May 27, 2016
5月26日(木)
以前いくつかの点訳の会に属していたときには、例会とか勉強会とかいった名目で東京に出かけることが多く、少しわずらわしかった。英和辞典の点訳1本に絞った現在、月1回の勉強会が待たれる。そして今日はその例会兼勉強会が、武蔵境の駅前の「武蔵野プレイス」という建物であった。これまで利用していた練馬の場所と違って駅に近いうえに、なかなかきれいなところだ。利用料は少しお高いとのことだが、今こういった会議室・スタジオ・ギャラリー・ワーキングデスクを備えた場所が中央線の駅近くに次々とできている。図書の貸し出しなどもされているようだ。特に雑誌類は外国語のものが多かった。「国際基督教大学」が近くにあるからかもしれない。家に閉じこもっていては分らない世の中の一端を覗かせてもらっている。
今日は、伊勢志摩サミット開催の日だ。7ヵ国の首脳が会議場に向かう様子を映し出しているテレビを見てからあわただしく家を出た。首脳たちは40代、50代と若返っている。今世界の政治を動かしているのは、この年齢の人々なのだ。すっかり自分の年齢を忘れていただけだ。さらにいえば、皆背が高くて美しい。安倍首相の顔はあまり見たくないが、この方も背が高いことでは劣っていない。まあ少しミーハーな気分になりながら、画面を見ていた。肝心の勉強会は、いつものように自分が携わっている部分の質問等で終わり、この建物の1階にあるカフェでコーヒータイムをして帰宅した。
5月27日(金)
この頃東京まで出かけると疲れる。帰りが帰宅ラッシュとぶつかったこともあり、重い荷物を持ちながら武蔵境から新宿まで立ちつづけたことが原因だ。こんな些細なことでと情けないが、これが年寄りの冷や水というのだろう。伊勢志摩サミットは無事に終わったようだ。テロの警戒など、莫大なお金を使って日本で開催する必要があったのかと、いつものように疑念が頭に浮かぶが、それはそれとして、日本で開催されたから私たちが興味持つということもあるだろう。また、日本がたとえ小さなニュースであろうと世界のメディアに登場していることは悪いことではないだろう。さて、今日はオバマ大統領が歴代のアメリカ大統領のなかで初めて広島を訪れるということで、4時ごろからテレビに釘付けになった。広島・長崎への原爆投下、東京大空襲、沖縄戦など、第2次世界大戦の終了の年に日本国内で起こった出来事は、多くの民間人の犠牲者を出している。あの戦争で苦しい生活を経験したひとりとして、心の奥にとどめておきたいことだ。同時に、日本の国内にあったあの戦争の原因を追及することも忘れてはならないだろう。アメリカ大統領の広島訪問だけでわきあがっている日本の姿に、中国や韓国の人びとが違和感を抱くであろうことにも目を向けたい。悲劇を繰り返さないためには、人々が浮かれることなく、今安倍内閣が表面下で進めようとしている戦前へのノスタルジーのようなものを、冷静な目で見ることも必要ではないか。世代が変わっていくことを実感しながら、そんなことを思っている。