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『ウディ・アレンの夢と犯罪』ロンドン3部作最終作

2010-09-19 00:15:34 | サスペンス
ウディ・アレンの夢と犯罪
(DVD題:『カサンドラズ・ドリーム 夢と犯罪』)
CSSANDRA’S DREAM(2007年イギリス)
 監督    ウディ・アレン
 脚本    ウディ・アレン
 出演    ユアン・マクレガー、コリン・ファレル
        ヘイリー・アトウェル、サリー・ホーキンス
        トム・ウィルキンソン、フィル・デイヴィス
        ジョン・ベンフィールド

 ■ストーリー■
 労働者階級のイアンとテリーの兄弟は、なけなしの金を使い小型ヨットを買い、「カサンドラズ・ドリーム」と名づけるのだった。レストランで働くイアンは、金持ちの伯父のハワードに憧れ、投資で設けることに夢中になり、ホテル事業に乗り出そうとしていた。一方、自動車修理工のテリーは、堅実に恋人ケイトと暮らそうとしていた。そんなある日、テリーは大金が動くポーカーの誘いに乗り、参加し30000ポンド儲けるのだった。ポーカーで勝ったことに味をしめ、もう1回参加して、今度は90000ポンドもの借金を作ってしまうのだった。

 ■感想■
 ウディ・アレン監督がイギリス、ロンドンを舞台にした「ロンドン3部作」の3作目。
 1作目が『マッチポイント』(2005年)、2作目が『タロットカード殺人事件』(2006年)で、3作目が今作です。

 ニューヨークを離れ、イギリスで監督した3作品ですが、それぞれタッチの違う作品になりました!
 ・正統派サスペンス映画の『マッチポイント』
 ・コメディタッチの『タロットカード殺人事件』
 ・犯罪・ドラマの今作
 3作品の中では、1番重いドラマになっています。

 軽~い気持ちで観ると、少しだけ重たい気分に…。
 ユアン・マクレガー、コリン・ファレルと有名俳優が2名出演した、ウディ・アレンのコメディ調のドラマだと勝手に思いこんで観ちゃいました。
 でも、ウディ・アレン映画のファンだったら、大丈夫!
 いつものノリで展開していきますから!!
 でも、ウディ・アレンには、やっぱりコメディ調の作品が似合うような気がするんですけどね。
 自分的には、ウディ・アレン監督作品ならコメディが好きですね。

 でも、マジメなドラマ風な今作でも、“笑い”の要素は健在!
 トム・ウィルキンソン演じる金持ちのハワードが、甥のイアンとテリーに殺しを依頼するシーンなんて最高です!
 伯父さんに金をもらおうと思っていた2人は、逆に殺しを依頼されて、大慌てするシーンなんて、今作ってコメディだっけ?って思っちゃうくらいおかしかったです!
 イアン  「金をもらってそういうコトを行うプロを雇ったら?」
 ハワード 「捜し方が分からないし、弱みを握られたくない」
 ごもっともです!
 “ゴルゴ13”を雇いたくても、普通の人は、雇い方が分からないですもんね。
 

 ストーリー的には、良くありがちな2時間サスペンスなみのストーリーなんですが、そんなストーリーを面白おかしく描きながらも、だんだんとがんじがらめな感じのラストに向かっていきます。
 やっぱり、ウディ・アレンはウマイですね。
 ウマイですけど、テーマとしては、あまり自分の好みで無かったかも??

 ところで、今作のDVDには、日本語吹替えがついていないんですが、ウディ・アレンの映画のDVDって、日本語吹替えがついていない作品が多いんですよね。
 ウディ・アレンの作品を観る映画ファンは、吹替えが無くても大丈夫って思っちゃっているんでしょうかね??

 『マンハッタン』(1979年)
 『カイロの紫のバラ』(1985年)
 とかは、TV放映音源で日本語吹替え音声をつけてDVD再発して欲しいですね!

 また、最近の作品とかも、なぜか日本語吹替え音声無しのままソフト化されちゃうのはなぜなんでしょうか??
 『マンハッタン殺人ミステリー』(1993年)とかも日本語吹替えをつけて欲しかったです!!

 ウディ・アレンには、犯罪物でも、コメディタッチの映画、監督して欲しいですね! 60点

ウディ・アレンの夢と犯罪 [DVD]
ウディ・アレン,ヴァンサン・マラヴァル,プライム・チュウア,ダニエル・ピューマン
アルバトロス
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『トレイター 大国の敵』傑作未公開

2010-08-14 10:14:36 | サスペンス

トレイター大国の敵』    
TRAITOR(2008年アメリカ)
 監督          ジェフリー・ナックマノフ
 脚本          ジェフリー・ナックマノフ 
 
原案          ジェフリー・ナックマノフ
              スティーヴ・マーティン
 出演          ドン・チードル
              ガイ・ピアース

              ジェフ・ダニエルズ
              サイード・タグマウイ

              ニール・マクドノウ
              アーチー・パンジャビ
              アルイ・カーン


 ■ストーリー■
 中東イエメンで、武器証人サミールは爆弾の起爆装置の取引の商談中に捜査班が突入され、逮捕されるのだった。FBIの捜査官クレイトンから尋問され情報を流すようもちかけられるが断り刑務所へと送られるのだった。 
 刑務所の中で、テログループのオマールと知り合い、親交を深めていくのだった。オマールの信頼を得たサミールは、脱獄する計画だったオマールとともに刑務所から脱出し、テログループへ合流するのだった。 

 
 
 ■感想■
 ドン・チードル、ガイ・ピアース主演の中東とアメリカのテロを描いたサスペンス映画。

 
 ドン・チードル、ガイ・ピアース主演でも劇場未公開になってしまうんですね…。

 内容も、ものすごく面白い“犯罪・アクション”になっているのにッ!

 一言で感想を言えば

 「面白すぎ!
 「超面白い!
 「未公開とは思えない面白さ



 “全米興行収益、初登場5位に飛び込んだ”というのも納得できる面白さ!!


 これだから、未公開映画を観るのを止められないんですよねぇ~!!

 劇場未公開なのが残念!!
 こんなに面白い作品が劇場未公開だなんて!

 2008年の作品がやっと、DVD化されました!
 知能指数を100下げるような日本映画を劇場公開するんなら、こういうマジメで面白いエンターテイメント作品を劇場公開して欲しいです!!
 
 「インターフィルム、2010年度の“一押し”作品」の謳い文句の通りの、面白さ!
 本当に面白い!面白い!面白い!
 
  監督、脚本のジェフリー・ナックマノフは、ローランド・エメリッヒ監督『デイ・アフター・トゥモロー』(2004年)の脚本家です。
 『デイ・アフター・トゥモロー』のときの、知能指数0みたいな作品の脚本を書いた反動からか、ハリウッド作品とは思えないほど地味で重みのあるマジメな作品になっています!
 イギリス映画って言ってもいいくらいの地味さ!

 
 爆発シーン!銃撃シーン!とかもそれなりに用意されているんですけど。


 FBI捜査官が中東に行って、勝手に捜査をしちゃう『キングダム見えざる敵』(2007年)を観たときに
 
 「なんでFBIが海外で捜査しちゃうの??」

 
 って思ったんですけど、今作でも同じようなことを描いているんで、FBIが海外で活躍っていうあるんですね!

 
 映画の冒頭、ドン・チードルの父親がテロか何かで殺されてしまうシーンが描かれているので、その後の展開も自然な感じで受け入れられるようになっています!
 
 この冒頭のシーンが、“ある”or”無し”で、そのあとの展開の印象が変わってきちゃいますからね。このドン・チードルが武器商人になったことに影響を及ぼしたと想像させる冒頭シーンは良く出来ていますね!


