HageOyaji通信

進路指導ガイダンスの一環として、高校生が≪生き切る力≫を持った自立型人間へのアドバイス、サジェッション・・・になれば

第520話≪神奈川県立高等学校における日本史必履修化(神奈川県教育委員会)≫

2008年03月03日 | 一般情報
 高校生のみなさん、(^◇^)ノ お~ぃ~ゲンキか!

 みなさん、今日はひな祭りですね。

               

 ひな祭りの起源は、身のけがれや災いを人形に移し、川に流して厄払いしたという、中国伝来思想として、桃には魔避けの力があるという考え方がありしまたので、この日は「禊(みそ)ぎ祓(はら)いの日」とも考えられました。

 これが日本に伝わると女の子の人形遊びと結び付き、江戸時代(1603~1867)からはひな祭りとして行われるようになりました。

 この桃の節句を別の言い方では「上巳」ともいいます。これは中国伝来の5節句の一つで、ちなみに5節句とは次の日のことをいいます。

     1月7日 人日(じんじつ)
     3月3日 上巳(じょうし)
     5月5日 端午(たんご)
     7月7日 七夕(しちせき)
     9月9日 重陽(ちょうよう)


 さて、「日本史」を必履修化とした高校がでてきました。

 高校の学習指導要領改訂案は、文部科学省が今秋に発表予定ですが、「世界史が必修で、日本史または地理のいずれかを履修する」という1994年度から続く枠組みとは変わらない見通しのようです。

 そこで、神奈川県教育委員会は、「県立高等学校における日本史必修化に向けての取組みを始めます」と記者会見を2月14日しております。

 2/14付けの読売新聞「神奈川県が高校「日本史」を必修化」記事や、3/02付けの朝日新聞「高校日本史、なぜ今「必修化」? 元々なぜ必修でないのか」を参考にクリックしてお読みください。

 即ち、学習指導要領で選択科目となっている日本史を、神奈川県立高校152校で必修にすると発表しました。

 21世紀を背負ってたつ高校生が、国際社会で「生き切る力」を発揮するためにも日本の歴史や文化に対する理解を深める教育は重要であることから、2006年9月に東京、埼玉、千葉の3都県の教育委員会とともに、日本史の必修化を文部科学省に要望していましたが、独自に導入を決めたのは、神奈川県が全国で初めてであります。

 また、大学受験という観点からでは、世界史は必修なのに受験生から敬遠され、大学入試センター試験でも日本史や地理より受験者が少なく、2006年に全国の高校で発覚した履修漏れ問題でも、世界史の時間を使い、入試に出る他の教科を教えていた例が発覚しました。

 日本史の必修化を求める動きが全国各地で見られていますが、他の都道府県の今後の動向にも注目したいですね。

 多分、必修にしない理由は、地理と日本史の内容は小中学校でも扱いますが、世界史は殆ど扱っていません。そこで、高校でしっかり学ばないと、古代ギリシャやローマ、ルネサンス、イスラム圏の歴史を全く知らないまま普通教育を終えることになりかねない・・・・が真相のようです。

 神奈川県教育委員会の案は、

 ○神奈川県独自の日本史に関する新たな学校設定科目の創設に向けた研究及び試行
  ・神奈川の郷土史を学習する科目
  ・近現代史を総合的に学習する科目
 ○日本史に関する科目を必修化するための研究

「神奈川の郷土史を学習する科目」「近現代史を総合的に学習する科目」を独自に新設し、日本史を履修しない場合はどちらかを習う、という内容です。
 これを改訂指導要領の実施にあわせ2013年度までには始める方針です。

 新設科目はそれぞれ1単位(50分授業で年間35コマ)か2単位とするなど、世界史と地理(いずれも2または4単位)を学ぶ生徒に大きな負担にならないように配慮し、県教委は10年度、複数の高校で新設2科目を試験的に導入します。

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