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功夫電影専科

功夫映画や海外のマーシャルアーツ映画などの感想を徒然と… (当blogはリンクフリーです)

『カンフーエンペラー』

2009-02-12 23:43:18 | カンフー映画:佳作
「カンフーエンペラー」
原題:功夫皇帝
英題:The Kung Fu Emperor/Emperor of Kung Fu
製作:1981年

▼雍正帝といえば功夫映画では定番の悪役としてお馴染みの存在。『血滴子』『少林皇帝拳』『神鳳苗翠花』などに登場し、日本のファンには郭南宏(ジョセフ・クオ)作品における『少林寺への道2』や『少林寺炎上』などでの姿が、最もよく知られている事だろう。本作はその雍正帝が主演の上に善役を勤める作品である。
雍正帝が善役という時点で?と思ってしまうが、名匠・張徹(チャン・ツェー)の弟子である鮑學禮が監督しただけあって、出来に関してはショウブラ作品に近いものがある。出演は狄龍(ティ・ロン)を筆頭に陳星(チン・セイ)・王清(ワン・チン)・蔡弘とショウブラ系のスターが勢揃い。加えて張一道や譚道良(ドリアン・タン)といった面子がプラスアルファされ、そこに師匠譲りの鮑學禮的な演出が加味されることで、単に豪勢な顔を揃えただけではない作品に仕上がっている。

■時は清朝、宮廷内では次期皇帝の座を巡る熾烈な争いが起きつつあった。皇帝候補の1人である狄龍はその争いに興味は無く、俗世の中で施思や譚道良らと親睦を深めていく。だが、すべてを掌握せんとする陳星と王清の策謀に巻き込まれ、否応なしに闘争の渦中へと叩き落とされる事となってしまう。度重なる襲撃に遭遇していく内に、狄龍は立派な皇帝になるべく立ち上がることを決意する。
宮廷に戻った狄龍は皇帝が死去するに至って、いよいよ譚道良たちを引きいて行動を開始する。『少林寺への道2』でも黄家達(カーター・ワン)の雍正帝が行った"遺書の書き換え"を敢行する狄龍。余談だが、この場面で狄龍たちは遺書が封印された宮殿へ正面切って襲撃しているのだが…こんなに堂々と攻撃したら絶対に不正がバレると思うけど、コレって大丈夫なんだろうか(笑
そんなこんなで遂に狄龍は雍正帝としての地位を得るも、逆上した陳星は大勢の兵をけしかけて他の皇子ともども狄龍を亡き者にしようと目論む。「暗躍していた陳星も陳星だけど、不正を働いた狄龍も同罪なのでは?」という疑問はさておき(爆)、宮殿を舞台に狄龍と協力者たちVS陳星と共謀者たちの死闘が繰り広げられる!

▲…というわけで『少林寺への道2』と同様に雍正帝の成り上がりサクセスストーリーを描いた本作だが、役者のボリュームやスケール感はどちらかというと本作の方が絢爛豪華。功夫アクションに関しても同様で、狄龍の力強い手技や譚道良のテコンドーキックが乱れ飛ぶアクションシーンの数々は、見事の一言に尽きる(武術指導は陳木川)。特に主演の狄龍は功夫シーンのみならず、演技面でもショウブラ全盛時代を髣髴とさせるような精鋭さを発揮しており、皇帝としての決意を語る場面はとても格好良い。
だが本作は、狄龍の演技が見事であればあるほど引っ掛かるものを感じてしまうようになっている。何故なら狄龍の役柄は曲がりなりにも雍正帝…のちに臣下を粛清したりする暴君と化す事を考えると、なんだか複雑な気分になってしまうのだ(将来的に『刺馬』みたいな状況になって、譚道良と闘ったりするんだろうなぁ…)。そう考えると『少林寺への道2』の強引なラストも、のちに暴君になる事を考えると非常に自然な展開だったのかもしれない。
結論としては雍正帝に善役を宛がうと不自然に見えてしまうという結果を残したが、作品自体は非常に良く出来ているので、功夫映画ファンは是非とも必見の作品といえるだろう。

『少林童子功』

2009-01-06 23:46:16 | カンフー映画:佳作
少林童子功
英題:Shaolin Chastity Kung Fu/Revenge of the Dragon
制作:1981年

▼本作は羅鋭(アレクサンダー・ルー)主演、唐龍(タン・ロン…もちろん羅鋭のアニキの方)共演、そして戴徹(ロバート・タイ)の監督作である。
この顔ぶれならどんな作品かは大体察しが付くだろうが、いつもと違ってお色気要素だけが抜け落ちている。これは本作が子供向け作品…すなわち好小子系列の作品であることが起因しているのだろう。ちなみに実質的に主役は羅鋭であるため、特にこれといった好小子は登場しておらず、本作を形容するならば「好小子系列風味の羅鋭作品」といった感じだろうか(もちろん羅鋭作品なので、血生臭いシーンは一杯あります・笑)。

