寒くなってくると起こる面白い現象に、シモバシラがある。
初めて見るとこれってなんだ!アイスクリームのようにも見えるが・・
これは、シソ科の多年草シモバシラの茎のところにできる氷の芸術。これは茎の維管束の中の水が凍って茎の外へと伸びだしたものだ。
そんな面白いことが起こるので、この植物の名の由来になっている。
これは今年の9月に花が咲いたところ。この花の形も非常に個性的だ。
もちろんこうした現象がすべての花に起こるわけではない。
「冬になると地上部分の茎は枯れてしまいますが、地中の根の部分はまだ活動していて、保水能力をたもっています。
シモバシラのように茎が堅く導管(水の通り道)が崩れにくい種類では毛細管現象によって地中の水が上がってきます。
吸い上げられた水分は、枯れた茎の途中からしみ出て外気にふれて凍りつきます。
季節が進むと、茎はぼろぼろに裂け、土もかたく凍りついてしまうため、やがて「氷の花」はみられなくなります。」(東京都高尾ビジターセンターより)
今年はからからに乾いてしまったためか、あるいは何度もシモバシラがすでにできたためか、全体的な姿は小さかった。
不思議なことに庭では、大地が乾燥してしまって霜柱そのものは全く立ち上がっていない。