 でも、こういう作品を良く観る映画ファンには、この冒頭シーンのせいで、ドン・チードルがどういう人物なのか想像がついちゃうんですよね~。
 
 特に映画全体でも、テロの仲間になるドン・チードルと、FBI捜査官ガイ・ピアースのシーンのバランスが悪いかも??

 ドン・チードルとガイ・ピアースで映画の中での重きは、8:2って印象なので、より一層、ドン・チードルは「もしかするとテロの仲間では無い」のでは??って思わせてしまいます。

 ドン・チードルの正体が分かるまでは、ガイ・ピアースの登場シーンのバランスは6:4くらいの方が、追いつめられる者と、追いつめる者をバランス良く描いた捜査物みたいで良かったかもしれないですね

 まぁ、でもなんだかんだ言っても、映画の中盤で、ドン・チードルの正体は、観客にはバレちゃうんですけどね。ドンデン返しがメインの作品じゃないですから、これはこれでOKなんでしょうね。

 今作は、いかにも、普通の市民のような役が多いドン・チードルが主人公を演じているコトが重要なポイントですね。
 

 アクション映画ファン、サスペンス映画ファン披見の1本!! 80点

<声の出演>
ドン・チードル(サミール)            かとうかおる
ガイ・ピアース(クレイトン)           斉藤 亮太
ニール・マクドノウ(アーチャー)        静 玄太郎
サイード・タグマウイ(オマール)        阿部 晋一
アルィ・カーン(ファリード)            佐藤 宇
アイズーン・アブデルカデール(アハメッド) 加藤 優季

ラーマン    田中 光陽
ワディ     出月 勝彦
サミール母   大垣 理香
サミール妻   東堂 みふね
FBI捜査官   鳥飼 愛美
キャスター   渋谷 美貴

トレイター [DVD]
ドン・チードル,ガイ・ピアース,ジェフ・ダニエルズ,サイード・タグマウイ,ニール・マクドノー
Happinet(SB)(D)
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『スティーブン・キング ドランのキャデラック』C・スレイターギャング

2010-07-31 12:41:13 | サスペンス
スティーブン・キング ドランのキャデラック
DOLAN’S CADILLAC(2009年アメリカ、イギリス)
 監督   ジェフ・ビーズリー
 脚本   リチャード・ドーリング
 原作   スティーヴン・キング
 出演   ウェス・ベントリー、クリスチャン・スレイター、エマニュエル・ヴォージェ
       グレッグ・ブリック、エイダン・ディヴァイン

 ■ストーリー■
 トムとエリザベスの教師の夫婦はごく普通の暮らしを送っていた。しかし、ある日、荒野を馬で散策中に妻のエリザベスが、ギャングのドランの人身売買現場に出くわしてしまうのだった。メキシコ人がしくじったため、ドランはメキシコ人の運び屋を殺していくのだった。殺しの現場を目撃したエリザベスは逃げ出すが、携帯電話を落としたために身元が割れてしまうのだった。ドランは口止めのため、トムとエリザベスの自宅のベッドの上に、閉めた口を縫合した死体を置き脅してくるのだった。正義感からエリザベスはドランを裁判での証人になることを決意するのだった。

 □■□ネタバレあり!!□■□
 
 ■感想■
 スティーヴン・キングの短編の映画化作品。
 
 短編の映画化ということで短めのランニングタイム88分と映画としても短めの作品になっています。
 でも、ヨーロピアンフィルムマーケットでは、105分版があるそうです!
 
 この短編の映画化作品に“105分!”15分も長いなんて!
 
 「観てみたい!」

 妻を殺された主人公が、復讐するために、特別に大型の拳銃を銃砲店で買いますけど、あんな大型拳銃持ち歩いたら目立っちゃいますよね!
 それに、ギャングの用心棒たちも拳銃の腕前がすごくて、30メートルくらい離れた相手や、7~8メートル離れた、突撃銃を撃ってきているギャング相手に額の真ん中に銃弾を 撃ち込んでますけど、普通は拳銃じゃ、当らないでしょ!
 素人の主人公じゃ、それこそ拳銃なんて使いこなせないでしょ!!
 拳銃でなく、ライフルを購入した方がよっぽど、良いと思うんですけどね。

 中国マフィアとの取引を裏切ったドランが襲われるシーンがありますけど、中国マフィアって、3人しかいないんですか??なんかそういうところは、こういう真剣なスリラー映画としてチグハグな感じがしちゃいますね。

 まぁ、お金があって、連絡方法が分かるなら、“ゴルゴ13”を雇うのが1番手っ取り早いんですけどね!
 いかにも短編の映画化って感じの作品で、すぐにクライマックスになって、あっという間に終わったっていう印象の作品になっています。

 でも、でも、でも、あの道路の仕掛け!あれは問題あり!
 あのまま放っておいたら、すぐに掘り出されて、車ごと出てきて事件が明るみに出ちゃいそうですよね!
 いくら田舎の荒野の幹線道路でも、交通量があるから、あんなコマギレな道はすぐに歪みが出てきちゃいますよね!
 
 最後の方のシーンで見てると、キャデラックのサンルーフのすぐ上に道路のコマギレを置いていましたもんね。あれじゃ、すぐに道路が凹んで、事件がバレちゃうでしょ!
 
 あと、ドランが、道の穴に落っこちたあと途中から携帯電話が通じるようになったのに、どこにも連絡しないのも不思議!!普通は組織のメンバーか警察にでも連絡するでしょう!!
 突っ込みどころ満載!! 60点
 
 
 
スティーブン・キング ドランのキャデラック [DVD]
クリスチャン・スレイター,ウェス・ベントリー,エマニュエル・ヴォージエ,グレッグ・ブリック,アル・サビエンツァ
SHOCHIKU Co.,Ltd.(SH)(D)

 
原作も発売中!
ドランのキャデラック (文春文庫)
Stephen King,小尾 芙佐
文藝春秋

 
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『レッド・ドラゴン』

2010-06-05 20:27:02 | サスペンス
レッド・ドラゴン
RED DRAGON(2002年アメリカ)
 監督   ブレット・ラトナー
 脚本   テッド・タリー
 出演   エドワード・ノートン、アンソニー・ホプキンス、レイフ・ファインズ
       ハーヴェイ・カイテル、エミリー・ワトソン、フィリップ・シーモア・ホフマン
 
 ■ストーリー■
 FBIの捜査官ウィル・グレアムは、連続殺人事件の捜査中、捜査協力を依頼していたレクター博士が犯人であることに気づき、逮捕に成功する。しかし、逮捕するときにケガを負い、肉体的、精神的に傷つきFBIを退職するのだった。
 グレアムはフロリダのマラソンに引越し、ボートの修理をする生活を送っていた。そんなとき、、FBIの元上司のジャック・クロフォードが現れ、現在起きている連続殺人事件の捜査に加わってくれないかと依頼してくるのだった。犯行現場での惨状を見たグレアムは、捜査を進めるが一向に進まないままでいた。クロフォードは、捕らえられているレクター博士に捜査協力を依頼してはどうかと、グレアムに提案するのだった。


 ■感想■
 『羊たちの沈黙』(1990年)、『ハンニバル』(2001年)に続くハンニバル・レクター博士シリーズの1作目。
 マイケル・マン監督『刑事グラハム凍りついた欲望』(『レッド・ドラゴンレクター博士の沈黙』)(1986年)のリメイクになります!

 リメイクの今作がどうなっているのか、期待しながら、ワクワクしながら、観たんですけど、ハッキリ言って、
 
 “ごくごく普通ののサイコスリラー物!”
 
 でした!