■ある日、平和な山村が突如として現れた荊國忠・楊雄・李海興ら盗賊団の手によって灰燼に帰した。暴れん坊の羅鋭や、ヒロインの劉皓怡たちと遊んでいた少年少女たちはどうにか生き延びるものの、盗賊団の追及は止まるところを知らない。この盗賊団たちの目的は陣地の確保であり、護送される親分の唐龍を助け出す事にあったのだ。
羅鋭たちの窮地を救ったのは、異変を察知して様子を見に来た少林僧だった。故郷を失った羅鋭と少年少女たちは少林寺に迎え入れられ、ついでに功夫の修行なんかも施してもらえる事に。妙にサービス精神旺盛な少林寺だが、いくらなんでも子供に童子功(鐵布杉に似た技)を教えるのはやりすぎではなかろうか?(爆
その後も、少林寺を尋ねてやって来た日本人の王圻生が盗賊団に殺され、遺された息子たちも羅鋭たちと共に特訓へ参加。かくして、脅威の武闘派集団となった子供たち。羅鋭は再び敵の懐へ飛び込むが、唐龍に童子功を破られて捕らえられてしまった。
少林寺の館長が犠牲になって危機は脱したものの、果たして盗賊団たちをどう打ち破れば…。そこで羅鋭たちは盗賊団の一味をバラバラに分散させ、各個撃破で打ち破る戦法を思いつく。それぞれの持ち場でそれぞれの思いを秘め、幾多の死闘が繰り広げられる!本作はここから最後まで、延々と闘いっぱなしのまま話が進んでいく。時にコミカルに、時にガチンコにバトルが展開されるのだ。

▲本作は好小子系列の流れを汲んだ作品だとは前述したとおりだが、この子供たちが凄いのなんの!アクロバティックなアクションや組み体操なんかはお手の物で、柔軟な体でヨガみたいなポーズを取ったりと、みんなかなり頑張っている。惜しむらくは数が多すぎるせいで1人1人の個性が発揮されていない点だが、本作は集団戦で見せるタイプの演出で勝負に出ている。
一方、その側では羅鋭VS唐龍を筆頭に、劉皓怡VS李海興や少林僧VS楊雄といった高度なバトルが目白押しとなっており、中でも特筆すべきは羅鋭VS唐龍の兄弟対決だ。多くの作品で共演する機会の多い羅鋭ら兄弟だが、拳を交えている場面を見たのは個人的に今回が初。やたらめったら強くて手が付けられない唐龍を、一体どうやって倒すのかも本作の見どころの1つだろう。
ストーリー性よりも派手な功夫アクションに重きを置いた快作。お色気シーンが全然無いので、羅鋭作品だからなぁ…と敬遠している人は、ぜひ本作から鑑賞してみるのをオススメします。

『鬼打鬼之黄金道士』

2009-01-04 22:29:05 | カンフー映画:佳作
鬼打鬼之黄金道士/鬼打鬼之靈幻天師
英題:Mad Mad Ghost
制作:1992年

▼さて、この作品はキョンシー映画ファンの間でも「面白い」と評判で、私も常々気になっていた作品である。
一般的に日本でのキョンシー映画ブームというものは80年代で終わっているが、香港では90年代に突入しても続いていた。しかし90年代は古装片ブームの嵐が吹き荒れる年であり、香港でもキョンシーブームは終息に向かっていたのである。90年に『スウォーズマン』が、91年に『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ/天地黎明』が現れて香港映画界を席巻。この時期のキョンシー映画には『霊幻道士』シリーズの中でも評判の悪い『霊幻道士6』(92年)が存在するが、ものの話によると3日で上映が打ち切られたという。
本作もその例に漏れず、HKMDBによるとたった5日間ほど上映されただけで上映が終わっている。第1作と同キャストが集結し、ファンの間でも評価が高かった『霊幻道士7』でさえも9日間で切られており、いかに古装片へ人気が移っていたかが窺い知れる。しかし、だからといってこれらの作品が駄作であると断ずる訳にはいかないのだ。

