(DVD題:『カサンドラズ・ドリーム 夢と犯罪』)
CSSANDRA’S DREAM(2007年イギリス)
監督 ウディ・アレン
脚本 ウディ・アレン
出演 ユアン・マクレガー、コリン・ファレル
ヘイリー・アトウェル、サリー・ホーキンス
トム・ウィルキンソン、フィル・デイヴィス
ジョン・ベンフィールド
■ストーリー■
労働者階級のイアンとテリーの兄弟は、なけなしの金を使い小型ヨットを買い、「カサンドラズ・ドリーム」と名づけるのだった。レストランで働くイアンは、金持ちの伯父のハワードに憧れ、投資で設けることに夢中になり、ホテル事業に乗り出そうとしていた。一方、自動車修理工のテリーは、堅実に恋人ケイトと暮らそうとしていた。そんなある日、テリーは大金が動くポーカーの誘いに乗り、参加し30000ポンド儲けるのだった。ポーカーで勝ったことに味をしめ、もう1回参加して、今度は90000ポンドもの借金を作ってしまうのだった。
■感想■
ウディ・アレン監督がイギリス、ロンドンを舞台にした「ロンドン3部作」の3作目。
1作目が『マッチポイント』(2005年)、2作目が『タロットカード殺人事件』(2006年)で、3作目が今作です。
ニューヨークを離れ、イギリスで監督した3作品ですが、それぞれタッチの違う作品になりました!
・正統派サスペンス映画の『マッチポイント』
・コメディタッチの『タロットカード殺人事件』
・犯罪・ドラマの今作
3作品の中では、1番重いドラマになっています。
軽~い気持ちで観ると、少しだけ重たい気分に…。
ユアン・マクレガー、コリン・ファレルと有名俳優が2名出演した、ウディ・アレンのコメディ調のドラマだと勝手に思いこんで観ちゃいました。
でも、ウディ・アレン映画のファンだったら、大丈夫!
いつものノリで展開していきますから!!
でも、ウディ・アレンには、やっぱりコメディ調の作品が似合うような気がするんですけどね。
自分的には、ウディ・アレン監督作品ならコメディが好きですね。
でも、マジメなドラマ風な今作でも、“笑い”の要素は健在!
トム・ウィルキンソン演じる金持ちのハワードが、甥のイアンとテリーに殺しを依頼するシーンなんて最高です!
伯父さんに金をもらおうと思っていた2人は、逆に殺しを依頼されて、大慌てするシーンなんて、今作ってコメディだっけ?って思っちゃうくらいおかしかったです!
イアン 「金をもらってそういうコトを行うプロを雇ったら?」
ハワード 「捜し方が分からないし、弱みを握られたくない」
ごもっともです!
“ゴルゴ13”を雇いたくても、普通の人は、雇い方が分からないですもんね。
ストーリー的には、良くありがちな2時間サスペンスなみのストーリーなんですが、そんなストーリーを面白おかしく描きながらも、だんだんとがんじがらめな感じのラストに向かっていきます。
やっぱり、ウディ・アレンはウマイですね。
ウマイですけど、テーマとしては、あまり自分の好みで無かったかも??
ところで、今作のDVDには、日本語吹替えがついていないんですが、ウディ・アレンの映画のDVDって、日本語吹替えがついていない作品が多いんですよね。
ウディ・アレンの作品を観る映画ファンは、吹替えが無くても大丈夫って思っちゃっているんでしょうかね??
『マンハッタン』(1979年)
『カイロの紫のバラ』(1985年)
とかは、TV放映音源で日本語吹替え音声をつけてDVD再発して欲しいですね!
また、最近の作品とかも、なぜか日本語吹替え音声無しのままソフト化されちゃうのはなぜなんでしょうか??
『マンハッタン殺人ミステリー』(1993年)とかも日本語吹替えをつけて欲しかったです!!
ウディ・アレンには、犯罪物でも、コメディタッチの映画、監督して欲しいですね! 60点
ウディ・アレンの夢と犯罪 [DVD] | |
ウディ・アレン,ヴァンサン・マラヴァル,プライム・チュウア,ダニエル・ピューマン | |
アルバトロス |