孫ふたり、還暦過ぎたら、五十肩

最近、妻や愚息たちから「もう、その話前に聞いたよ。」って言われる回数が増えてきました。ブログを始めようと思った動機です。

上海の青少年たちを癒すのよ・・

2015年07月29日 | 日記
少し前、デパートや民間企業の社員がその部下ごとに少しずつ手分けして流行の歌に合わせて同じ振り付けを踊った動画を youtube にアップするのが流行って、役所の職員や挙句の果て市長や知事までが調子に乗せられたのか、自ら調子に乗りたかったのか、変てこな踊りを恥じも外聞もなく披露していた。



ブログにも書いたが、私企業なら宣伝や社員のヤル気の啓発にもなるだろうが、役所の首長までもがオチャラケで参加しているのを見たときは、ドン引きしてとても観つづける気にはならなかった。

その歌手というのが、少女ポルノというのか児童ポルノというのか、短いスカートや下着だか水着だか分からないような衣装を着させられて飛び跳ねる流行の少女集団だった。



恐らく、ほとんどのファンが青少年の男なのだろうが、「総選挙」とか呼ぶ人気投票できる権利を彼女たちの出したCD を購入することで得られるようにした、商法が人気に拍車をかけているようだ。お気に入りの女の子に票を投じたいがために、一人でCD を何枚も買い込む少年たちもいるようで、言ってみれば若者相手の一種の「催眠商法」みたいなものだろう。

彼女たちの胴元が、東京五輪の組織委員会の理事になるとかならないとか言われたが、それが事実だとしたら、関係者は気が狂ったとしか言えないと思った。

ああいうのもひとつの文化なのだろうが、私はとても誇りには感じられない、むしろあまり話題にはしたくないものに入ると思っている。

ところが、驚くなかれこの商法はすでに中国に進出していて、まったく同じ方法で中国の青少年たちが「催眠」にかかっていて、最新の「総選挙」では投票数が、何と69万票だったという。グループの名は、SNH48 というそうで、Shanhai を意味するSNH なのだろう。



中国では、一票の投票権のついたCD が一枚78元(1550円)するそうで、選挙の結果で、上位16名の中国の青少年を癒す「慰安少女」たちが、本家の「慰安少女」の歌の中国語バージョンを歌うことになるそうだ。

何とこの中国版「慰安少女歌踊団」SNH48 のデビューは2年前だったようで、上海にはすでに専用劇場もあるという。

新聞記事も伝えていたが、共産党一党独裁の中国では、村レベルを除いて直接投票できる選挙制度は存在しない。投票する味を若者たちが覚えてしまって、何か問題とはならないだろうか、と他人事ながら少し心配してしまう。

それとも、そのうち共産党幹部たちが、SNH48 の歌に合わせて踊る動画を世界中に披露するような事態になるのだろうか?

もしそのようなことになるのなら、よくテレビで見かけるあのつっけんどんな物言いをする報道官たちに、「間抜け踊り」をやって見せてもらいたいものだ。



そのときこそ、おい、神奈川県知事、出番ですぞ!

やってきた、感動の季節、、

2015年07月29日 | 日記
私が学生の頃は、まだ世にカラオケというものがなく、仲間が集まって酒を飲めば、いつも手拍子で歌を歌ったものだった。大抵二拍子の歌で、「青い山脈」や「瀬戸の花嫁」などの昭和の歌謡曲や「戦争を知らない子供たち」や「風」といったフォークソングが好んで歌われたが、私や私の同輩・先輩たちは軍歌が好きで、いつもそれぞれお気に入りの軍歌を披露したものだった。

私もあの二拍子のリズムで歌うのが好きで、「加藤隼戦闘隊」とか「戦友」など紙に書いて歌詞を覚えたものである。文語調の歌詞が何とも言えず魅力的で、「ああ、紅の血は燃ゆる」など、何十回と歌った記憶がある。

♪花もつぼみの若桜 五尺の命ひっさげて 国の大事に殉ずるは 我ら学徒の面目ぞ
 ああ、紅の血は燃ゆる ♪ 

今、国会周辺で安保法制反対のデモに集まる若者が聞いたら、みんな頭に血がのぼってその場で失神してしまうような内容の歌詞かもしれないが、当時の私はこの歌詞が好きだった。



2番もいい。

♪あとに続けと兄の声 今こそ筆を投げうちて 勝利揺るがぬ生産に 勇み立ちたるつ わものぞ ああ、紅の血は燃ゆる ♪

勉強嫌いだった私は、「今こそ筆を投げうちて」のところが好きだった。そして、3番がまたいい。

♪君は鍬とれ我は鎚 戦う道にふたつなし 国の使命をとぐること 我ら学徒の本分ぞ
 ああ、紅の血は燃ゆる ♪

昭和19年の歌で、この年、学徒勤労令と女子挺身隊勤労令が公布され、20歳以上の文系学生の徴兵猶予が廃止され、女子も軍需工場に動員されることになった。

朝日新聞は20年以上にわたって、この女子挺身隊を故意に都合のいいように「従軍慰安婦」として、捏造記事を垂れ流してきたが、ちょっと前ようやくそれを白状して謝罪していたようである。

女子挺身隊が軍需工場で働いていたことくらい、戦後10年経って生まれた私でさえ知っていたことだ。新聞社が知らなかったはずがあるまいに、舌が二枚も三枚もあるような連中が働く新聞社は、「従軍慰安婦と混同した」と言い訳を繕っていた。

学徒出陣というと、行進する学徒の足並みが水たまりに写る、出陣式の行進場面の動画が流される。あの軍靴の音が聞えてくるような印象的なシーンである。

安保法制反対の集会でアジる人が好んで口にする、「軍靴の音が聞える」という、アレである。



しかし、私はいつも夏になるとこの学徒出陣の映像にオーバーラップする行進場面を思い浮かべてしまい、今年もその季節がやってきた。



平和を愛する隣国が忌み嫌うあの旭日旗とほとんど瓜二つの社旗を持つ新聞社主催の高校野球である。今、全国で地方選抜大会真っ盛りのはずで、夕方帰宅してテレビを付けると、その日の試合の結果を細かく報道している。

特に朝日系列のローカル局は、力の入り方がひときわ強く、惜しくも負けたチームに密着して、泣きじゃくる選手たちや、負けた選手たちを前に、ぎこちなく取ってつけたようなセリフで元気付け、労をねぎらう野球部監督を映したりして、連日これでもかと、「テレビ局の仕立てる感動」を茶の間に垂れ流している。



いつの頃からか、テレビは高校生たちが負けて泣きじゃくる姿を、感動を呼ぶツールとして扱い始めたような気がする。映される側も、よく平気なものだと思うが、私はいつもその映像を流す側の神経をいぶかしく感ずるのだ。






それに、全体主義的で気味悪い丸刈り集団、学徒出陣のような開会式の行進、父兄を半強制的に動員しての炎天下の応援ツアーやお母さん方の来賓へのお茶酌み接待、、、

政府のすることには、ピリピリして細かいことまでイチャモンをつけ、大騒ぎする平和愛好家のおば様たちは、こういう現状は何とも感じないで、じっと息子や孫たちの活躍に胸躍らせ、連日テレビから垂れ流される感動の数々を味わうものなのか。



夏・春の高校野球にからむ利権は莫大なもので、主催者の新聞社は、この時期益々パワーアップして、ムードを煽っている感がある。

これに反比例して、私のような天邪鬼は、「感動の押売りはゴメンだよ」という気分になっていくのである。