■林正英は現代に生きる霊幻道士。金十二・李輝・史美儀といった五大弟子たちと共に修行に励んでいたが、この近代に道士という職で食っていくのは流石に難しく、林正英は警備員のバイトで生計を立てている。
しかし家賃が払えず立ち退きの危機に瀕し、仕方なく幽霊が出没する屋敷を仮の新居として選ぶことになった。この幽霊屋敷には陳志文(『香港・東京特捜刑事』で楊麗をからかう駐車違反の男で有名。『妖怪道士2』では劉皓怡の配下を演じる)と羅慧娟の幽霊夫婦が住んでいるが、この陳志文がとんでもないDV夫。事あるごとに妻をどつき回しており、哀れに思った林正英は羅慧娟を助け出した。
この騒動によって羅慧娟は林正英を気に入り、陳志文が逃げ出したあとも屋敷に定住することを決意。最初のうちは五大弟子との間で珍騒動が持ち上がったり、陳志文がリベンジに現れたりと次々に事件が巻き起こったが、羅慧娟は次第に皆と打ち解けていった。そんな中、屋敷にエディ・メイハーとマーク・ホートンの西洋人コンビが姿を見せた。実はこの2人、屋敷の地下にある黄金を盗み出そうと企てる悪党だったのだ。
林正英とすっかり都会色に染まった羅慧娟(笑)は、この悪徳外人コンビを撃退。そこでホートンたちは密教の陳龍を使って逆襲しようとするが、羅慧娟に火傷を負わせただけで失敗に終わった。痺れを切らしたホートンたちは、とうとう重武装して実力行使に打って出た。瀕死の羅慧娟を抱え、林正英と五大弟子は連中を撃退しようと決死の作戦に賭けるのだが…?

▲本作はコメディ風味の現代劇で、キョンシーはいないが楽しい作品に仕上がっている。お馴染みの林正英による道士様っぷりは相変わらずだし、ゲスト出演の樓南光(ビリー・ロー)も見逃せない。功夫アクション的には中盤の林正英VSマーク・ホートンのバトルが意外と面白く、ストーリーもアクションもバランスが取れていおり、キョンシー映画ファンからも好評である理由がよく解る。この出来なら、日本でビデオリリースされても良かったのではなかろうか?
しかし、本作が作られた92年といえば、『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ/天地大乱』『ドラゴン・イン』で徐克(ツイ・ハーク)が絶頂期を極め、周星馳が『ロイヤル・トランプ』で切り込んでいた古装片の戦国時代にあたる(このブームに背を向けて成功を収めたのは、『ポリス・ストーリー3』で命がけのスタントを見せ付けて対抗したジャッキーぐらいか)。
本作は間違いなく佳作の部類に入る作品なのだが、同年のラインナップがこの凄まじい顔ぶれでは…これでは公開5日目での打ち切りも止むべからず、流石に相手が悪すぎたとしか言い様が無い。せめてあと2年ぐらい早く製作されていたらと思うところだが、そう思うと本当に残念な作品である。

『カンフー無敵』

2008-12-29 21:00:07 | カンフー映画:佳作
「カンフー無敵」
原題:功夫無敵
英題:Kung Fu Fighter
制作:2007年

●この作品、結論から言うと『カンフーハッスル』のような抱腹絶倒のコメディアクションではない。確かに『カンフーハッスル』にあやかったキャスティングが成されているし、コミカルな描写もあるにはある。しかし、少なくとも『カンフーハッスル』と同じタイプの作品として見るには難がある作品で、どちらかというと作品的には『馬永貞』…というか、金城武の『暗黒街』に近いテイストの作品なのだ。
怪力の持ち主である呉建豪(ヴァネス・ウー)は、生き別れの父を探して上海へ来ていた。ここでは陳國坤(チェン・クォッククン)と田啓文(ティン・カイマン)の二大勢力がにらみ合っており、同郷のダメ男・林子聰(ラム・ジーチョン)と共に騒動に巻き込まれてしまう。その際に梁小龍(ブルース・リャン)らが経営する食堂を壊してしまった呉建豪と林子聰は、修理費を捻出するためにそこで働く事になる。
物語はここに陳國坤の女である黄伊[シ文]と呉建豪の交流を交えつつ、最終的には田啓文が呉建豪らを討伐するために放った凄腕の刺客・樊少皇(ルイス・ファン)との死闘を迎え、呉建豪の秘密が明らかになっていく…のだが、本作はこのへんで随分と損をしている。この黄伊[シ文]とのサブストーリーが本筋である呉建豪の父親探しに全く絡んでこず、樊少皇の登場も随分と唐突。樊少皇を仕向けた田啓文が健在なまま話が終わっている点など、アラの多い作品になってしまったのは残念だ。
だが、その一方で功夫アクションの方は素晴らしい出来になっているのだから皮肉なものである。
本作の動作設計は樊少皇が担当しており、基本的にあまりCGに頼らない重厚なスタイルのファイトに挑戦している。この樊少皇、樊梅生の息子として知られているが、過去に多くの動作片に出演していた経歴を持ち、日本でも彼の主演作である『力王』がリリースされている。この他には『衝破死亡遊戯』や『力王』系列などがあるのだが、いずれも日本未公開の物ばかり。個人的には『衝破死亡遊戯』が見たくて仕方が無いのだが(爆)、これらの作品群で培ってきた経験ゆえか、本作の功夫アクションは本当に見事なものばかりなのだ。
もちろん呉建豪は十分頑張っていたし、梁小龍に関しても言わずもがな。クライマックスの梁小龍VS樊少皇と呉建豪VS樊少皇の対決は、本作でも1番の見どころだろう。これで物語が簡潔であったならなぁ…。

