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トッテナム戦 ダービーは何より「結果」

2007-12-24 | アーセナル

アーセナル 2-1 トッテナム


得点)アデバイヨール、ベントナー / ベルバトフ


HOME)アーセナル

                 アデバイヨール
                           フレブ

           ロシツキー                エブーエ

                  セスク
                          フラミニ

        クリシー                          サニャ
                  ギャラス    トゥーレ


                     アルムニア


交代)エブーエ → ベントナー
     フレブ → ジウベルト・シウバ


AWAY)トッテナム

                ベルバトフ
                      ロビー・キーン

          マルブランク                 レノン

                       K・ボアテング
                 オハラ        

       イ・ヨンピョ                       タイニオ
                 カブール   シンボンダ


                    ロビンソン


主審)ロブ・スタイルズ

 

 

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「Arsenal.com」

 

 

予想以上に苦しい試合でした。
9月に行われたアウェイ・ゲームよりもむしろ厳しい試合だったかと。


ミッドウィークのカーリングカップを休んだはずのアーセナルのレギュラー・メンバーから何故かいつもの体のキレが感じられず、それ以上にトッテナムの進歩にも驚かされました。

ここ数シーズンの対戦の中で、最も“地獄に一番近い位置”へと突き落とされた展開だったわけですが、最後は、
「ローカル・ライバル」のトッテナムに1999年以来負けていないという相性の良さや歴史の差、内容が悪くても結果を出せる今季のアーセナルの強みと、今季これまでのお互いの成績の差がそのまま象徴されるような結果になりました。


ベルバトフのスーパーゴールで同点にされた後に喫したPKにより、
「互いに忌み嫌い合うノースロンドンのライバルにホームで敗戦」
という最悪のシナリオが頭を過ぎりましたが、ロビー・キーンのキックをGKアルムニアがセーブして試合の流れを変えると、エブーエに代わって入ったベントナーが、ファーストプレーとなったCKでファーストタッチでのゴール。

私は、PKでの失点を防いだことを
「運があった。」
と言うことに違和感を感じる方ですが、アルムニアのPKセーブからベントナーのゴールまでの一連の流れだけを切り取ると、運や勢いも味方にしたのかなと思います。
しかし、同じ今節でエバートンと対戦したユナイテッドも、運に助けられたことは明らかでしたし、
「優勝争いに絡む」とは、案外そういうことなのかもしれないと最近は感じるようになりました。

 

 

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アーセナルは、序盤は相手陣内で自由にボール回すことに成功するも、トッテナムがディフェンスラインを深い位置に設定したことで、“支配すれどもシュートまで漕ぎ着けない”という時間帯が長く続きました。
その後トッテナムが徐々に攻めて来ると、今度は逆に得意のカウンターを仕掛けるようになりましたが、既に織り込み済みだったのか、これもトッテナムにしっかりと対処されてしまいました。


守備では、相手のキープレーヤーであるベルバトフをフリーにしてしまうという問題がありました。
トッテナムの攻撃は、
まずベルバトフに当てて、そこからベルバトフがドリブルで仕掛けたり、視野の広さとパスセンスを生かして左右に(特に右のレノンに)叩いてワイドに展開したりと、まさにベルバトフから全てが始まるわけですが、
しかし、アーセナル側から見て中央左サイド気味に位置していたベルバトフに対し、
クリシーは右のレノンに気を取られ、フラミニは前掛かりになって後ろに戻るのが遅れ、ギャラスは対人よりも全体の位置関係を気にしすぎていたため、
ロングボールがベルバトフに入った時に、ギャラスとクリシーとフラミニの中で誰がマークに行くのかがはっきりせず、そのまま相手にポゼッションを許してしまいました。
このように、前半は総じて良くなかったのです。

 

後半に入って、前半終盤からトッテナムに傾いた流れを引き戻し、開始早々にロシツキーとセスクの個人技から最後は「スパーズ・キラー」のアデバイヨールが決めて先制点。
前半は何もできていなかったアデバイヨールとセスクが仕事をしました。

しかし、先制後はまたしてもペースを落としてしまい、トッテナムに付け入る隙を与える結果となり、前述の“地獄”を見る羽目となったのです。
ベントナーの勝ち越しゴール後も、ほとんどボール落ち着かせることができず、ホームでありながら最後は守り切らざるを得ない展開になったことも非常に残念でした。

 

トッテナムは、何と言っても、ベルバトフが凄かったです。
あのトラップの巧さはベルカンプ並。 彼の1つ1つのプレーの丁寧さはアデバイヨールが是非見習ってほしいところ。
レノンも戻ってきたことで、攻撃のオプションが増えました。
やはり、ベルバトフとレノンのコンディションが整った彼らは強いです。

現地のトッテナムファンは、
「ベストメンバーとは程遠い陣容だったのに、ベストメンバーのアーセナルを苦しめた! 次は勝てる!」
と、またお決まりの妄想を披露していましたが(笑)、
ボアテングとオハラのコンビがジーナスとゾコラのコンビより劣っているとは思えません。
彼らはCBドーソンの欠場も嘆いていたようですが、アーセナルの縦横を広く使うサッカーには、鈍足のドーソンよりもシンボンダの方が上手く対処できると思いますし、実際もそうでした。
また、彼らは、ベルバトフのゴールとキーンのPKの他に、キーンがシュートをクロスバーに当てたシーンを引き合いに出して、
「もっとゴールを取れたはず!」
と考えているようですが、
ベルバトフのゴールは、そのキーンのシュートミスからのスローインから生まれたものだったので、片方が生まれれば、片方は存在し得ないものでした。

 

アーセナルでは、トゥレが心配です。
これでPK献上は3試合で2本目。 いくら何でも不注意でしょう。
もう十分に相手との距離を詰めている状態だったので、あそこで無闇にタックルに行く必要はなかったかと。
ロングボールを後ろに逸らしてしまう悪い癖もまた見られましたし、ここ最近は不安なシーンが多いです。
“本能”でプレーしている故の荒さが目に付きます。

 

「ボクシング・デー」の対戦相手は、今節はリバプールに良い所なく敗れたポーツマスとアウェイで。

ポーツマスは、ベンジャニ、ムンタリ、カヌ、ウタカ、ディオップらアフリカ系選手の出来不出来に頼る部分が大きく、それが好不調の波が大きい原因かと思いますが、アウェイでのアストンビラ戦でのムンタリのスーパーロングシュート2本のように、何か変な爆発をされないように祈ることも重要になりそうです(笑)

年末年始の過密スケジュールを、何とか乗り切りたいところです。

 

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