 監督が、「ラッシュアワー」シリーズや、『X-MENファイナル・ディシジョン』(2006年)のブレット・ラトナー監督だったんで、ついつい期待しすぎちゃいました!
 『X-MENファイナルディシジョン』も、本当は、普通のデキのアメリカンコミックの映画化作品なんですけど、前々作『X-メン』(2000年)、前作『X-MEN2』が、あまりにもヒドかったんで、比較で、超面白く感じちゃっただけなんですよね!
 『X-メン』、『X-MEN2』は、最もコミックの映画化作品を撮って欲しくない監督の1人、ブライアン・シンガーが監督の作品だから、その比較で面白く思っちゃったんですよね!

 ブレット・ラトナー監督は、今作のあと、ピアース・ブロスナン主演の、“ごくごく普通のコメディタッチのサスペンス”映画『ダイヤモンド・イン・パラダイス』(2004年)を撮っているんですよね。
 『X-MENファイナル・ディシジョン』の印象が強いんで、どちらかといえば、自分的には好評価のブレット・ラトナー監督ですけど、今作『レッド・ドラゴン』を観ると、そんなに特長がある監督ではないのかも??

 脚本が、『ぼくの美しい人だから』(1990年)、『羊たちの沈黙』(1990年)、『陪審員』(1996年)のテッド・タリーだから、エンターテイメント系のスリラー映画よりも、どちらかといえば、マジメな映画ファン向きに、脚本が書かれているんですかね??
 監督の演出どうこうよりも、脚本が悪いのかもしれませんけどね!!あんまりスリラー映画を観ないような映画ファンには、十分面白く観れる作品にはなっているんでしょうね!

 原作の持ち味なのか、今作の主人公ウィル・グレアムって何もしてないですよね!
 レクター博士に捜査協力して得た情報も、犯人逮捕に役立っていないです!
 それどころか、フィリップ・シーモア・ホフマンって、捜査に協力したから殺されたんですから、グレアムのせいで死んだようなもんですよね!捜査を進めたせいで被害者が出るって、まるで日本の2時間サスペンスみたい!

 犯人が勝手に暴走して、自滅した!って印象!

 主人公のウィル・グレアムも、犯行現場を見たときに、プロファイルしたときこそ、
 「おぉ~、天才!!」
 って、感じですけど、その後は、何をやっても全然捜査が進まない!ダメダメ刑事状態!

 
 リメイク版よりも、自分的には、マイケル・マン監督版『刑事グラハム凍りついた欲望』の方が好きです!しばらくぶりに観なおしてみたくなりました! 50点
レッド・ドラゴン 【ベスト・ライブラリー 1500円:サスペンス特集】 [DVD]
エミリー・ワトソン,ハーヴェイ・カイテル,アンソニー・ホプキンス,レイフ・ファインズ,エドワード・ノートン
ジェネオン・ユニバーサル
『刑事グラハム凍りついた欲望』と観比べるのも、楽しいかも??
レッド・ドラゴン/レクター博士の沈黙 [DVD]
トマス・ハリス
20世紀フォックスホームエンターテイメントジャパン

 
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『マリオネット・ゲーム』ジェラルド・バトラー版“身代金”

2010-05-27 00:49:03 | サスペンス
マリオネット・ゲーム
BUTTERFLY ON A WHEEL(2007年カナダ、イギリス) 
 監督   マイク・バーカー 
 脚本   ウィリアム・モリッシー 
 出演   ピアース・ブロスナン、ジェラルド・バトラー、マリア・ベロ
       クローデット・ミンク、エマ・カーワンディ  

 ■ストーリー■  
 ニール・ランドールは妻のアビー、娘のソフィーと3人で幸せな家庭を築くビジネスマン。ある日、妻アビーと出かけるためベビーシッターを雇い車を出すが、その後、後部座席から謎の男が現れ拳銃を向けるのだった。その男はベビーシッターとグルとなって娘のソフィーを人質にとり金を要求してくるのだった。 銀行でおろした預金を手に入れた、その男は、金に火をつけ、銀行でおろした預金すべてを川に捨ててしまうのだった!
 そして、その後も、次々とワケの分からない指示を出し、ニールとアビーを翻弄していくのだった。  

 □■□ネタバレあり!□■□


 ■感想■  
 出演のピアース・ブロスナンが製作したスリラー映画。 
 娘を人質に取られた夫婦が、謎の男の指示に従わざるを得なくなる恐怖を描いています。 

 ピアース・ブロスナン、ジェラルド・バトラー、マリア・ベロという豪華キャスティングの作品ですけど、テーマが地味なためか日本では劇場未公開になっています。 
 他にも未公開の理由は、ハリウッド製でなく、イギリス、カナダ製っていうのもあるかもしれないですけどね。  
 
 でも、劇場未公開の作品としては、豪華な出演者たちと、ランニングタイム95分と短めのもエンターテイメント作品としてはちょうど良い長さもあり、楽しく観れる作品になっています!!
 短いランニングタイムですけど“EUROPEAN FILM MARKET”では98分版だったようなんで、どこが違うのか観てみたい気もしまうけどね。  
 
 でも、やっぱり地味ですよね~!!
 地味!地味!地味!
 
 でも、この作品が、本当に楽しめないのは、映画が始まって20分弱でネタが割れちゃうから!!
 銀行に身代金をおろしに行ったニールが、物陰に隠れて、携帯電話で警察を呼ぼうとしているのを、奥さんのマリア・ベロが止めるシーンでネタが割れちゃいます!!
 このシーンは、いかにも不自然すぎ!!
 
 また、銀行でおろした全財産を車の後部座席で燃やすシーンも、映さないところも、ネタ割れ!!

 ダメ!ダメ!

 もう、前半から、ネタがある程度、想像できましたけど、まさに、その通りの展開になってしまったんで、ちょっとマイナスです!
 上司の家のネタは、わかりませんでしたけど、そこだけ、ちょこっとビックリしましたけど、そこだけで、あとは、想像の域を出ない感じでした!
 でも、延々と、延々と引っ張っといて、このラストの脱力感は、なかなかのもの!!
 こういうラストはけっこう好きですよ!!

 邦画を上映するなら、こういう作品こそ劇場公開して欲しいですけど、絶対に劇場公開した方が良いのか??って聞かれたら、それほどでも無いかも。
 
 でも、でも、サスペンス映画やミステリー映画をあまり観たコトない映画ファンだったら、けっこう驚けるはず。日本版タイトルの「マリオネット・ゲーム」っていうタイトルもけっこう良いですしね!!
 少なくとも、中学生向けみたいな、ユルユルなミステリー性のカケラも感じさせない『ダ・ヴィンチ・コード』(2006年)や『天使と悪魔』(2009年)よりかは、ミステリー的には、1000000000倍面白く観れます! 40点

 <声の出演>
 ピアース・ブロスナン(トム)  横島 亘 
 ジェラルド・バトラー(ニール) 宮本 充 
 マリア・ベロ(アビー)      安藤 麻吹  
マリオネット・ゲーム <特別編> [DVD]

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『ホワイトアウト』グレッグ・ルッカサスペンス劇場

2010-05-18 00:07:22 | サスペンス
ホワイトアウト
WHITEOUT(2009年アメリカ)
 監督  ドミニク・セナ
 脚本  ジョン・ホーバー
      エリック・ホーバー
      チャド・ヘイズ
 原作  グレッグ・ルッカ
      スティーヴ・リーバー
 出演  ケイト・ベッキンセール、トム・スケリット、ガブリエル・マクト
          コロンバス・ショート、アレックス・オロックリン

 ■ストーリー■
 南極の観測所アムンゼン・スコット基地に駐在する連邦保安官キャリー・ステッコは、マイアミで起きた事件のトラウマを抱えながら、事件の無い観測所で日々過ごしていた。冬が訪れ帰国する予定だったときに、他殺された死体が発見されるという事件が発生するのだった。南極で起きた最初の殺人事件だったが、帰国する便のタイムリミットが迫ってくるのだった。また、猛吹雪“ホワイトアウト”も起きていたが、第2の殺人事件が発生してしまうのだった。
 
 ■感想■
 ミステリー、冒険小説作家グレッグ・ルッカ、スティーヴ・リーバー原作のグラフィック・ノベル原作の映画化作品。
 監督は『ソードフィッシュ』(2002年)のドミニク・セナ。
 原作者グレッグ・ルッカ自ら製作総指揮にあたっています。

 原作がグレッグ・ルッカ、監督がドミニク・セナなんで、
 「軽い感じのサスペンス映画なんだろうなぁ…」
 と、思っていたら、想像以上の軽い仕上がりのサスペンス映画でした!

