孫ふたり、還暦過ぎたら、五十肩

最近、妻や愚息たちから「もう、その話前に聞いたよ。」って言われる回数が増えてきました。ブログを始めようと思った動機です。

英語ブームの犠牲者

2016年10月02日 | 英語関連
何と悲惨な事件なのだろうか。

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教育水準が非常に高く、
留学経験を将来に繋げられる国


教育機関の水準が非常に高いことで有名なカナダ。しっかり学びたい、留学経験を将来に繋げたいと考える方にピッタリの環境です。学校数が多く、英語+αのキャリアアップにつながるコースが充実しており、ほとんど方言のないニュートラルな英語なので、外国語としての英語を習得するには非常に適しています。また移民がとても多いため、留学生にも暮らしやすい国です。

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こんなキャッチコピーの誘いに乗って、意気込んで渡ったバンクーバーだったが、3ヶ月滞在して日常会話にも不自由しなくなってくれば、当初抱いていた警戒心もすこしずつ消えていき、そんなときカタコトの日本語でカナダ人が気さくに話しかけてくれば、海外での寂しい思いを癒してくれる友人ができたと、すぐに仲良くなったのであろう。

無一文でアル中のホームレスに言われるがまま、度の強い酒を買い与えるほど親密な関係にまでなったようだ。

  楽しいネイティブとの英語での会話

私の親戚のお嬢さんも、ワーキングホリデービザでオーストラリアに行き、1年間暮らした後、再度カナダに渡って1年間過ごしたと聞いた。

どうも、最近はこういうのが若者の間で流行しているようだが、知り合いの経験者に話を聞いたところでは、現地では日本人同士、気の合った者同士が集まって行動しがちで、思ったほど英会話は上達しないものだそうだ。

その点、短期語学留学となると、教室で待望の白人ネイティブの先生に格調の高い正当の英会話を教えてもらうわけなので、確実に上達するものと期待するわけだ。

   安全と高い教育水準が売り

中学・高校では英語が好きだったのに、日本人の英語の先生の読解中心の授業では、まったく実用英語は習得できなかった。今の仕事をもう少し続けて貯金して、カナダあたりに短期語学留学しよう、と考えるOLは後を絶たないようだ。

それなりの効果はあって英会話は上達するのだろうが、やはり英語を習得するという動機には少しズレがあって、今の現実から逃避しよう、ついでに海外生活もエンジョイしよう、などという付帯した動機の占める割合も大きいのではないかと推察する。

私の経験からすれば、何もカナダやオーストラリアくんだりまで行かなくとも十分英語など独学可能だからである。

私が1年間しゃにむに取り組んだ頃は、CDやDVDやVHSなどはこの世に存在せず、辞書といえば高校のとき使った、研究社の中英和辞典、毎月書店で1冊百数十円のテキストを買って、NHKラジオの「英語会話」を毎日欠かさず聴いたものだった。

今でも、人から問われれば私は自信を持って推薦する。朝昼晩と同じ内容の放送をするラジオの語学教育番組は、格好の教材である。

さらに、今はDVDで洋画を手軽に借りられて生の英語が何度でも、好きな場面は10回でも20回でも納得するまで聴いて、抑揚まで真似できるようになれる。

Youtube もすばらしい教材として利用できる。検索すれば、英語教育用の動画もたくさんあるが、例えば日本で英語を教えているALT(英語指導助手)たちがアップしている動画が面白い。

ALTを志望している海外の若者相手に、今自分が住んでいるアパートの紹介や、地元のお祭りに参加したときの動画などをアップしていたりして、外国人が抱く日本文化に対する印象なども分かって面白い教材である。

費やす時間も多くなくて良い。継続することが重要である。語学の習得は、もうこれに尽きるといってもいいだろう。継続を維持できる動機がしっかりしていれば、意外に苦は感じないものだ。

それが、出来ない人は、業者の甘言に乗せられて、大金を払い危険を冒して外国くんだりまで出向くが良かろう。

ただし、決心する前に考えてほしい。自分はそうまでして英会話を習得する必要が本当にあるのですか?グローバルが滑った、国際人が転んだ、などという風潮に踊らされてはいませんか?

日本の同時通訳の先駆者である、村松増美氏や小松達也氏らは同時通訳の会社、(株)サイマルインターナショナルを創設した当時は、一度も海外に出たことは無かったそうだ。決してこの二人は天才などではなかったと思う。