ビックリ!
そういえば、和歌山県の住所だったねぇ、と感動。まさか旅先でこんなふうに出会うとは。
しかもこのケチャップ、食べてみたらとっても美味しかったんです。
トマトの酸味よりも、どちらかというと甘味のほうが印象的な味で、
ピザトーストにもチキンライスにも、オムライスにも合うんです。
醤油も甘めなのが好きなわたしにとっては大好きな味で、いいもの見つけたとお気に入り♪
気がつかないところで、まだ見ぬ土地にささやかな縁があったんですね~。

で、この旅の間、あちこち見てたんですけど、現地では会えずじまい。残念!
仕入れたスーパーでまだ売ってるかな。また買いに行ってこよう。

「その3」へつづく。

さいごの「はじめまして」その1:寄り道

2009年11月10日 17時42分52秒 | たびろぐ西日本。

さて、ずいぶんさかのぼりますが、
今年の2月に「最後の上陸となった県」を訪れた旅レポを書いていこうと思います!

「未踏の地へ。」という記事でも書きましたけど、
通過すらしたことがない県、というのがひとつだけずーっと残ってたんですね。
そんな唯一の県を旅する日がやっとやってきました!
まずは、羽田から関空へ飛んでコンパスカードを購入。
ホームへ降りていくと、おお!そんなラピートがお出迎えです♪


でも、結局乗ったのはこちら。




「空港急行」なんば行き。
久しぶりにラピートにも乗りたかったけど、急行でのんびりと向かった先が、


こちら。「なんば」へ向かう途中の「貝塚」駅にて途中下車です。
ちなみにここは大阪府なので、「未踏の県」じゃないんですけどね、
せっかく近くまで来たし、ちょっと寄り道~♪と「水間鉄道」にお乗り換え。
南海でここを通るたびにチラッと見えた、隣のホームの電車に乗ってみたかったのです。


賑わっている方の出口とは反対側に、水間鉄道の駅舎がありました。
ここから終点の「水間」駅までを結ぶ「水間線」の旅の始まりです。


券売機できっぷを買い、自動改札を抜けてホームへ向かうと、
ちょうど、折り返し水間行きの電車がやってきました。
比較的あちこちで見かける元東急の車両。ここでも活躍していたんだね~。


単線の線路を進み、約15分ほどで終点「水間」駅に到着です。
寺院風の造りの駅舎は、すぐそばにある「水間寺」の玄関口を表してるんでしょう。
開業当時からの歴史ある古い建物で、国の登録有形文化財のプレートもありました。
ちなみに、訪れたときは「水間」駅だったんですけど、
6月のPiTaPaカードの導入とともに「水間観音」駅と改称されたそうです。


水間寺への参詣鉄道として作られたという水間鉄道に乗ってきたからには、
お参りしないで帰るわけにはいきません。
今回の旅の無事もお願いしようと、「水間寺」へと続く道をノンビリ歩いていくと、


工事中。

境内への入口の橋が、工事のために木で覆われてました。あらら(^^;;
もちろん、ちゃんと渡れるんですよ!
でもね…、できれば石橋を渡りたかったかなぁ~なんて(苦笑)。
あ、もしかして、いま思い返すとお伊勢さんの宇治橋の伏線がここに??(汗)


境内に入ると、まず目に入ってくるのが馬の銅像と三重塔、そしてこの立派な本堂。
両手を大きく温かく広げているかのように雄大で、趣きのある建物です。
これ見ただけでも、なんだか気持ちが安らぐ感じがしました。
お参りをしようと近付くと、ご住職と思われる方とお会いしてちょっとお話し。
柔和な笑顔と気さくな語り口で、もうそれだけで十分にご利益をいただいた気分。
きっといい旅になるぞ、と思わせる素敵な寄り道になりました♪

「その2」へつづく。