…というわけで(?)、突然ですがこれが今年最後の更新となりますので、次回以降は来年から更新を再開するつもりです(もしかしたら前の正月の時同様、1月中は更新が停滞するかもしれません・苦笑)。来年もまた当ブログにご愛顧の程を何とぞ宜しくお願いしまして、本項の〆にしたいと思います。それでは、来年もよいお年を!
(管理人:龍争こ門)

『疾風!!少林寺十三拳士』

2008-11-14 22:04:16 | カンフー映画:佳作
「疾風!!少林寺十三拳士」
原題:少林寺十三棍僧/少林寺十三群僧/少林十三群僧/十三癲和尚
英題:War Of The Shaolin Temple/13 Poles From Shaolin/Monks Go Crazy
製作:1983年(80年?)

▼『逆襲!!少林寺必殺拳』に引き続き、ほぼ同スタッフによって作られた『少林寺』タイプの作品だ。監督は前作の郭南宏(ジョセフ・クオ)から林大超に引き継がれているが、ちぐはぐだった『逆襲!!~』に対し、本作はストレートな作りの功夫片に仕上がっている。武術指導を担当し、作中でもラスボスに扮した徐忠信の頑張りもあってか、全体の完成度も本作の方に分があるようだ。

■時は戦乱の真っ只中にあった宋の時代。金国将軍の徐忠信は、義勇軍の岳飛(実在した南宋の英雄)を討伐せんと少林寺に協力を要請。これを拒んだ少林寺に徐忠信は半年間の閉鎖を申し渡した。
その夜、徐忠信の本拠へ陳健昌ら義勇軍の一団が潜入し、宋帝の御印を奪い去った。ただ1人脱出に成功した陳健昌は、沈海蓉と義勇軍に助けられて一命を取り留める…と、ここで驚くべきは、陳健昌を助けた義勇軍の中に、"五毒"の江生(チェン・シェン)と程天賜がいる事だ。程天賜はまだしも、この頃の江生は張徹の下にいたはずなのだが…恐らく、2人して小遣い稼ぎにチョイ役で出たのだろう。
脱出した陳健昌と沈海蓉は少林寺へと駆け込み、治療のために留まることを許された。しかし少林寺は女人禁制が原則…沈海蓉といったん別れ、陳健昌は徐忠信を倒すべく少林寺で僧として修行する決意を固めた。この少林寺は館長の龍冠武以下、僧正の黄飛龍や十二人の棍僧たちが寝食を共にしている。
陳健昌は厳しい鍛錬を続けていくが、義勇軍の同志から沈海蓉が徐忠信に捕らえられたと聞き、仲間と共に救出へ向かった。沈海蓉を救い出すことこそ成功したものの、徐忠信に陳健昌が捕らえられてしまった。龍冠武は「騒ぎを起こすな」との一点張りだが、義に厚い十二人の棍僧は陳健昌を助け出し、龍冠武の温情で陳健昌と十二人は"十三棍僧"として認められるのだった。
一方、徐忠信は陳健昌を助けたのが少林寺と断定し、兵を率いて強制捜索を開始。陳健昌は変わり者の酒飲み坊主・嘉凱のもとに身を寄せた。3日後までに陳健昌を引き渡さなければ攻め入るという最後通告を受け、陳健昌は同志と共に下山を敢行する…が、この同志が徐忠信の手下だったことから事態は急変する。沈海蓉を人質にした徐忠信は大勢の兵を引き連れて少林寺を包囲し、陳健昌に「自害しろ」と迫るが…。

▲本作は台湾で作られた『少林寺』フォロワー作品なので、大陸ロケや大勢のエキストラなどは動員されていない。どうにかスケール感を出そうと頑張った様子は見受けられるものの、まるでコメディ功夫片のようなキャラクターである嘉凱の存在など、それほどまとまった作品でないのが実情だ。それでいて本作を『逆襲!!~』と違って佳作へカテゴリしているのは、ひとえにラスト間際の展開と徐忠信の悪役ぶりを評価してのことだ。
大挙して攻め入る敵兵、追い詰められた陳健昌、沈海蓉の決断、そして幕を開ける死闘!このラストのくだりはまさしく怒涛の展開といった趣で、一大決戦に向けていやがおうにもテンションが上がるシーンだ。徐忠信も憎々しげな悪役を凄味たっぷりに好演しており、十分なインパクトを残している。彼の役者の仕事としては『忍者VS阿羅漢』や『雙辣』までには及ばないが、最後の陳健昌&龍冠武VS徐忠信のバトルは結構面白い。
このほかにも龍冠武・黄飛龍・嘉凱ら台湾の功夫スターたちのアクションや、先述した江生と程天賜の登場というサプライズなど、無難な出来に終わった『逆襲!!少林寺必殺拳』と比べると本作がどれだけ頑張っているかがよく解る。功夫アクションもいい出来でストーリーも悪くは無い。なかなかの力作といった感じの作品だが、ところで誰か主演の陳健昌が何者なのか知っている人はいませんか?(爆

