ふわり、ふわりと風のふくままに・・日記

感性がキラリと輝くような毎日を過ごしたいけれど、現実はなかなか思うようにはいかない。小さな喜びに敏感でありたい。

「ホテル・ルワンダ」 観ました

2006-10-08 19:04:23 | 日々の出来事
 平和シンポNAGANO主催の映画上映会で「ホテル・ルワンダ」を見ました。1994年にルワンダで起きたフツ族とツチ族のの間で起きた内戦で100日間で100万人の大虐殺が起きた、そのときの実話に基づいているという映画。

 たった10年余前の出来事、アフリカでの出来事・・・映画のせりふの中にもあったが、虐殺の様子をカメラに収めたニュースが発信されたら、「きっと内戦を止めてくれる、虐殺は終焉する」と言う主人公に対して、カメラマンは言う。「アフリカ、遠いところで起きていることとして観、決して我がことのように心配もしないし、国連もフランスもアメリカも、勿論個人も動こうともしないだろう」と。1994年ルワンダで起きた出来事は新聞、あるいはテレビのニュースで目の端に入っていたと思う。(だからこの映画を見る気にもなったとも思う。)でも、ひどいことが起きているというくらいの印象でしかなかったのではないか。

 主人公ポールはフツ族で、ルワンダの首都キガリで外資系ホテルの支配人、支配人を任せられているだけあって商売にも、人との関わりにも、社会情勢へのスタンスも上手に頭が回転する男。彼の妻はツチ族。フツ族とツチ族の民族間の争いはルワンダだけではないようだが、フツ族の大統領暗殺をきっかけに、フツ族民兵がツチ族を虐殺し始める。ポールは家族を愛し、家族を守る人だっただけなのだが、結局ツチ族の避難民をホテルに匿い、膨れ上がった避難民120余人のいのちを助ける事に必死になっていく。

 状況的にはなす術が無くなったときにポールは言う。「あちこちに電話をかけて、どんなことが起きているか伝えろ。電話を通じてその手を離すな。分かってくれるまで離すな!」ポールの大切な家族に始まった思いは、120人のいのちを守るのに真剣に、必死に、そして自分を捨てて生きる事になり、多くのいのちを生かす事につながった。現在夫妻はベルギー在住とか。

 平和を祈る、真の平和は身近な人を認め、受け入れ、ゆるし、愛することから始まると思ってはいても、実際に未だに起きている戦い、なんと「いのち」がはかなく奪われる事件の数々は終わることを知らない。無関心、他人事からの改心、そして出発はたった一人の家族、連なるかかわりのある人々をとことん愛することから始まるのではないかと改めて思った。

 ちょっと疲れ気味の心身にはきつい映画鑑賞になるかと思ったが、観て良かった。更に重たい気分でもあるけれど、でも、希望の光も見えてくる。


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