晴れ間の彗星

楽しく生きよう!

[22・23] ブッダ6巻・7巻

2011年06月30日 | 手塚治虫全集
第3部は続きます。

生とは、死とは…シッダルタは悩みます。

悟りを開くために「苦行」に打ち勝つことが必要だと他のサモンはいう

軀を傷付け、息を止め、断食をし、果てにはハゲタカに我が身を食べさせる

「苦行」で死ぬことは素晴らしいと彼らは言う。

シッダルタも死の一歩手前まで「苦行」をつづけるが

「苦行」なぞ自己欺瞞であることに気づき彼らと別れる。

そして、生と死や人生を突き詰めて考えているはずの彼らさえ

身分制度は当たり前のこととして、奴隷階級を毛嫌いしている。

思い込みの危険さ、しがらみを棄てきれない人間の業を感じるシッダルタ。

心に残るのは、写楽が演じているアッサジー。

1回死んだことにより未来予知の力を身につけた彼は

自分が8年少しの寿命であることを知るが、淡々と毎日を過ごしている。

そして予言の日、自らを飢えた狼の子供のエサになるべく、巣の脇に身を横たえる。

火の鳥的宇宙生命観を垣間見せるが、現実の社会でのたうち回るシッダルタ。

ふと気がつくと

ブッダは「火の鳥・ブッダ編」とも言うべきものなのかもしれないと思う。

火の鳥は出てこないが、これはまさに手塚マンガだ。

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