 南極が舞台というところは斬新な設定ですけど、あとは、ごくごくありがちな「何とかサスペンス劇場」みたいなノリの映画になっています!
 
 まぁ、日本の2時間サスペンスと比べちゃ、はるかに良くできていますけど、アメリカの1970~1980年代のTVムービーを超豪華にした感じくらいのデキです!
 
 つまらなかったら、チャンネルを変えられてしまうTVムービーの方が、少なくとも1970~1980年代のTVムービーの方が、今作より良く出来ているかも??

 事件も大した事件じゃないですしね??
 映画の冒頭で、ソビエトの輸送機でのトラブルが描かれますけど、映画的には、ヒロインのケイト・ベッキンセールのマイアミでの事件を描いた方が、よっぽどすんなりハードボイルド的な感じになるのに・・・。
 マイアミでの出来事が、ケイト・ベッキンセールのトラウマになる出来事として何度も、何度も描かれますけど、“しつこい”です!

 大体、事件の元になる輸送機の墜落事故が最初に描かれちゃうんで、ストーリーがすごく分かりやすくなって、今作って“中学生向けジュヴナイルミステリー??”って思っちゃいます。
 輸送機の事故のシーンは、ヒロインたちが地下に埋まった輸送機を発見したときに、挿入した方が良かったかも??ヒロインと国連のロバート・プライスが事故現場から何が起きたか想像して、輸送機での争いのシーンを入れた方がスンナリ観れたかもしれないですよね。
 なんか、親切すぎて、本当にTVドラマみたいです!何の驚きもない展開!!

 連続殺人鬼が出てきても、中盤で、顔が現れて正体が分かっちゃいますけど、犯人はそれまで登場してきていない人物という、ミステリー映画としては、失格的な展開!!
 最後に1ヒネリありますけど、それも、想像の範囲内で全然驚けない展開!!
 
 ヒロインがマイアミで起きた事件のトラウマを乗り切るのも、「連続殺人事件を解決したから」という単純さ。この薄っぺらさが今作の魅力といえば魅力ですけどね。
 ランニングタイム101分、実質93分くらいの作品なんで、TVの映画劇場で観るなら丁度良い感じですかね??少なくとも、同じくヒネリがありそうで、結局ヒネリのない『テイキング・ライブス』(2004年)や『ツイステッド』(2004年)よりは軽く観れる分、TVの映画劇場向きですかね??

 でも、DVDは吹替えが付いているんで、TVの映画劇場で放映しなくて良いですからね。もっと面白くてめったに放映されない映画を放映して下さい!!45点
ホワイトアウト [DVD]
ケイト・ベッキンセイル,ガブリエル・マクト,コロンバス・ショート,トム・スケリット
ワーナー・ホーム・ビデオ

 
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『セックス・トライアングル』70年代スパニッシュスリラー

2010-05-09 23:16:48 | サスペンス
セックス・トライアングル
(TV題『セックス・トライアングル地下監禁人妻の異常体験』)
THE DEADLY TRIANGLE(1973年スペイン) 
 監督  ジョクイン・ルイ・ロメロ・マーチェント 
 脚本  ジョクイン・ルイ・ロメロ・マーチェント
 原案  ジョクイン・ルイ・ロメロ・マーチェント
 出演  ビセンテ・パラ、エリカ・ブラン、ファン・ルイス・ガリアルド
      アガタ・リス、マリソル・デルガド

  ■ストーリー■  
 副社長ジャックは、社長で妻のアリスが、ジャックの部下のアンドレと浮気をしていることに気がつく。アリスが使用人にヒマを出したのを機会に、アリスを殺そうと画策するのだった。ジャックはアリスを地下室に閉じ込めるのだった。

 ■感想■  
 1970年代のスペインのスリラー映画です。
 TV東京の「火曜ロードショー」でオンエアされたときに、あまりに露骨なタイトルのため、「H系??」と思って見逃していて、その後、ユーロスリラーだったことを知ったので、「いつか観たいなぁ」と思っていた作品が今作です。
 
 でも、TV東京の90分の映画枠も無くなっちゃったし、スカパーも映らないし、もう見れないんだろうとあきらめていました。
 そんな作品がUSENの「GYAO」で、ラインナップに入っていたので、鑑賞しました。(2006年)現在は放映していないと思います。
 記事にしよう!記事にしよう!と思いつつ2010年になっちゃいました!

 それにしてもいくらなんでも、やめて!
 タイトルに“セックス”なんてつけるの!
 勘違いしちゃうでしょ!でも、それでも実は、作品の内容は、ある程度、的確に伝えているような気もしますけどね。 日本語吹替え版なのと、ランニングタイム68~69分にカットされたバージョンなんで、テンポが良くてけっこう楽しく観れました。

 心臓の悪い夫を殺すために、ショック死させようと、特殊メイクのマスクをつけてアリスがジャックを驚かすシーンとかはけっこう良かったです!
 一瞬、今作って“ゾンビ物??”とか思っちゃいました!!

 カットされてるので、今作の本当にテンポとかわからないですけど、オリジナル版はけっこうノンビリしてそうです。でも、1973年の作品と思えば、まぁまぁ、こんなもんですかね??
 これが、1990年代以降のアメリカ映画だったら、もっと批判的になるんでしょうけど、1973年のスペイン映画だから、全然OKです。
 でも、ミステリー映画としての完成度や、ミステリー的な要素は、アメリカの1970年代のTVムービーの方が面白いかもしれないですね!!

 それにしても画像とかデジタルリマスターとかしなくてOKですから地上波で、こういう1970年代のエンターテイメント作品を、オンエアして欲しいですね!もちろん深夜で良いですから!それにしても、地上波って、映画枠が少なすぎだと思いませんか??今作の点数は50点  
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『マインド・ゲート監禁少女のSOS』連続殺人鬼vs催眠術師

2010-04-09 07:11:05 | サスペンス
マインド・ゲート監禁少女のSOS
DOCTOR SLEEP(2002年イギリス)
 監督 ニック・ウィリング
 脚本 ニック・ウィリング
     ウィリアム・ブルックフィールド
 原作 マジソン・スマート・ベル
 出演 ゴラン・ビシュニック、シャーリー・ヘンダーソン、ミランダ・オットー、ソフィア・スタッキー、ジョッシュ・ローガン

 ■ストーリー■
 医師のマイケル・ストローザーは催眠療法で他人の潜在意識に入り込むことが出来る能力を持っていたが、その能力を隠し、禁煙治療をおこなっていた。ある日、ジャネット・ロージーという患者の禁煙治療をするのだが、治療中、ジャネットが世話を見ている少女ヘザーという少女がマイケルには見えていたことに気づかれてしまうのだった。
 ジャネットは婦人警官で、捜査の協力を依頼されるのだった。ヘザーは、3人の子どもを誘拐し殺害した連続誘拐殺人鬼“タトゥー殺人鬼”に3週間前に誘拐されたものの、犯人のもとから脱出することに成功し10日前に救出された少女だった。しかし、ショックのあまり言葉を発せなくなっていたのだった。ヘザーを治療したマイケルは、ヘザーに謎の言葉を発せさせることに成功するのだった。これを見たジャネットは、マイケルにタトゥー殺人事件の捜査の協力を依頼するのだった。
 
 □■□ネタバレあり!□■□
 ■感想■
 イギリスはBBC製作のスリラー映画。
 BBCが製作しているだけあって、今まで未公開だったのが不思議なくらいのデキの作品です。
 世界中の映画祭でも高い評価を受けています!
 