『仁義なき抗争』

2008-10-26 19:46:46 | カンフー映画:佳作
「仁義なき抗争」
原題:義胆雄心
英題:GANGLAND ODYSSEY
製作:1990年

▼かつては70年代の功夫片から活躍を続けてきた陳惠敏(チャーリー・チャン)…だが彼の監督作は、実質的にこの作品しか作られていないのである。似たタイプのスターであるジミー先生が大量に監督作を送り出したのと比べると、本作だけというのはちょっと意外だ。
監督業に乗り出したスターという存在はさほど珍しいものではない。監督作が少ない方から数えると、馮克安が4本、京柱・千葉真一・劉家輝が3本、狄龍・何宗道・黄正利・徐忠信・楊斯が2本、戚冠軍・リンチェイ・ユンピョウ・傅聲・王清・鹿村泰祥が1本の監督経験を積んでいる。だがこうして見てみると、1本だけしかメガホンを取っていない人に著名なスターが多い事に気付かされる。
その中で例えばリンチェイ唯一の監督作である『鉄拳英雄』や、戚冠軍の『大惡客』なんかは明らかな失敗作。劉家輝の『少林寺武者房』もイマイチだった事を考えると、スターの監督作であろうと必ずしも成功するとは限らないという事がよく解るだろう。
陳惠敏の監督作もこれ1本ということは「失敗作なのか?」と思われるかもしれないが、これが中々の力作で面白いから堪らない。逆に、どうしてこれ以降陳惠敏は監督作を作っていないのかと思ってしまうほどの出来なのだ。

■英国人資産家の息子が、日本のヤクザによって誘拐された。
カリフォルニアから来た元刑事の萬梓良(アレックス・マン)と資産家の養子である劉華(アンディ・ラウ)は、資産家から息子を助けて欲しいと依頼され、2人でヤクザたちのもとへ乗り込むと息子を助け出すことに成功した。だが、奪還の際にヤクザ側に死人が出たため、ヤクザは仲間を殺した萬梓良に狙いを定めた。このヤクザの親分を演じているのが、なんと鹿村泰祥だ。本作では鹿村さんが日本語で喋る場面もあるのだが、ここで鹿村さんの肉声(なのかな?)を聞くことができる。
この騒動を調査しに、鹿村さんの属する組から香港へと陳惠敏がやって来た。実は陳惠敏、本当は香港人であり(当たり前だ・笑)かつて鉄砲玉として人を殺し、日本へと国外逃亡した男だった。陳惠敏は今回の騒動の原因を探るべく、調査を開始するのだが…。一方、萬梓良はクラブの未亡人と、劉華は未亡人の娘である簡慧珍(レジーナ・ケント)といい雰囲気になっていた。陳惠敏も、かつての弟分だった成奎安やボスの方野(!)と再会していたが、もちろん方野がいい人な訳が無い。
そうこうしている間に萬梓良はカリフォルニアへ帰らなければならなくなったのだが、ヤクザの追求が迫り、遂には劉華と簡慧珍が犠牲となってしまう。未亡人が陳惠敏の妻だった事が判明する中、相棒と娘をそれぞれ失った萬梓良と陳惠敏は、結託した鹿村さんと方野のもとへ決死の覚悟で切り込むのだった…。

▲本作は劉華が主役という事になっているが、どちらかというと主役は萬梓良と陳惠敏の2人で、様々な関係が入り組む群像劇といった感じの作品になっている。
群像劇となれば人間関係などを描くのが難しいところだが、本作では全ての登場人物を簡潔に書ききっている。唯一、成奎安の行く末が書けていないが(終盤で陳惠敏を庇って死んだりすれば絵になったはず)、初監督作でここまできちっとした作品を仕上げているだけでも、陳惠敏の手腕は評価に値する。初監督であるがゆえに生じる迷いは本作には一切無いが、これは培ってきた長い映画人生の賜物であろう。
また、本作は功夫映画ファンに嬉しい顔合わせが多いのもポイントだ。特別出演の光榮(アラン・タン)とのツーショットは、かつて共に70年代の功夫片で闘った者同士が遭遇するという、感慨深い場面でもある。この他にも方野との邂逅なども面白いが、やはり1番のメインイベントはラストの陳惠敏VS鹿村さんの死闘だろう。日本刀で斬りあう陳惠敏と鹿村さん!このレアな顔合わせだけでも、本作は見る価値があるといってもいいはずだ。
かつての自分の主演作のようにドロドロしすぎておらず、かと言って軽い作品にも陥っていない陳惠敏の監督作。もっと見てみたい気がするが、どうして未だにこれ一本しか作られていないのか?もしかして、今回扱った設定(陳惠敏が日本のヤクザと繋がっている云々…)が尾を引いているのでは(以下検閲

『梅花螳螂/決戰銀狐』

2008-10-04 20:34:54 | カンフー映画:佳作
梅花螳螂/決戰銀狐
英題:Rivals of the Silver Fox/The Five Barriers
製作:1979年(82年?)

