はるかのひとりごち。

のんびりと旅レポお届け中~。

関西ぶらり旅 その8:最後に出会った大ベテラン

2010年03月26日 10時58分10秒 | たびろぐ西日本。

堺市側から大和川に架かる赤い橋を渡って、阪堺電車は「住吉鳥居前」駅へとやってきました。
ここで、まだ乗ってないもうひとつの路線「上町線(うえまちせん)」に乗るために途中下車。
上町線は、歩いてすぐのところにある「住吉公園」から「天王寺駅前」までを結ぶ路線。
降りてすぐにそちらに向かってもよかったんですが…、


ここで降りたからには素通りするわけにはいかないでしょ!というわけで、
鳥居前、と駅の名に付くとおり、目の前にある「住吉大社」さんをお参りすることにしました。


大鳥居を神妙な気持ちでくぐると、鮮やかな朱色の欄干がきれいな太鼓橋が見えてきました。
この立派な橋、「反橋(そりばし)」というそうなんですけど、
目の前まで来ると、「の、上れるかな??(^^;;;」と不安になるくらいに急です。
ゆっくりゆっくり足元に気をつけながら、一歩一歩渡る、というか上がっていきます。
ここ、上るよりも下りるほうが怖かったぁ~!でも、転ぶことなく無事に渡ることができました。ホッ。

平日の昼間だったのもあってか、境内の中は人はそれほど多くなくて、
静かにのんびりとお参りすることができました。
お天気もよかったし、緩やかに流れる空気がとっても気持ちよかった~。
これもまた、ぶらり旅の醍醐味のひとつかもしれません。


お参りのあとは、上町線に乗るために「住吉公園」駅へ。
左手に見える高架は、南海電車の「住吉大社」駅。すぐお隣なのに駅名が違うんですね。
以前はどちらも「住吉公園」だったそうで、しかも上町線は元々南海の路線だったとか。

と、ここでよく見ると、阪堺の駅舎に掲げられた駅名が右から左への表示になってる!!
駅の字も、「驛」と旧字体じゃないですか~!
車両洋風駅舎赤い橋に引き続き、4つ目の大ベテランさん登場です!!(笑)
いやぁ、ふらりと歩いてて新たな発見をするのって、ほんとに楽しいものです♪


こじんまりとした駅舎の中を抜けてホームへ出てみると、これがまたレトロな雰囲気。


行先案内板も、ぶら下がってるホームの屋根も、それを支える柱も、昔懐かしい感じがいいです♪


そこへ、天王寺駅前行きの電車が入ってきました。
阪堺線で乗った大ベテランさんとは違って、方向幕もLEDという若手(?)の赤い車両。


ほどなくして、わたしたちを乗せた赤い車両は終点天王寺前駅に向けて出発です。
後方から阪堺電車の小さなホームを見送ると、ちょうど隣の高架には南海電車が。
かたや現代を想わせるもの、かたや時間が止まってる雰囲気のもの、
この対比はすごいなぁ~、とここでもちょっと感動。


コトコト揺られ、賑やかな阿倍野筋に入った赤い電車は、
20分ほどで終点「天王寺駅前」駅に到着。これで念願の阪堺電車完乗です♪
阪堺線と上町線、1日乗車券のおかげで乗り応えのある路線を満喫できました!


降りてすぐのところにあった、地下鉄の案内板。目にした瞬間反応してしまった。
この、いかにも昭和を思わせる字体が、個人的にツボで思わずパシャリ(笑)。


歩道橋の上に上がると、目の前にそびえ立っていたのが近鉄「大阪阿部野橋」駅に入る近鉄百貨店。
ちょうどこの数日後に、背の低いこちら側が建て替えのために閉館になるとのことだったので、
記念に写真に収めておきました。あれから1年、ここの光景はどんな風に変わっているかな。

というわけで、旅から1年遅れになってしまった関西ぶらり歩きの旅レポもこれでおしまい。
読んでくださったみなさま、本当にありがとうございました♪
次の旅レポも少しずつ書いていこうと思ってますので、よかったらお付き合いくださいね!