 【パリ映画祭】
 2004年
 年最優秀作品賞
 最優秀男優賞(ゴラン・ヴィシュニック)
 最優秀音楽賞
 【スウェーデン・ファンタスティック映画祭】
 2002年
 ヨーロッパ・ファンタジー映画銀の作品賞
 【ヴァランシエンヌ・アクション、アドベンチャー映画祭】
 2004年
 最優秀監督賞

 う~!これだけの映画祭で色んな賞を獲った作品が、未公開だったなんて!!

 連続殺人鬼から逃げ延びた少女から、何かの情報を得ようとした催眠療法の医師と婦人警官のコンビが事件を捜査するといったオーソドックスなスリラー映画と思わせておいて、ラスト20分に、驚きのオチを用意してます!
 熱狂的なホラー映画ファン、スリラー映画ファンだったら、ヒントが散りばめられているのでネタは割れちゃうんでしょうけど、まさか、本当にこのオチを持ってくるとはッ!!
 
 それにしても、イギリス映画だけあって、丁寧に撮ってます!同じ内容の作品でもハリウッドが作ったら、“もっとハデにはなるんでしょうけど、良くありがちなミステリー映画で変則的なオチ!”っていうだけの作品で終わっちゃうんでしょうね。 
 イギリス映画だけあって、地味な警察物的なノリで展開していって、最後の方に驚愕的なオチを持ってきたことが、より一層際立って作品の面白さを引き出しています!!

 でも、今作のオチを持ってくるなら、主人公の特殊能力をもっとハデにしても良かったのに!これじゃ、主人公が優秀な催眠療法の医師っていう設定だけでOKだった気がしちゃいます!!
 主人公が、もっと他人の潜在意識に入り込める設定にして、事件を複雑にした方が、もっと、もっと、もっと、もっと面白くなったろうに!!
 
 ランニングタイム108分もエンターテイメント作品として、ちょうど良い長さです!108分、退屈させることなく見せてくれたので、監督のニック・ウィリングはイギリス出身で、劇場映画の他にTVムービーを中心に活躍しているみたいですけど、今後も活躍が楽しみな監督さんです!エドワード・バーンズ出演のイギリス映画“THE RIVER KING”(2005年)は未公開のままです!観てみたいです!

 とにかく、大満足の作品です!ホラー映画ファン必見!!80点
マインド・ゲート 監禁少女のSOS [DVD]

タキ・コーポレーション

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『ホースメン』四騎士殺人事件

2010-03-13 11:47:16 | サスペンス

ホースメン
HORSEMEN(2008年アメリカ)
 監督          ジョナス・アカーランド
 脚本          デヴィッド・キャラハム
 出演          デニス・クエイド
             チャン・ツィイー
             ルー・テイラー・ブッチ
             ピーター・ストーメア 

 ■ストーリー■
 デトロイトのベテラン刑事エイダン・ブレスリンは、抜き取られた大量の歯が発見されたため現場に呼ばれるのだった。ブレスリンが検視で歯の専門だったためだった。生きたまま抜かれたであろうその歯が置かれた現場には“COME AND SEE(来たれ)”という謎の文字が残されていた。
 一方、ブレスリンは、仕事に追われ、先立たれた妻が死ぬときも面倒を長男アレックスに世話を任せ、2人の子どもたちとの間に溝が出来てしまっていた。そんなある日、メリー・アン・スピッツという女性が自宅で猟奇的に殺される事件が発生する。事件の発見者は、メリーの養女クリスティンだった。また、この猟奇的殺人事件と似た事件が発生し、これが連続殺人であることが分かる。ブレスリンは“COME AND SEE”の文字と現場の様子から、この事件が「ヨハネの黙示録」の四騎士になぞられた事件だと気づくのだった。しかし、その後、警察の捜査が進まない中、ブレスリンの前に現れたクリスティンは驚くべきことを告白するのだった。

 □■□ネタばれあり!□■□
 
 ■感想■
 デニス・クエイド、チャン・ツィイー主演の猟奇スリラー。
 
 “謎の連続殺人事件を追う敏腕刑事vs天才的な殺人鬼”っていうテーマのサスペンス映画なのかな??」って勝手に思い込んで観たら、な、な、なんと、ごくごく普通のいつものハリウッド的なサスペンス映画でした…。
 『セブン』(1995年)以降ブームになった猟奇サスペンス映画の変形パターンの作品って印象しか受けない作品でした!!
 
 『セブン』と『羊たちの沈黙』を足して、3で割ったような作品といった印象の作品です。
 自分的には今作は『セブン』よりは好きです!!
 カイル・クーパーの印象的で素晴らしいオープニングは100点ですけど、あとは、やたら重厚で重苦しいだけで2時間を超える作品の『セブン』よりは短い分だけ、今作の方が好きです!!
 エンターテイメント系のスリラー映画やサスペンス映画を数多く観なれている映画ファンには、B級っぽくて『ホースメン』の方が『セブン』より楽しめるかも??
 

 ところで、今作は中盤にして、犯人のチャン・ツィイーが自ら犯罪を告白!
 「えーっ、どういうコト??」
 これには、何かウラがあって、デニス・クエイドとチャン・ツィイーとの心理的な対決が描かれるに違いない!!
 と思って観続けていたら、“何もなし!!!”
 チャン・ツィイーもなぜ犯罪を告白したのか意味が分からないです!
 チャン・ツィイーが犯人だということをデニス・クエイドが捜査して捕えて欲しかったですね!
 
 それにしても、ストーリーは単純で、最後の方の展開も途中でネタが割れちゃいます!
 ストーリーが単純なところは『セブン』のマネなんでしょうか??
 これじゃ、猟奇的なシーンは別として、1980年代のアメリカのTVムービーの刑事物と大して変わらない気がしちゃいます…。
 
 大体、四騎士になぞらえた事件っていうことは事件は4件しか起きないってコト??
 「実は、四騎士が他にもいる」っていうことが示されるので、最後は世界中で、殺人事件が起きて血まみれなシーンで映画がラストを迎えるのかと思いきや、またまた、普通のハリウッド的なラスト!!