▼中文題を見て欲しい。『梅花螳螂』の「梅花」とは梅花椿の事だろうか?梅花椿はよく功夫映画に登場する戦闘シチュエーションで、高い杭の上に立って戦うアレと言えば解りやすいだろう。梅花椿を題材にした映画も存在するが、果たしてこの作品もその系列の一本なのだろうか?
英題を見て欲しい。『Rivals of the Silver Fox』というこの英題、どことなく呉思遠の『南拳北腿』を髣髴とさせる語呂ではないか。本作には黄正利(ウォン・チェン・リー)は出ていないが、代わりにあの[上下]薩伐(カサノバ・ウォン)が出演している点が目を引く。
…とまぁこの様に、本作はタイトルだけを見ても随分とそそられる作品だ。コリアン功夫片ではあるが、監督と武術指導をベテランの陳少鵬が担当し、香港から参戦した高飛(コー・フェイ)の登場も見逃せない。はてさて、タイトルの期待をそのまま具現した作品か否か…?

■物語は金銀の銅人による演舞シーンで幕を開ける(『少林寺の復讐』のアレと似た奴)。その演舞を見てご満悦なのは、韓国産功夫片の名悪役・金珠だ。銅人のお抱え部隊を保持する金珠は、武術の奥義書を狙い、幾人もの人々を殺してきたという。所変わって、いよいよ[上下]薩伐の登場となる。今回の[上下]薩伐は子連れで仇探しの旅をしている。
[上下]薩伐はかつて奥義書を巡る戦いで妻を死なせてしまっているが、あるとき死んだ妻と瓜二つの尹仁夏と出会う。尹仁夏は親の仇である金珠を狙っているのだが、一方で[上下]薩伐は生臭坊主の韓明煥から妻を殺した男の行方を聞き、一気呵成にアジトへと突っ込んだ。
「俺を襲わせたのは誰だ!」という[上下]薩伐の問いに、男は「金珠の命令で…」と白状した。この男、金珠に従う三幹部(うち1人が出稼ぎ出演の李發源)の1人であり、すぐさま李發源ら残りの幹部が動き出した。敵の襲撃によって捕らえられる[上下]薩伐だが、そこに尹仁夏と共に金珠を追っているナイスガイが登場。ナイスガイと韓明煥は[上下]薩伐を助けるために敵地へ潜入した。
どうにか[上下]薩伐を救出した韓明煥は追っ手をかいくぐりながら脱出。尹仁夏と合流するが、敵の毒矢によって重症を負っていた。介抱のかいあって回復した[上下]薩伐は、子供を尹仁夏たちに預けると、高飛の元で修行を開始する。だが遂に尹仁夏の元にまで敵の手が迫り、子供もろとも誘拐されてしまった。
[上下]薩伐は我が子と尹仁夏を奪還するため、残る幹部も撃破。続いて大量の金色銅人(銅人の1人が白黄基)による羅漢陣も、韓明煥の犠牲を乗り越えて突破した。残るは銀色銅人の音響攻撃と、最後の大トリ金珠!

▲…という訳で、本作に梅花椿は出てきませんでした(爆
全体的には渋い作りの作品で、言わば[上下]薩伐版『子連れ狼』ともいうべき作品だ。作中の功夫アクションは陳少鵬による手堅いファイトが楽しめることがポイントで、いつもの韓国系の作品にありがちなテコンドー一辺倒でない殺陣を見ることが出来る。
ただ、今回の[上下]薩伐の足技は控えめで、いまいち迫力に欠けているのが惜しい。また、銅人のアクションも単なる集団戦にしか見えず、終盤あたりのアクションも半ばヤケクソ気味といった有様だ(マスゲームも後半になるとほとんど組み体操レベルに成り下がっている)。個人戦では[上下]薩伐VS高飛、[上下]薩伐VS李發源などの対決はそれなりに面白い。だが、肝心のVS金珠は銅人とのファイトシーンを長く描きすぎたせいか、殺陣に精細さが欠けているのだ。
ストーリーはそんなに悪くなかったので、もうちょっとアクションに気を使っていれば更に面白くなったはず…そこだけは非常に残念です。あとそれから…銅人演るなら、せめて頭を剃ってからやってくれ!髪がフサフサの銅人だなんて不自然すぎるぞ!(苦笑

