数年前の仕事帰りの夜。歩道の縁石に沿って列を作るかのようにひしめき合って並んでいるたくさんのドクダミがそぼ降る雨にうたれていた。白十字とも呼ばれる花々ーー実は白い部分は花びらではないそうだがーーも無数にあり等しく雨に濡れている。
その日はちょっとしたニンゲン関係のゴタゴタで疲れていた。自分は他のヒトよりもニンゲンから受ける何かしらのストレスの影響が大きいようなのだ。
全身が重く感じる。あのヒトから浴びたマイナスの気が、カラダにまとわりついて離れないんじゃないか・・・そんなことを想像させた。いやいや・・・気のせい気のせい。
マイナスのイメージを振り払おうとしても、キッカケが掴めない。雨のせいもあり月も見えない。昼間はもっと降っていたのか、デコボコしている道のあちこちに不器用な水たまりが出来ている。
それを避けながら重い足取りで歩いていると、ちょっとつまづいた感じになった。小さく跳ねた水がいくつかのドクダミにかかってしまった。跳ねた水を浴びたドクダミたちが白十字を小さく揺らしている。
その一つにピントが合うと、その他の全ての白十字にもピントが合っていった。街灯を浴びた白い十字だけが、それを反射して光っている。
縁石に沿って一列に並んでいる白十字が、暗い足元を優しく照らすランタンのように思えた。「お疲れさま。安全にお帰り」
こんな風にドクダミに労られたようだった。さっきまで重かったカラダが急に軽くなったような気がした。
The story is about...
A few years ago, when I went on my way to home, it was raining and there were many doku-dami that were in the line at the edge of the footpath. They were also blooming.
I was tired with some relationships between my colleagues at work. I strongly felt nagative feelings from other poeple very much. That's why.
Doku-dami's flower likes white cross shape. The white ones were shining to receive the lights of the street lamps.
When I made a misstep, there was a little puddle. I made a little splash that came on them.They sofltly swung a bit. Suddenly, I came into focus on one of the white ones then did on the others.
I felt the white ones became a candle lantern then said to me "You were well done today. have a safe going home". My feelings got better.
*not sure about my English..
💙💛