私の日常

毎日の生活で印象に残った出来事を記録しておきたい。

短編集

2014-11-24 19:48:00 | 日記
November 24, 2014

休日だということをすっかり忘れて銀行に寄ろうと出かけ、途中で気が付いた。この頃こんなことばかりしている。図書館に予約してある本が4冊届いているという連絡があったが、今日はなんだか気乗りがしない。いくつか買い物をして帰宅し、気になっていた金魚鉢の掃除をした。だいぶ汚れていたので、きれいな水槽の中で、金魚も喜んでいるように、私には見えた。そのあと、木内昇『茗荷谷の猫』を読み始めた。表題を含む9編の物語からなる短編集、幕末から昭和の東京を舞台に、市井の人たちの日常の生活をエピソードを交えて描いたものだ。

私は短編にはなかなかなじめなかった。外国の、特にロシア文学作品が読書歴の入り口にあったせいか、ストーリーの面白さが、読みたい気持ちを増幅させてきた。短編はどちらかというと文章のうまさを味わうという面が強い。ところが、これはなかなか難しい。まあそんなこんなで、短編を読むのは苦手だったが、歳をとってからは、短編が好きになった。しかも以前だったらとても手にしなかったような日本の作家の短編集を読むことが増えてきている。この作品は、読書会の本をアマゾンで買う時に、同じ著者のこの本が1円だったので買ったものだ。題名に惹かれたこともある。たしかに、9編の中では、この作品が一番良かった。しかし、他の作品も面白かった。朝日新聞に連載している夏目漱石の『三四郎』をゆっくりと日替わりで読んでいるせいかもしれないが、作品の背後に漱石のにおいがする。この作家は漱石の作品をよほど読みこなしているようだ。読書会の本命の『櫛引道守』も楽しみだ。

話が前後するが、昨日は、このところブログで触れている『医学大辞典』の点訳を辞めることに決め、そのメール連絡などで、あわただしく1日を過ごした。原本を買い整えたり、医学関係の辞書もそろえたりしたので未練がないわけではなかったが、同じ点訳の会で始まる英語の辞書の点訳に、できれば参加させてもらいたいという気持があった。不案内な化学や物理に関係のあるものにかかわるよりは、自分に近いものにエネルギーを使いたい。トップがお辞めになるということで、再編成し直すこの機会を利用させてもらった。ボランティアというものはこんなものなのだろう。私も老化防止や時間つぶしが根底にあってのことなのだから、あまり理想論のようなことを口にしてはいけない。

画像は、見たままのものです。