『螳螂鬥[奚隹]公/螳螂鬥灘公』

2008-09-18 23:48:31 | カンフー映画:佳作
螳螂鬥[奚隹]公/螳螂鬥公[奚隹]/螳螂鬥灘公/螳螂鬥公灘
英題:Death Duel of Mantis/Mantis Fights Cock/Strike of Mantis Fist/Death Dual of the Mantis
製作:1978年

▼特にどうってことないB級功夫片の一本だが、製作年度を見るに『酔拳』のヒットにいち早く便乗して作られた作品のようである。とはいえ、まだコテコテのコメディ功夫片にまでは至っていない。コメディ描写は少々あるが、至極まっとうな正統派の功夫片として仕上がっている。

■小間使いの丁華寵は、龍飛(ロン・フェイ)の元で働いている。もちろん連中がいい人である訳が無く、当然のようにやくざ者の集団だ。しかし丁華寵自身は悪い人間ではなく、ショバ代を請求されていた金燕飛を助けたりもしていた。そんな丁華寵、その金燕飛に恋をしてしまったご様子。アプローチを掛けてみるものの、金燕飛はめっぽう強くて手も足も出なかった。
一方、龍飛一味のショバ代請求は激しさを増し、丁華寵は貧しい人々が苦しむ姿を見て良心を痛めていた。そんな彼のために金燕飛とその父・茅敬順が一肌脱ぎ、悪徳銀行(ボスは柯佑民…ああ、この人が『翻山虎』の監督か)から大金を盗み出す手助けをしてくれた。これが新たな騒ぎの火種となることも知らず…。
柯佑民は金を盗んだのが龍飛一味の仕業と断定。馬場ら用心棒を引き連れ、龍飛のもとへ現れた。この一件は龍飛の手により決着が付いたが、柯佑民との間に禍根が残った。それから丁華寵は龍飛にニワトリ拳の修行を受けたり、再び金燕飛に挑んだりしていく。ここでニワトリ拳を見た茅敬順の顔色が変わるのだが…?
柯佑民との抗争で手柄を立てた丁華寵は、いつしか手下を従える身分にまで昇進していた。柯佑民は用心棒の萬里鵬と共に再び襲ってきたが、丁華寵が萬里鵬を撃退し、龍飛が柯佑民らを始末した。龍飛の非道さを目にした丁華寵は疑問を抱くようになるが、同様に龍飛も「丁華寵は警察のスパイでは?」という子分の指摘で、丁華寵の抹殺令を下した(ここらへん展開がちょっと急だなぁ)。
龍飛が殺しにやってくる事は必然だ。掘っ立て小屋に引っ越した金燕飛らの元に身を寄せた丁華寵は、蟷螂拳の特訓を始める。ニワトリ拳への対策は丁華寵自身が技を知っていたので万端だ。決戦の日、茅敬順と龍飛は旧敵同士だったことが判明する中、龍飛一味との死闘の幕が切って落とされる!

▲本作の武術指導は『鐵[月孛]子李勇』の蘇國[木梁]と林光榮ら三名の武師が担当。そのおかげか、全編に渡って手堅いアクションのオンパレードとなっている。様々な拳を披露する丁華寵、女ドラゴンっぷりが勇ましい金燕飛らの活躍も見逃せないが、本作で1番の注目どころは龍飛だろう。今回の龍飛はラスボスではあるものの、作中では普通にいい人として振舞っているのだ。
丁華寵が分け前をピンハネされた時は子分を叱り、丁華寵の不始末に関しても穏便に済ませ、拳法の特訓をしている丁華寵を見て微笑んだりと、本作に限って言えばいつもの龍飛ではない。だが製作サイドは、このまま龍飛をいい人にしていたら収拾が付かないと判断したのか、後半になって龍飛をいつもの悪役へと押し込めてしまっている。
演出によっては『少林寺木人拳』のジャッキーと金剛のような物語にできたのかもしれないが…ここに関してはとても惜しいと思っています。とはいえ、全体的にしっかりした作りである事は確か。あと一歩で傑作になり損ねた作品、という事だろうか。