関西ぶらり旅 その7:さかいとのさかい

2010年03月23日 12時21分51秒 | たびろぐ西日本。

ふー、なかなかPCに向かう時間が取れず、相変わらずちっとも進まないレポですが、
どうかお付き合いのほどを~

阪堺線の旅の途中、とろとろのプリンでリフレッシュした後、今度はこちらの駅で降りてみました。
行きに通って感動した、あの川を渡り切ってすぐの「大和川」駅です。
乗ってるとその姿を見ることができませんからね、降りてじっくり見てみたかったんです。


その姿とはこれ、大阪市と堺市との境を流れる大和川に架かる橋。
いま立ってるのが堺市で、橋の向こうは大阪市なんですけど、
ホームに立って橋のほうをマジマジと見ると、その長さに改めて圧倒されます!


こちらが全景。赤い桁とちょっと細めの橋脚がすごくいいっ!
橋好きにとってはたまらない造りです。もう、電車が来るのをワクワクしながら待つわたし(笑)。
架線柱が細いところも、この赤い橋とピッタリ合っててかわいらしい♪
いやいや、線は細いけどそれにしても立派な橋です!これ、かなり歴史を感じるけど…、
と橋に近寄ってみると、


なんと!そこには「明治四十四年」の文字!!すごーい!明治時代に造られた橋なんだ!!!
行きに乗った車両も大ベテランさんだったけど、こっちはもっともっと大ベテランじゃないの!
右から左へ記された銘板からも、その歴史の深さを感じることができます。
いやぁ、途中下車してちゃんと見てみてよかった~♪
帰ってきてから調べてみたら、阪堺電車が開業した当時に造られたものだとか。
なるほど、歴史を感じるわけですね。改めて感動したのでした。


大阪市と堺市を繋ぐ、そんな大ベテランさんの赤い橋ですが、
阪堺線の堺市側の路線の存廃問題が持ち上がっているんだそうです。
環境にも優しい路面電車だけに、この橋をコトコトと電車が渡っていく光景を、
これからも永く見られるといいなぁ、と思います。

「その8」へつづく。

関西ぶらり旅 その6:至福の休憩タイム

2010年03月16日 18時17分10秒 | たびろぐ西日本。

南海電車の「浜寺公園」駅に出会ったあと、再び阪堺電車阪堺線に乗り込みます。
「浜寺駅前」駅を出てすぐ、南海電車の線路を跨ぐ阪堺線。
後方に視線を向けると、阪堺線の高架があるせいか、
南海電車の架線柱が、段違い平行棒みたいに徐々に高くなっていってる!
いや、他にもこんな風になってるとこはあると思うけど、改めて気が付くとおもしろいものです。


しばらくノンビリと車窓を楽しみつつ、併用軌道の紀州街道沿いに出てきた路面電車。
窓の外にちょっと気になる看板を見つけたので、こちらの「花田口」電停で途中下車してみました。
どんな看板だったかというと、


なんだかウマそうなものが~♪

道路の向こうに見えるその看板には、こんがりと焼かれたケーキやプリン、
そして、木がジャマしてますが確かに「菓子」の文字。
急にウマいものアンテナが働いちゃったんですよね~(笑)。

早速行ってみると、そこは「むか新」さんという和菓子屋さんでした。え?和菓子???
泉州にある老舗の和菓子屋さんの支店のようで、店内にはたくさんのお客さんがいらっしゃいました。
そんな中、あの看板に写ってたケーキを発見!和菓子屋さんが洋菓子も作ってるんですね。
お店の奥へと進んでいくと、あの魅惑的なプリンがある~!
この日は春らしく暖かい陽気だったので、喉も渇いたしイートインスペースでプリンをいただくことにしました♪


そういや、今回の旅レポで初のウマいもの登場(笑)。
コナズパパの「とろろんプリン」と「コーヒープリン」。同居人とひとつずつ食べてみました~。


このプリンがまさにトロトロ~♪心までとろろんとしてきます(笑)。
コーヒープリンも香りがよくて、どちらもとっても美味しかった!
ずっと電車の中で座ってたとはいえ、気が付けば朝から移動しっぱなしだったので、
立ち止まってこうしてゆっくりノンビリするのもいいね~、なんて言ってると、


窓の外には、素敵な光景が。行きに乗った大ベテランさんの同僚が現れました~!
甘いモノと最高の景色。至福の休憩時間となりました♪
気が付くと、このときからもう1年経っちゃったんだなぁ。(レポ遅すぎ(^^;;)
いまでも元気に走っているようでうれしいです。また会いに行きたいな。


