『悪魔の涙』
THE DEVIL'S TEARDROP(2010年アメリカ、カナダ)
監督 ノーマ・ベイリー
脚本 ロン・ハッチンソン
原作 ジェフリー・ディーヴァー
出演 トム・エヴェレット・スコット
ナターシャ・ヘンストリッジ
レナ・ソファー
ガブリエル・ホーガン
ジョナサン・ヒギンズ
■ストーリー■
昼の12時に、人々でにぎわう駅で銃の乱射があり、7人の犠牲者が死亡し、14人が負傷する事件が発生するのだった。その後、犯人グループの1人から市長あてに脅迫メッセージが届き、2000万ドルを払わなければ、毎日12時に殺人事件を起こすというものだった。2000万ドルを広大な畑の真ん中に置くよう指示してきたのだった。
しかし、市長あてのメッセージを持った犯人と思われる男がひき逃げされ死亡してしまうのだった。犯人が死亡したため、殺戮を引き続き起こすであろう実行犯を捕らえるため引退した筆跡鑑定人パーカー・キンケイドに捜査の依頼をするのだった。キンケイドは、3年前の港に死体を捨てる連続殺人鬼ボートマンの事件がもとで、幼い息子と娘と過ごすため引退していたのだった。
■感想■
ジェフリー・ディーヴァー原作「悪魔の涙」(文春文庫)の映像化したTVムービー。
ジェフリー・ディーヴァー原作って、日本では劇場公開されたアメリカ、カナダのTVムービー『デッド・サイレンス』(1996年)と、アンジェリーナ・ジョリー、デンゼル・ワシントン出演の『』(1999年)と今作の3本くらいしかないんですよね。
ジェフリー・ディーヴァーの作品って映像化しにくいんでしょうかね?
アイデア不足で、外国映画のリメイクや、少し前の自国の映画でもリブートとか言って映画化しちゃうハリウッドなのにねぇ。
映画化には向かない作品が多いんでしょうか?
もちろん、原作の映画化権が高いとか、映像化を許可してもらえないのかもしれないですね。
今作は、普通に良く出来たTVムービーって感じです。普通に観る分には十分楽しく観れますけど。
主人公は、文字の分析官で、分析するのが仕事なので、地味といえば地味です。現場で活躍するナターシャ・ヘンストリッジも、普通の刑事って感じでインパクトが弱いといえば弱いです。
でも、TVムービーだと思って、普通に日本語吹替えで地上波で放送されていたら、それなりに楽しく観れちゃうデキにはなっています。やっぱり、アメリカ、カナダはTVムービーでも手を抜かないですね。
分析している主人公に、最後、犯人が襲ってくるあたり、うまくストーリーが練ってあり、さすが原作がある作品は、良く出来ていると思っちゃいます。
原作の無いオリジナル脚本の映画で、ここまで面白かったら、合格点なのに。
主人公が子どもたちと過ごすためになった事件をさらりと描いて、キャラクターを掘り下げていたり、別れた奥さんと子どもの親権を争っていたり、ちょこちょこエピソードが事件と平行して出てきて、しっかり主人公の生活も出てきて、感情移入しやすくなっていたりしています。ランニングタイムも89分と短いのも良い感じです! 65点
DVD化はされていません!原作は文春文庫
悪魔の涙 (文春文庫) | |
Jeffry Deaver,土屋 晃 | |
文藝春秋 |
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