『霊幻百鬼』

2008-08-30 23:26:25 | カンフー映画:佳作
「霊幻百鬼」
原題:人嚇鬼
英題:Hocus Pocus
製作:1984年

●それにしてもポニーキャニオンはどうしてこんな作品を買ったんだろうか?
日本では「霊幻道士元祖シリーズ」という無理矢理なくくりでソフト化された本作だが、たぶん『霊幻道士』と一緒に抱き合わせで買わされたのだろうと思われる。ちなみに本作は「霊幻道士元祖シリーズ」の第三弾で、第一弾は『鬼打鬼』、第二弾は『霊幻師弟・人嚇人』となっている(この2本は既にレビュー済み)。
ストーリーは例の予告で語られた限りなのであまり書くことは無い(笑)。林正英(ラム・チェンイン)が座長を勤める京劇一座は、ある日の公演で奇怪な騒ぎに出くわす。実はこの騒ぎは成仏できない幽霊・錢月笙(チン・ユーサン)によって引き起こされたものだった。
団員の董[王韋](トン・ワイ)らと共に事情を知った林正英は、錢月笙のお骨を掘り出して弔う事に。ところが間違えて悪霊の鐘發(チュン・ファット)の骨を埋めてしまったからさぁ大変!林正英たち京劇一座と鐘發の死闘が始まるのだった…。
「霊幻道士元祖シリーズ」と謳っているだけあって、本作にも未完成な『霊幻道士』テイストが盛り込まれている。『鬼打鬼』ではキョンシーを、『人嚇人』ではクリーチャーを持ち出していたが、本作ではワイヤーを駆使したサイキックバトルを展開。悪霊に翻弄される人々が投げ飛ばされて痛いスタントをかましたりと、『霊幻道士』でのキョンシーとのバトルに繋がる要素が本作のラストバトルで見ることが出来る。
武術指導は洪家班で、『鬼打鬼』や『人嚇人』と同様に素晴らしいアクションを披露。シリーズの中で唯一サモハンが出演していない本作だが、その代わりにワイヤーを使った殺陣で盛り返しているのは流石だ。それ以外に関してはさして取り上げることの無い作品だが、『鬼打鬼』『人嚇人』と共に間違いなく『霊幻道士』の礎となった作品として、記憶に止めておきたい一本である。

『キョンシー大魔王』

2008-07-12 21:48:09 | カンフー映画:佳作
「キョンシー大魔王」
茅山學堂/靈幻祖師/中華第一隻彊屍
The First Vampire in China
1986

●本作は典型的な『霊幻道士』フォロワーで、日本でビデオが出た際には石堅(シー・キェン)が出演している事がウリとされたが、実際には色んなスターが出演している作品なのである(後述)。
石堅が長を務める霊幻道士の道場がある村に、新任の警察長官・曹査理がやって来た。幽霊を信じない曹査理に、村長の楚原(チュー・ヤン)をはじめとした人々は困惑するばかり。そんなある日、洞窟で玉のかけらを見つけて欲に目がくらんだ曹査理は、あろうことか墓を爆破。そこから曹査理は玉と金で装飾されたミイラを運び出してしまうのだが、このミイラこそ中国最古のキョンシーだったのだ。
このことが発端となってキョンシーが復活を開始。石堅は弟子の浩光(アンソニー・タン)と潘健君(トニー・プーン)を伴って曹査理の屋敷に潜入するが、とっくに曹査理が掘り出したキョンシーは蘇えっていた。どうにかキョンシーを退けた石堅一行は襲撃に備えるのだが、敵はすぐそこまで迫っていた…!
先述したとおり本作は便乗作品なのだが、製作が恒生であるためか特殊効果やアクションなどはそれなりに作りこんである。確かに『霊幻道士』よろしく糸を使ったバトルや、息を止めて右往左往したりする場面などがあったりするが、『幽霊道士』のようにスタントをケチったりすることは無い。また、クライマックスのバトルが集団戦であるという点も珍しく、恐らく当時の便乗作品の中ではそれなりに面白い方だと思われる。
本作では林正英の役を石堅が、錢小豪に相当する役柄を浩光と潘健君(彼は本作の武術指導を江道海と共に兼任)が担当。李賽鳳に当たるヒロイン枠には2人の女優(名前不明)を配し、樓南光のポジションを曹査理が務めている。
みんなそれなりに持ち味を発揮してはいるが、やっぱり曹査理だけはしっくりこない。それどころか、どうにか笑いを取ろうと奮闘している様が逆に痛々しく感じてしまったほどだ。『幽霊道士』の項でも触れたが、あのイヤミなのにどこか愛嬌のある樓南光の役は、袁小田が演じた赤鼻じいちゃんのように、容易に真似できるようなものではないのかもしれない(そう考えると、樓南光って凄い人なのかも…?)。
そんな曹査理だが、劇中ではかなり生命力が強いことが示唆され、劇中で彼を襲おうとした幽霊はことごとく弾き飛ばされてしまっている。別にこれがその後の展開に生かされるわけではないのだが、この曹査理にやられた面子が凄まじい顔ばかりなのである。
まず、冒頭で手違いによって召還されてしまった落ち武者の霊が出てくるが、これを演じているのは何と黄正利(ウォン・チェン・リー)!そして曹査理が踏み入った幽霊屋敷で登場する絵の幽霊を演じているのは、ショウブラの名悪役・王龍威なのだ!
彼らの登場に初見の際はかなり驚いたのだが…正直、こんなビッグネームのお二方が曹査理に吹っ飛ばされるだけの役だなんて、全然納得がいきませんでした。ちなみに黄正利と王龍威のアクションシーンは無いです…って、何のためにこの2人を出演させたんだよ!