 ここで、世界中で子どもたちが大人たちを殺しまくるシーンで映画が終わったら、サスペンス映画が突然“ホラー映画”になっって、それこそ驚愕なラストだったのに!!それもかなり印象的なホラー映画になれたのに、残念です!!  55点 

ホースメン [DVD]
デニス・クエイド,チャン・ツィイー,ルー・テイラー・プッチ,クリフトン・コリンズJr.,バリー・シャバカ・ヘンリー
アミューズソフトエンタテインメント
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『実験室KR-13』ゴルゴ13が実験に参加していたら…

2010-02-27 23:02:53 | サスペンス
実験室KR-13
THE KILLING ROOM(2008年アメリカ)
 監督 ジョナサン・リーベスマン
 脚本 アン・ピーコック
     ガス・クリーガー
 出演 クロエ・セヴィニー、ピーター・ストーメア、クレア・デュヴァル、ニック・キャノン、ティモシー・ハットン、シェー・ウィガム

 ■ストーリー■
 ケリー、トニー、クロフォード、ポールの4人は、アルバイトとしてある実験に参加する。広い実験室で「簡単な実験」であるコトを説明したあと、アルバイトの主催しているフィリップス博士は、拳銃で4人のうち1人を射殺してしまうのだった。動揺する残りの3人を実験室に残して、フィリップス博士が部屋を出た後、銃弾が1発だけ入った拳銃と新たな問題が提示されるのだった。

 □■□ネタバレあり!□■□
 ■感想■
 “かつてアメリカで実際に行われたマインドコントロールのための非人道的実験が今もまだ行われていたら??”というスリラー映画。
 
 9・11以降、テロに対抗するため非人道的な人体実験が再開されていたっていう設定が目新しいだけの単純明快、何のヒネリも無いスリラー映画にランニングタイム93分は長すぎ!長すぎ!長すぎ!超長すぎです!!

 人気コミック「ゴルゴ13」やエンターテイメントのアクション映画だったら、今作で養成された“人間兵器”と主人公が対決するところがメインのストーリーになるのに、今作と言ったら、“人間兵器”を作ることの4段階の第1段階だけを描くだけなのに93分も使うなんて!!
 アクション映画だったら、サラリと描かれるシーンに“93分”だなんてッ!!
 
 内容が無いわりに、退屈せずに観れる作品になっているんで、監督に、それなりに演出力とかあるのは分かりましたから、こんなにランニングタイム使うのはフィルムと時間のムダ使いです!!
 あと15分くらい短かくて75分くらいの作品だったら、まだまだ観れる作品になっているんでしょうけど…。

 スリラー映画として、ヒネリが無さすぎ!!
 今作で養成しているであろう人間兵器って、博士たちの会話から察するに「自爆テロ」の人間ってことですよね!
 アメリカ人は中東に行ったら目立つから、あまり有効な手段とは思えないんですけどね。
 「自爆テロ」する人間を金をかけて作るんだったら、5000万ドルかけてでも、「ボーン・アイデンティティー」シリーズのジェイソン・ボーンみたいなエージェントを育成した方が良いと思うんですけどね。まぁ、でも事故をきっかけに突然、人間性に目覚めて組織を裏切られても困っちゃいますけどね。

 今作で人間兵器を作っている組織と「ゴルゴ13」のデューク東郷やジェイソン・ボーンが戦うストーリーとかの方が、自分的にはよっぽど観てみたいです!!でもアルバイト募集のチェックの段階でデューク東郷もジェイソン・ボーンも落ちちゃいますよね!
 デューク東郷なら30分くらい息止められそうだし、催眠ガスが出てきても全然大丈夫だろうし、あの実験室から、いとも簡単に脱出して組織の人間を皆殺しにしちゃうんでしょうねぇ。 

 エンターテイメント作品をあまり観ていない映画ファンには、それなりに楽しめる作品になっているんでしょうけど、アクション映画ファンとかにはオススメ出来ない感じです!! 30点

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Happinet(SB)(D)

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『消されたヘッドライン』BBCドラマリメイク

2010-02-03 19:08:26 | サスペンス
消されたヘッドライン
STATE OF PLAY(2008年アメリカ、イギリス、フランス)
 監督 ケヴィン・マクドナルド
 脚本 マシュー・マイケル・カーナハン
     トニー・ギルロイ
     ビリー・レイ
 オリジナル脚本  ポール・アボット
 出演 ラッセル・クロウ、ベン・アフレック、レイチェル・マクアダムス、ヘレン・ミレン、ジェイソン・ベイトマン、ロビン・ライト・ペン

 ■ストーリー■
 ワシントンDCでドラッグ中毒のアフリカ系アメリカ人が殺される事件が発生する。翌朝、国防総省の委託問題でポイントコープ社の公聴会の調査委員のソニアが通勤途上で地下鉄の事故で死亡する事件が発生する。しかし、この事故が元で公聴会の委員コリンズ議員とソニアの2人に関係があったことが発覚してしまうのだった。
 コリンズ議員の大学時代からの友人の新聞記者カル・マカフリーは、この関係なさそうな2つの事件の関連をつかみ、ソニアの死亡事故に陰謀を感じ調査を始めるのだった。

 ■感想■
 イギリスBBCのTVドラマ「ステート・オブ・プレイ陰謀の構図」(03年)のリメイク。
 ネタ切れで、何でもかんでもリメイクしているハリウッドですけど、今作はイギリスのドラマのリメイクです!!
 
 でも、イギリスのドラマのリメイクで映画化っていうのはうまい手ですね!ドラマとしてしっかり作られているし、ストーリーも面白い作品が少なくないですから!!
 ランニングタイム127分とちょっと長めの作品ですけど、一切退屈せず最後まで一気に観れます!!

 日本の有名な“ハチ公”の物語をリチャード・ギア主演で『HACHI約束の犬』(08年)として映画化するよりよっぽど良いです!!
 『リング』(98年)みたいなホラー映画ならジャンル的に、リメイク化されてもまだ理解も出来ますけどね!!リメイクといえば『南極物語』(83年)も2006年に同名タイトルの作品としてリメイクされましたよね!!自分は『南極物語』はオリジナル版もリメイク版も観ていないですけど、もうこんな日本映画をリメイクするなんてやめて!やめて!やめて!


 ハリウッドも本当にネタ切れだったら、イギリスのミニシリーズばかりでなく、「特捜班CI☆5」のエピソードとかだったら1つのエピソードで1本の映画が軽く作れるくらい内容のあるエピソードばっかりだからどんどんリメイクしてみても良いかも!!
 「恋に落ちた女優のもう一つの顔」
 「暗号名スージーその女を保護せよ」
 「目撃者俺達は見たくて見たんじゃない」
 なんか、ヘタなアクション映画3~5本分くらいの内容の面白さ!!
 「特捜班CI☆5」もハリウッドでリメイクされて、“CI☆5”のブームが来て、そのブームに乗って全エピソードがDVD化されるとウレシイですネ!!

 で、今作『消されたヘッドライン』なんですけど、元のドラマがあるせいかキッチリとした見応えのある作品になっています!!イギリスのドラマ版と展開が同じなのかわかりませんけど、公聴会で扱っている事件がスッキリとしないラストもハリウッド的でなくて良いです!!
 悪そうなヤツが真犯人でないところもハリウッド的で無くて良いです!!

 なんかラッセル・クロウとレイチェル・マクアダムスが真相をつきとめニュースに出来たことでハッピーエンディングな印象ですけど、あまり釈然としない感じです!!まぁ、そこが今作の魅力と言えば魅力なんですけどね。 70点

消されたヘッドライン [DVD]

ジェネオン・ユニバーサル

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『彼が二度愛したS』巻き込まれ型いつもネタ

2010-01-11 19:40:16 | サスペンス
彼が二度愛したS
DECEPTION(2008年アメリカ)
 監督 マーセル・ランゲネッガー
 脚本 マーク・ボンバック
 出演 ユアン・マクレガー、ヒュー・ジャックマン、ミッシェル・ウィリアムズ、リサ・ゲイ・ハミルトン、マギー・Q、シャーロット・ランプリング、ナターシャ・ヘンストリッジ

 ■ストーリー■
 会計士ジョナサンは監査員として派遣された法律事務所で弁護士ワイアットと知り合う。ジョナサンは、あこがれるような生活を送るワイアットと意気投合するのだった。そんなある日、ジョナサンはワイアットが入会している会員制のセックスのための秘密クラブの存在を知るのだった。ジョナサンは秘密クラブを利用して美女とセックスを楽しむが…。

 ■感想■ 
 ユアン・マクレガー、ヒュー・ジャックマン、ミッシェル・ウィリアムズ主演の巻き込まれ型スリラー映画。
 今作のテーマは、まさに“セックス”!
 でもエロなシーンは全然無いので、そういうシーンを観たい人はアダルト作品をどうぞ。

 色々な病気とかが流行したせいで、007映画でも、ジェームズ・ボンドが手当たり次第、美女とセックスしなくなったのに、ユアン・マクレガーはやりまくり!!
 「う~ん、時代にマッチしていない設定・・・」
 それにしても、この映画の設定、全然目新しく無いです!!
 