プリンはちょっと厳しいけど、こっちは持ち歩きができるので、
看板に写ってた「こがしバターケーキ」ともうひとつ「紅玉りんごケーキ」をおみやげにしました♪
バターケーキのほうは表面がカリッとしていて、りんごはしっとりとしていて美味しかったです。
ふと降りて立ち寄ってみたけど、なかなかの収穫でした~。


ザビエル公園のそばにあった「南海グリル」にも惹かれましたが、
ぶらり旅にはちょっと似合わない価格設定だったので、あえなく断念(笑)。
特別な時にまた来ることを宿題にして、またまた阪堺線の旅に戻ります!
(電停にあった路線案内の絵がめちゃめちゃかわいかった~♪)

「その7」へつづく。

関西ぶらり旅 その5:私鉄最古の洋風駅舎

2010年03月14日 21時08分25秒 | たびろぐ西日本。

では、関西の旅レポに戻ります!

恵美須町から阪堺電気軌道「阪堺線」に乗って、終点「浜寺駅前」駅へとやってきました。
駅名に【駅前】と付くからには、そばに駅があるってことですよね。
阪堺電車の駅舎の写真を撮っていて、ふと右手に視線をやると、
その向こうにとても美しい姿の駅舎を発見、惹かれるがままにその駅へ足を向けました。
それがこちらの「浜寺公園」駅。南海電鉄南海本線の駅です。
ここの駅前にあるから、阪堺線の駅は「浜寺駅前」というわけなんですね。


屋根の形状や車寄せの柱、丸く模られた壁面の飾りといい、まるで洋館のような造りのこの駅舎、
なんと明治40年に建てられたときのままの姿なんだそうです。いやぁ、あまりの美しさに感動!
向こうに見える赤いポストも、丸いタイプなのがいい!


柱を壁の中へ埋め込まず、そのまま外へ現す「ハーフティンバー」様式を採っているので、
この美しい曲線の柱が、装飾として使われているところも素敵です。
この駅舎、東京駅のレンガ駅舎を設計した名建築家、辰野金吾氏が設計に関わっているとのこと。
駅に貼ってあったポスターによると、平成10年に国の登録有形文化財に指定されたそうです。
そんな素晴らしい駅舎に偶然出会えてうれしかった!ぶらり旅ってやっぱりいいものです♪


駅舎内から外を写してみました。
正面が浜寺公園。そのすぐ向こうは海。海水浴場として有名なんだそうですね。
つき当たりの右手に、ここまで連れてきてくれた阪堺線の「浜寺駅前」駅があります。
美しい柱のシルエット、ここが駅とは思えないってくらい素敵。


このときは「スルKAN2dayチケット」を持って旅してたので、ホームへ入ってみました。
改札のすぐ横にある待合室へ入ってみると、ちょっとレトロなかわいい灯りが。
木の窓枠といい、明治時代にタイムスリップした気分になります。
辛うじて、エアコンの存在が現代っぽいですね(笑)。


反対側の「和歌山市」方面の2番線ホームを見てみると、ホーム中ほどにこちらも素敵な佇まいの待合室が。
せっかくなので、行ってみることにしました。


こちらの待合室も、扉やベンチなど、木のぬくもりを感じられる素晴らしい建物でした。
格子状の天井の中に埋め込まれた灯りが、なんともかわいらしかったし、
上部のすりガラスの窓枠の形状もとっても素敵で、思わずウットリ(笑)。


せっかくホームを渡ってきたので、そのまま反対側の改札を出てみました。
洋風駅舎とは全然違った趣きで、不規則に波打つ屋根がおもしろいです。
その屋根を支える丸い柱が、下へ行くにつれて細くなってるのもおもしろい。いいデザインですね。


そして、この「浜寺公園駅」ってフォント、すごく味があって好き!
こちら側にも来てみてよかった~。

そんな素敵な浜寺公園駅でしたが、駅前に「南海本線連続立体交差事業」という看板がありました。
どうやらこの駅、高架になってしまうみたい。
ということは、現在はオーバーパスしている阪堺線は、アンダーパスになるのかも。
そしてそして、一番気になるところ。美しい私鉄最古の洋風駅舎の行方は??
まだまだ先の完成のようですが、高架に変わってしまっても、
現在の静かでのんびりとした時が流れる雰囲気は、変わることがないといいなぁ。
新しく生まれ変わるまでにもう一度来たい、と思える素敵な駅でした~。

「その6」へつづく。