HageOyaji通信

進路指導ガイダンスの一環として、高校生が≪生き切る力≫を持った自立型人間へのアドバイス、サジェッション・・・になれば

第1180話≪教育改革「高大接続」に関する一体化した問題として諮問されました≫

2012年09月05日 | 進路助言
 高校生のみなさん、(^◇^)ノ お~ぃ~ゲンキか!

 みなさん、やっと本腰を入れた教育改革のスタートが文部科学省を中心に動き始めようとしています。

 前回配信した、第1179話≪「平成24年度学校基本調査(速報値)」から見えてくる問題(大卒ニート)とは?≫を読まれたみなさんも多分教育改革の必要性を感じ取ったことでしょう。

 20世紀から続いていた「良い大学、良い高校」へと受験戦争を潜りぬけることが出世の近道と考えられてきた弊害教育から受験競争がない「高大接続」の基、高等学校教育の質保証、大学入学者選抜の改善、大学教育の質的転換を進めることが喫緊の課題ではないでしょうか。

 中央教育審議会は第82回総会(8/28)で「新たな未来を築くための大学教育の質的転換に向けて~生涯学び続け、主体的に考える力を育成する大学へ~(答申)」を取りまとめています。

 同時に(8/28)文部科学省は、中央教育審議会に対して「大学入学者選抜の改善をはじめとする高等学校教育と大学教育の円滑な接続と連携の強化のための方策について」を諮問しました。これを受けて中央教育審議会は「高大接続特別部会」の設置を決めて、新しい教育改革のスタートが始まるようです。


 教育ジャーナリスト渡辺敦司氏は自身のプログ「高大接続諮問 受験競争が無になる大改革だ」の中で「第四の教育改革」が始まらざるを得ないと記していますし、今までの教育改革の経過が判り易く書かれています。詳細をクリックしてお読みください。


 さて、文部科学省は、中央教育審議会に対して「大学入学者選抜の改善をはじめとする高等学校教育と大学教育の円滑な接続と連携の強化のための方策について」を諮問した理由は、

 ◆社会構造が大きく変化し、先を見通すことの難しい時代には、生涯を通じ不断に主体的に学び考える力、予想外の事態を自らの力で乗り越えることのできる力、グローバル化に対応し活力ある社会づくりに貢献することのできる力などの育成が特に重要。

 ◆この力を学校教育で、各学校段階における質の高い教育と相互の有機的な連携を通じて育むべきものであり、そのために多くの関係者が努力を重ねているが、特に高等学校教育と大学教育との接続・連携については、大学入学者選抜制度の在り方を含め様々な課題が指摘されており、国民からの期待に十分には応え切れていないと言わざるを得ない。

 ◆高等学校教育、大学入学者選抜、大学教育は相互に密接に関連し合うものであり、そのいずれかに責任を帰すことによっては問題を解決することはできない。

 ◆我が国の将来を担う生徒・学生が、これからの時代に求められる力を確実に身に付け、それぞれの持つ可能性を最大限に伸ばすためには、高等学校教育、大学入学者選抜、大学教育の在り方を一体としてとらえ、その円滑な接続と連携のもとに、高等学校教育の質保証、大学入学者選抜の改善、大学教育の質的転換を進めることが喫緊の課題。

 ◆国内外の様々な教育の質保証のための仕組みや構想、高等学校教育及び大学教育に関する課題についての検討状況等を踏まえつつ、大学入学者選抜の改善をはじめとする高等学校教育と大学教育の円滑な接続と連携の強化について、高等学校及び大学の関係者を含め、早急に議論を深める必要。≫


 上記の諮問理由からも判るように、高校教育の質保証、大学入学者選抜の改善、大学教育の質的転換を「一体化した問題グループ」として捉え、改革することを求めています。
 即ち過去の諮問での教育改革は、「高校教育改革」「大学教育改革」をそれぞれに別個の問題として解決しておりました。それを今回の諮問では「一体化した問題」として捉え、質的改善を要求しています。

 みなさん、21世紀の教育改革が今から始まろうとしています。1日も早い結果報告を期待したいですね。

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