 孤独な主人公に近づいてくる怪しいセレブ!
 そのセレブが入会している秘密クラブの存在を偶然知り、そのクラブで知り合った女性にのめりこむ主人公!
 もうここまでで、いつの映画??
 って思っちゃいます!使い古された設定で罠にはまる主人公のユアン・マクレガーの自業自得!!
 
 そんなオイシイ話が転がり込んで来るわけが無いでしょ!!

 でも、ユアン・マクレガーならそんな罠にもはまりそうだし、キャスティング的には問題ないですよね。
 ジェイムズ・シーゲルの「唇が嘘を重ねる」(ヴィレッジ・ブックス)の映画化作品『すべてはその朝始まった』(05年)なんて、罠にはめるターゲットがクライヴ・オーウェンですもんね。ユアン・マクレガーとクライヴ・オーウェンだったら、ユアン・マクレガーを罠にかけた方が安全そうですもんね!!

 それにしても観ている間にドンドン次の展開が分かってしまうようなこういうサスペンス映画は、ストーリーをもう1ヒネリ、2ヒネリして欲しいです。ヒュー・ジャックマンが、そんな良いヤツにも見えないですしね。階段でアパートの住人に挨拶するシーンも、挨拶した段階でネタが割れちゃってます!!
 ユアン・マクレガーも最初こそ忙しそうに仕事をしてましたけど、そのあとはチャラチャラ楽しそうに遊んじゃって、日本人の多くの人間からみたら、すごくうらやましい!!孤独かもしれないけど、すごく時間あるじゃん!!仕事もちゃんとあるし!!
 「何、わがまま言ってるんだ!!」
 って思っちゃいます!!サスペンス映画の見方としてはダメな見方なんでしょうけど。

 脚本は『アダム 神の使い悪魔の子』(04年)、『ダイ・ハード4.0』(07年)のマーク・ボンバックですけど、どうやらサスペンス系やホラー系よりもアクション映画の方が得意なんでしょうか??少なくとも『ダイ・ハード4.0』はけっこう楽しく観れましたんで!!今後の脚本作を観てみないと分からないですけどネ。

 実は主人公は死んでました!!

 夢オチでした!!

 犯人は主人公でした!!

 主人公は頭が不自由になっていて新たな人格を形成して犯罪をおかしていました!!

 とか、そこまではひどいオチのストーリーで無いですけど、今作は、どこかで観たコトあるような既知感たっぷりのサスペンス映画なんで点数は低めです!!
 今作も、メチャクチャひどいワケでは無いんですけど、今1つって感じなんですよね。ストーリーが良くありがちな作品なんでマイナス20点で 40点 
彼が二度愛したS [DVD]

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『ヒッチャー』ショーン・ビーンISジョン・ライダー

2009-12-31 08:03:34 | サスペンス
ヒッチャー
THE HITCHER(2007年アメリカ)
 監督 デイブ・マイヤース
 脚本 エリック・レッド
     ジェイク・ウェイド・ウォール
     エリック・バーント
 出演 ショーン・ビーン、ソフィア・ブッシュ、ザカリー・ナイトン、ニール・マクドノー

 ■ストーリー■
 大学生のカップル、ジムとグレースはドライブへと出かける。深夜になり雨も降ってくる。そんなとき車が故障し立ち往生している男を見かけるがそのまま走り去ってしまうのだった。しばらく行ったガソリンスタンドの店員にその男のことを話していると、トラックに乗せられ助けられたその男ジョン・ライダーがやってくるのだった。ライダーはジムに目をつけ近くのモーテルまで送ってくれと頼んでくるのだった。

 ■感想■
 ロバート・ハーモン監督、エリック・レッド脚本、ルトガー・ハウアー、C・トーマス・ハウエル、ジェニファー・ジェーソン・リー出演の傑作スリラー『ヒッチャー』(85年)のリメイク。
 オリジナル版の主人公がC・トーマス・ハウエルだったのに、今作では大学生ののバカカップルに変更。
 ランニングタイムが98分だったのに、リメイク版では84分と14分も短かくなってます!映画のテンポは良くなってますけど、いくらなんでも84分は短かすぎ!!84分ってことはエンドクレジットを除くと本編は実質80分弱ですからね!!
 
 80分!
 80分!
 80分!

 ハッキリ言って短かすぎ!!つまらない作品は10分も20分も30分も長すぎなのに、なんで今作は実質80分なの??テンポが良すぎで逆に印象に残らないくらいです!!
 ショーン・ビーン演じるジョン・ライダーのキャラクターの強烈さはなかなかのもの!!オリジナル版のルトガー・ハウアーと比べたら可哀想ですよね!!リメイクなんでどうしてもオリジナル版と比べてしまいがちですけど、かなり頑張っています!!
 『ターミネーター2』のロバート・パトリック演じた「T-1000」なみに不気味な印象です!1985年当時のルトガー・ハウアーと比べなければけっこう良い感じです!!

 ショーン・ビーン演じるジョン・ライダーのキャラクター以外の作品全体の印象も、ここ数年の最近の作品のリメイクの中ではけっこう良い部類の作品かも!!
 ただ、主人公がC・トーマス・ハウエルから、大学生のバカカップルに変更したのは、あんまり成功しているとは思えない感じですけどね。主人公のバカぶりに感情移入しにくくなっちゃってます。主人公がいかにもな若者になったのは、若い観客を取り込むためなんでしょうかね??
 ジムとヒロインのグレースが大学生という設定が、クライマックスの反撃に転じるシーンで邪魔になっている気が!!ヒロインのグレースが、まるで『バイオハザードIII』(07年)のミラ・ジョヴォヴィッチになっちゃうんですから!!強すぎです!!
 「おい、おい、大学生だろーっ!!」
 って思わず、突っ込んじゃいました!!

 また、ショーン・ビーン演じるジョン・ライダーの“死にたい度”が減っている気が!!オリジナル版では、人間というより幽霊のような感じで本当に不気味だったジョン・ライダーは、ストーリーが進むにつれて、C・トーマス・ハウエルにつきまとっているのは“もしかしてこいつ殺されたがっているの??”って感じでしたけど、リメイク版ではそこまで死にたがってなさそうな印象です!!
 ストーリーはオリジナル版をなぞっているので、これは、もうルトガー・ハウアーとショーン・ビーンの俳優の差と言ったらそれまでなんですけどね。
 
 オリジナル版の脚本家のエリック・レッドがリメイク版でも関わっています!!そのせいか、オリジナル版とそれほど違う印象を持たない感じの作品になってます。基本的に自分はリメイクなら、オリジナル版と違う魅力を出して欲しいと思っていますけど、これくらい面白いなら、オリジナル版とそっくりでも許しちゃいます!!
 
