侠大兒乞
Boxer's Adventure/Militant Eagle/Great Soldier Wins a General
1978
▼この作品、もしかして本当のタイトルは『乞兒大侠』なのではなかろうか?
HKMDBやいくつかのサイトでは本作のタイトルは『侠大兒乞』ということになっているが、逆読みしてみると『乞兒大侠』…つまり「こじきの大侠」という意味になるのだ(『侠大兒乞』のままだと変な言葉になってしまう)。
更に、本作のタイトルにはまだ疑問がある。それは英題の『Boxer's Adventure』についてだ。『Boxer's Adventure』でネット検索をすると、同じ英題を持つ譚道良の『旅』という作品が出てくるのだ。オマケにくだんのHKMDBでは、本作の項に『旅』の画像が使われている。これは別のサイト(Hong Kong Cinemagic)でも同じ事があったのだが、果たして本当に本作の英題は『Boxer's Adventure』なのか…一抹の謎が残る。
■時は乱世。悪政が跋扈する世の中に人々は苦しんでいた。悪徳役人とその配下によって身内を殺されたり傷つけられた衛子雲(ビリー・チャン)・燕南希(ナンシー・イェン)・薛漢(シェ・ハン)は、悪徳役人の悪事を偉い将軍に直訴した。だが、悪徳役人は突然現れた白衣の刺客・凌雲によって殺害されてしまう。
そう、真の敵は別にいたのだ。
実は悪徳役人は、将軍と敵対している白鷹(パイ・イン)と通じており、悪徳役人と共に悪行を重ねていた萬重山、そして凌雲もその仲間だった(この他に配下は馬金谷・歐陽鐘・蔡弘・蕭錦・茅敬順など)。その凌雲は姉が白鷹の妻(あまり仲は良くない)で、燕南希の父母を殺したのも彼。そして驚いた事に、凌雲は衛子雲の兄弟弟子?でもあったのだ。
その後、敵の本拠地を知った燕南希と薛漢は攻勢を仕掛けるも、逆襲に遭って薛漢が捕らえられた。逃走する燕南希を追って凌雲が出動するが、前々から姉に対する白鷹の仕打ちに反感を抱いていた凌雲は、白鷹を裏切り気味だ。それに白鷹も気付いており、疑いの目を向けていた。
傷付き倒れた燕南希を、凌雲は自責の念から庇う。しかし、あと一歩で隠れていた燕南希が白鷹たちに見つかりそうになった時、凌雲の姉が自らの命を投げ打って目をそらさせた。このことをきっかけに凌雲は白鷹への反逆の意思が芽生えていく…。
一方、衛子雲は敵地に潜入して白鷹の娘を捕まえていたが、彼女も白鷹に対する不快感は同じだった。そのため自分から衛子雲に捕まり、騒ぎの隙に凌雲が薛漢を助け出した。衛子雲と凌雲は戦うフリをして敵陣から脱出して燕南希と合流。ところが、将軍が苗天の裏切りによって捕まってしまった。
処刑されようとしている将軍を助けるべく、凌雲が、衛子雲たちが立ち上がる!
▲本作は武侠片だが、剣撃・功夫アクションが豊富にあり、二転三転する物語はなかなか面白い。本作の監督は金劍と李家志の2人で、両者とも監督作は少ないようだが、出演者の顔ぶれやエキストラの数から、結構な規模の作品として作られているところが垣間見える。
アクションに関してはそんなに大したものではないのだが、クライマックスで個々のキャラクターにそれぞれ一対一のバトルを用意するなど、なかなか気が効いた構成にしてあって興味深い(武術指導は何維雄…あまり裏方仕事は多くないようだが、多くの出演作を持つ)。無名の作品にしては結構頑張っている一本。これまた掘り出し物、といった感じの作品でした。
Boxer's Adventure/Militant Eagle/Great Soldier Wins a General
1978
▼この作品、もしかして本当のタイトルは『乞兒大侠』なのではなかろうか?
HKMDBやいくつかのサイトでは本作のタイトルは『侠大兒乞』ということになっているが、逆読みしてみると『乞兒大侠』…つまり「こじきの大侠」という意味になるのだ(『侠大兒乞』のままだと変な言葉になってしまう)。
更に、本作のタイトルにはまだ疑問がある。それは英題の『Boxer's Adventure』についてだ。『Boxer's Adventure』でネット検索をすると、同じ英題を持つ譚道良の『旅』という作品が出てくるのだ。オマケにくだんのHKMDBでは、本作の項に『旅』の画像が使われている。これは別のサイト(Hong Kong Cinemagic)でも同じ事があったのだが、果たして本当に本作の英題は『Boxer's Adventure』なのか…一抹の謎が残る。
■時は乱世。悪政が跋扈する世の中に人々は苦しんでいた。悪徳役人とその配下によって身内を殺されたり傷つけられた衛子雲(ビリー・チャン)・燕南希(ナンシー・イェン)・薛漢(シェ・ハン)は、悪徳役人の悪事を偉い将軍に直訴した。だが、悪徳役人は突然現れた白衣の刺客・凌雲によって殺害されてしまう。
そう、真の敵は別にいたのだ。
実は悪徳役人は、将軍と敵対している白鷹(パイ・イン)と通じており、悪徳役人と共に悪行を重ねていた萬重山、そして凌雲もその仲間だった(この他に配下は馬金谷・歐陽鐘・蔡弘・蕭錦・茅敬順など)。その凌雲は姉が白鷹の妻(あまり仲は良くない)で、燕南希の父母を殺したのも彼。そして驚いた事に、凌雲は衛子雲の兄弟弟子?でもあったのだ。
その後、敵の本拠地を知った燕南希と薛漢は攻勢を仕掛けるも、逆襲に遭って薛漢が捕らえられた。逃走する燕南希を追って凌雲が出動するが、前々から姉に対する白鷹の仕打ちに反感を抱いていた凌雲は、白鷹を裏切り気味だ。それに白鷹も気付いており、疑いの目を向けていた。
傷付き倒れた燕南希を、凌雲は自責の念から庇う。しかし、あと一歩で隠れていた燕南希が白鷹たちに見つかりそうになった時、凌雲の姉が自らの命を投げ打って目をそらさせた。このことをきっかけに凌雲は白鷹への反逆の意思が芽生えていく…。
一方、衛子雲は敵地に潜入して白鷹の娘を捕まえていたが、彼女も白鷹に対する不快感は同じだった。そのため自分から衛子雲に捕まり、騒ぎの隙に凌雲が薛漢を助け出した。衛子雲と凌雲は戦うフリをして敵陣から脱出して燕南希と合流。ところが、将軍が苗天の裏切りによって捕まってしまった。
処刑されようとしている将軍を助けるべく、凌雲が、衛子雲たちが立ち上がる!
▲本作は武侠片だが、剣撃・功夫アクションが豊富にあり、二転三転する物語はなかなか面白い。本作の監督は金劍と李家志の2人で、両者とも監督作は少ないようだが、出演者の顔ぶれやエキストラの数から、結構な規模の作品として作られているところが垣間見える。
アクションに関してはそんなに大したものではないのだが、クライマックスで個々のキャラクターにそれぞれ一対一のバトルを用意するなど、なかなか気が効いた構成にしてあって興味深い(武術指導は何維雄…あまり裏方仕事は多くないようだが、多くの出演作を持つ)。無名の作品にしては結構頑張っている一本。これまた掘り出し物、といった感じの作品でした。