HageOyaji通信

進路指導ガイダンスの一環として、高校生が≪生き切る力≫を持った自立型人間へのアドバイス、サジェッション・・・になれば

第91話≪先輩訪問に黄信号!≫

2005年07月25日 | 進路助言
 高校生のみなさん、(^◇^)ノ お~ぃ~ゲンキか!

 みなさん、HageOyaji通信の時事用語欄で、第61話≪個人情報保護法≫を配信しましたね。

 しかし、毎日のように個人情報漏洩のニュースが飛び交っていますね。

 でも、この4月に施行された個人情報保護法ですが、少しづつ国民の認識も高まってきましたが・・・・・・。みなさんの学校の進路指導部や企業採用担当者が最も影響を受けるのは、就職した学校の先輩と就職を希望している生徒を接触させる方法なのです。即ち、個人情報保護法で先輩訪問や先輩受験資料など難しくなり、「個人情報」という、双方にとっての難題を抱えながら、法に触れずに新しい策を考えなければならない時代になったのです。


 ほとんどの進路指導部の資料室には、開架式で企業別の資料が整備されています。その企業別ファイルとともに常備されていた先輩就職試験情報やリストが、個人情報保護法制定以降姿を消しましたね。

 重要な先輩の就職体験談についても個人が特定できる部分については、そのまま公開するのは難しくなりました。進路指導部の先生方も4月以降、個人情報保護法に触れない新しい方法を模索しながら、如何に就職を希望する生徒に情報を伝えるかを真剣に考え直しております。

 一方、これまでみなさんの高校からの要望に応じて従業員の部署や連絡先を提出していた採用担当者は情報の提供ができなくなりました。正直なところ、採用担当者は作業が一つ減って少々楽になりました。各高校別に送られてくる先輩リストのフォーマットは、高校別求人票フォーマットと同様、採用担当者にとって作業負担の大きなものでしたから・・・・

 しかし、企業がみなさんの先輩リストを出せないということは、就職を希望しているみなさんが企業に触れる接点を失うわけですから安閑とはしていられません。


 特にここ数年、ハローワークの方などは、「今の生徒はインターネットの情報だけで就職活動をしている気になっている。もっと自分の目と手と足を使って企業研究すべきであり、先輩訪問は不可欠だ」と、就職ガイダンスで言い続けてきたのですから、就職希望生徒が先輩訪問をするための最大の情報ルートが無くなったというのは大変なことです。

 さて、こうなってくると双方にとっての頼みの綱は、やはり先輩をいかに活用するかにかかってきます。すでに現役生徒の就職支援に手を付け始めた卒業同窓会もありますが、進路指導部と連携しているところはまだまだ少ないようです。またその運営については、いろいろノウハウが必要になってきます。

 企業側も、これまで以上に先輩リクルーターを活用することになるでしょう。この人たちには、個人情報保護の知識をしっかり伝えて対応してもらわなければなりませんし、社内で受験希望後輩との対話の場を設定すること、同窓会に出張させることも必要になってくるでしょう。

 いずれにしても、就職を希望するみなさんにとって積極的に先輩訪問をするのに大変苦労する環境になってきましたね。企業もハローワーク主催などの就職説明会には、もっと本気で社員を送り出さないといけませんし、進路指導部を担当する先生方も新しい連携方法をひねり出さなければなりませんね。

 みなさんは、自分の学校の進路指導部がどのような対応になっているかを、しっかり、把握しておきましょう。

                
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