 オリジナル版が1985年なんで今作の製作当時、すでに22年経っちゃっているんですよね!!でも自分が歳のせいか、1950年代の作品、まぁ100歩譲って1970年代の作品のリメイクは分かるんですけど、1980年代の作品をリメイクする意味ってあるの??て思っちゃうんですよね。
 アメリカとかだったら、1985年の作品とかTVで頻繁にやっていたり、DVDとかでいつでも観れるんじゃないんですかね??
 アメリカの映画を観る普通の若者は1985年の作品なんか観ないんですかね??まぁ、確かに1985年じゃ、ケータイ電話もないですしね。演じている俳優も昔な感じですしね。

 そういえば、今作では完全にストーリーの流れを変えてしまうケータイ電話は冒頭の方で破壊してます。ケータイ電話があったら、主人公たちがすぐに警察に電話できちゃいますからね。
 リメイクとしては、久々に面白い作品を観ましたけど、これはオリジナル版がそれだけ良く出来ていたってコトですね!!1985年のオリジナル版の『ヒッチャー』こそ、日本語吹替え音声つきでDVD化して下さい!!70点

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オリジナル版、日本語吹替え音声つきで再発して下さい。
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『8mm』アンダーグラウンドスリラー

2009-10-06 07:15:16 | サスペンス

8mm
8mm(1999年アメリカ)
 監督          ジョエル・シューマッカー
 脚本          アンドリュー・ケヴィン・ウォーカー
 出演          ニコラス・ケイジ
             ホアキン・フェニックス
             ジェームズ・ガンドルフィーニ
             ピーター・ストーメア
             アンソニー・ヒールド

 ■ストーリー■
 個人の私立探偵トムは、富豪のクリスチャン夫人から亡き夫の遺品の中にあった8mmフィルムについて調査して欲しいという依頼をされるのだった。その8mmには少女の殺害シーンが映されていたのだった。この8mmの内容が本物かどうかを調べて欲しいというものだった。

 ■感想■
 ニコラス・ケイジ主演のサスペンススリラー。
 脚本は『セブン』(1995年)のアンドリュー・ケヴィン・ウォーカー。
 監督は、エンターテイメント作品をそれなりにソツなく面白い作品を撮る職人監督ジョエル・シューマッカー。
 
 ハリウッドのアンダーグランドの映像の世界に足を踏み入れる探偵が味わう恐怖を描く作品です。
 もうハリウッドのアンダーグランドの世界っていうだけで想像するだけで恐ろしいですけど、やっぱりニコラス・ケイジは恐ろしい目に遭います!!
 
 想像通りの展開なんですけどね。

 それにしても、地元のポルノショップに勤めるホアキン・フェニックスの協力を得てサクサク調査が進んじゃいます!!
 
 「もう少し、調査に苦労する場面を描いて!!」
 と思っちゃいました!!
 これじゃ、すぐに事件の核心に迫っちゃうよ!!って思わず突っ込んじゃいました!!

 って思っていたら、本当にあっという間に、事件の関係者に接触して、絶体絶命のピンチに!!
 展開早すぎ!!
 
 ホアキン・フェニックスが、なんで、あんなにニコラス・ケイジに協力的なのかちょっと不思議に思っちゃいました!!
 まるで「昔からの知り合いなの??」って感じちゃうほど!!
 
 でも、ホアキン・フェニックスの退場の仕方にはちょっと驚きのアッサリさ!!
 そういった事件が、警察の捜査が及ばないのもちょっと不思議!!行方不明者ってことになっちゃうんでしょうかね??ニコラス・ケイジがちょっと捜査しただけで、すぐに事件が解明できちゃうのに!!
 アメリカは事件が多いですからね!!行方不明者が出ても捜査しないんでしょうね。今作の8mmフィルムに出演した家出少女も行方不明者ですしね。
 
 後半、仲間割れするシーンが出てきますけど、そこで終わりにしちゃえば良かったのに!!仲間割れして、関係者が全員自滅しちゃう展開をクライマックスにして、あとは行方不明になった娘の母親に会うシーンとか盛り込んで普通に終わらせれば良かったのに!!

 もう結局、生き残った悪党2人との対決を描くための見せ場が2ヶ所も用意されているんだから!!
 ハリウッド映画は見せ場を用意しすぎです!!「映画を観たなぁ~」って気分になって、満足感は高いですけど、ちょっと疲れちゃいます!!

 脚本が、アンドリュー・ケヴィン・マッカシーっていうんで期待してなかったんですけどね!!
 『ハイダウェイ』(1995年)の脚本家ですからね。全然盛り上がらない『ハイダウェイ』とか、思わせぶりさは満点でストーリー的には普通のスリラー『セブン』とかの脚本家ですからね。
 
 ディーン・R・クーンツの「ハイダウェイ」はもっと、SFやスリラー映画が得意な脚本家&監督にリメイクして欲しいくらいです!! 50点

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『ブラック・メール脅迫』田舎町ダラダラスリラー

2009-10-03 23:49:12 | サスペンス

ブラック・メール脅迫
KEYS TO TULSA(1996年アメリカ)
 監督          レスリー・グリーフ
 脚本          レスリー・グリーフ
 原作          ブライアン・フェア・バーキー
 出演          エリック・ストルツ
             ジェームズ・スペイダー
             デボラ・アンガー
             マイケル・ルーカー
             ジェームズ・コバーン
             キャメロン・ディアス

 ■ストーリー■
 リクターは母親のつてで田舎町タルサに舞い戻ってくる。新聞記者として働き出すが、リクターには町の権力者の石油王ハーモンの娘に手を出して町を追い出された過去があったのだ。
 リクターは悪友ロニーからポーチを預かるが、そのポーチにはハーモンの息子ベッドフォードの人に知られたくない秘密が隠されていたのだった。

 ■感想■
 エリック・ストルツ、ジェームズ・スペイダー出演のサスペンス映画。
 オリジナル脚本の作品と思っていたらちゃんと原作がありました。
 原作はブライアン・フェア・バーキーだそうです。
 
 サスペンス小説としてはどうか分かりませんけど、映画向きの題材じゃないみたいな内容の作品でした!
 冒頭、キャメロン・ディアスが出てくるシーンだけ面白いですけど、あとはダラダラ、ゆるゆる、間伸びした普通のドラマが展開されるだけ。まあ、そんなに言うほどつまらなくないですけど、長すぎ!長すぎ!
 
 ランニングタイム114分は長すぎ。
 この内容なら70~75分で十分!
 こんな薄い内容なのに、114分なんて!
 本国アメリカでは116分のアンレイテッドバージョンもあるそうです!!
 
 でも、原作はサスペンスなんでしょうか??
 サスペンスとしたら、あまりにもサスペンス要素が少なすぎ。
 サスペンスというより、田舎の町の人々の暮らしがドラマとして描きたかっただけって感じです。
 
 田舎の町の人の生活をダラダラ描くような作品にサスペンス要素なんかいれないでぇ。
 
 そういう作品には、恋愛とか友情とか、そういう要素だけを入れて!!
 
 ビデオのパッケージを見ても絶対本格的なサスペンス映画だと思っちゃいますもんね。
 
 出演者も、エリック・ストルツ、ジェームズ・スペイダー、ジェームズ・コバーン、キャメロン・ディアス、デボラ・アンガーと豪華なキャストなので、A級作品と思っちゃいますよね。
 実際は、キャメロン・ディアスは、ちょこっとしか出てきません。まぁ、ちょこっとと言えばジェームズ・コバーンも何のために出てきたのか分からない役でしたネ。 
 
 こんな中途半端な作品をDVD化するなら、もっと違う作品にして欲しいです。
 
 1970年代の作品のイタリアの映画のポリッツィエスコとかソフト化してくれないですかね??
 
 『ナポリ犯罪ルート』(1976年)、『フェラーリの鷹』(1976年)、『特攻警察』(1976年)とかとか。
 
 どこかのメーカーさん、DVD化してくれないですかねぇ!もちろんDVD化する時はテレビ放映音源の日本語吹替え付きでお願いします!!

  今作は豪華なキャスティングにオマケしても、10点

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